FC2ブログ

記事一覧

「真田丸」大坂の陣を生き抜いた秀頼重臣すわ裏切?

大河ドラマ『真田丸』
 第44回「築城」作:三谷幸喜
【ついに真田丸完成!】
 時は慶長19(1614)年、兄・真田信之(大泉洋)は数え年49歳、弟・幸村こと信繁(堺雅人)は推定44(1571年生まれ説の場合。従来説は1567年生まれで+4歳)
 

幸村が立てた積極野戦策は、豊臣唯一の希望・秀頼(中川大志)を守りたいという茶々(淀殿竹内結子)の我が子かわいさによって、潰されてしましました。結局、籠城です。

 
幸村は大坂城南端の外郭に接するあたりで、出城を築こうとしていた後藤又兵衛(哀川翔)と話し合いのすえ、出城構築の権利を得て、さらに布陣図を作成。要所に有力浪人を配置した内容です。珍しくトントン拍子で進んだと思ったら、城で幅を利かせる織田有楽斎(井上順)がきて「譜代の者が要所を守る!」と邪魔をしてきました。
 
しかし 幸い、このドラマの秀頼重臣・大野治長(はるなが 今井朋彦)がずいぶんサバケた武将で、真田丸建設にGOを出してくれました…! 赤備えの鎧を試作したり、活気が出てきましたが、またもや織田有楽がきて中止命令を! とうとう浪人仲間の後藤又兵衛や毛利勝永(岡本健一)は城を出ようと言い始め…。
ところが、今度は秀頼自ら見回りに来て、幸村たち浪人衆を激励したのでした~!
 
その頃、徳川家康(内野聖陽)は、秘密調査による敵布陣図を見ていました。急造の出城が描かれているのを見て、「要らぬ所に造りおって…、誰が守る?」「真田左衛門佐(さえもんのすけ)…」「…真田、また真田か!」
家康が一抹の不安を感じ始めましたよ!
 
今回、意外と重要な役割を果たすと思われる人物が、こっそ~り出てきました! 大坂城内の厨(くりや)で居酒屋の大将みたいに調理していた大角与左衛門(おおすみ・よざえもん 樋浦勉)です。秀吉の木下藤吉郎時代から仕えていたという、かなり古くからの料理人。
ちゃんと史実の人物なので歴史の本に出てくるし、おそらくネットで調べても出てくるんじゃないかと思いますけど、それだとネタバレみたいに「あっそうなの」で終わっちゃうと思うんで、密かに注目して見ているのが一番楽しいと思います(^ ^)
 
 



 ドラマがもっと楽しくなる!
大河ファンのために(=^^=)
【豊臣親衛隊・七手組頭の敢闘と疑問】
 前回、徳川方の間者(かんじゃ=スパイ)として大坂城にまぎれ込んでいた小幡勘兵衛 景憲(おばた・かんべえ・かげのり)について書きました。それから、徳川方に内通した大名級の人物として南条元忠のことをまえに書きました。この2人は、過去記事を参照戴くとして…
 
今回は「七手組」です。七手組は、秀吉がつくった親衛隊で、「お馬廻り七頭(おうままわり・しちがしら)とも言います。秀吉直属の1万の精鋭兵力を七手に分け、まさに七人のサムライ「七手組頭」が各組を指揮する…というものでした。
組頭の面々は、速水守久(はやみ・もりひさ)を筆頭に、青木一重(かずしげ)、伊東長実(ながざね)、中島氏種、野々村雅春(幸成?)、堀田盛重(盛高?)、真野助宗(まの・すけむね)の七人。中島が2000石、野々村が3000石、他は1万石程度の領地を治めていました。
 
秀頼を守る「七手組」でしたが、最終的には主人である豊臣が敗戦(大坂夏の陣)
「組頭筆頭」の速水は、残念ながら秀頼出馬の決断ができませんでした。。。
その一方で速水は真田信繁の息子・大助を逃がそうとしてくれて親切でした。
が、若い大助は覚悟が決まっており、秀頼・速水らとともに自刃…!
 
こうして、速水・中島・野々村・堀田・真野(助宗)と、自刃したり討ち死にしたり「七手組頭」は次々と果ててゆきました。でも、これ数えてみると…、戦死者5人しかいないぞ…!?
実は、七人のうち青木と伊東は、生き延びていたのです。
 
 
【大坂の陣を生き抜いた秀頼重臣がいた…!】
 推定無罪という言葉が現代にはあるものの…、
怪しいのが、青木一重
まだ幼いともいえるほど若い頃に今川氏真(うじざね=義元の嫡男)に仕えていましたが、桶狭間の合戦(1560永禄3)が勃発し、まもなく今川を圧倒し始めた徳川家康に鞍替え
 
その後、姉川の合戦(1570元亀1)で、朝倉家の名高い武将・真柄直隆(まがら・なおたか)を討ち取った…と伝わります。
しかし、なぜか元亀3(1572)年には織田信長の重臣・丹羽長秀に仕え、そのまま丹羽家所属で天正10(1582)年の天王山(山崎)合戦や翌年の賤ヶ岳合戦を経験し、天正13(1585)年に丹羽長秀が死去。すると、秀吉に付いて1万石…!
 
使い番を務め、有力な黄母衣衆(きほろしゅう)の1人として数えられ、従五位下の官位も得ました。
慶長5(1600)年の関ヶ原合戦では恐らく秀頼の回りでウロウロしてたようですが、そのまま豊臣家残留。しかし、1615(元和1)年の大坂「夏の陣」直前、秀頼の使者としてやりとりしてたら京都所司代の板倉勝重に抑留された……などと伝わっています。しかも、なぜかまもなく1万2000石と、加増され摂津・麻田藩主に取り立てられたのでした。
いくたの戦国の荒波を乗り越え、久々に徳川に帰参した…と書けば聞こえはいいですが、内通(裏切り)の可能性なきにしもあらず…という感じです。
 
もう1名の七手組頭、伊東長実も大坂の陣で徳川に許され旧領安堵されているのですが、その理由が、関ヶ原の時に三成挙兵を家康に密告した…という昔の功によるものです。
 
さらに変わっているのが、また別の七手組頭、堀田盛重。やはり関ヶ原の時に三成挙兵を家康に密告したのですが、すぐに気が変わったのか、三成方として伏見城攻めに参戦しているんです。でも、堀田は最期、夏の陣の時、二の丸石垣の上にて自刃。。
 
同じく、七手組頭の真野助宗は自刃したものの、その嫡男の頼包(よりかね)は脱走し藤堂高虎に仕えた…と伝わっております。
 
 
生き抜くのもまた困難かつ立派な道……
人生いろいろですね~
 
 
  ~主な参考文献~
編:阿部猛・西村圭子『戦国人名事典 コンパクト版』(新人物往来社)
校注:奥野高広・岩沢愿彦『信長公記』(角川文庫ソフィア)p.111481
編:堀田正敦(老中)他『寛政重修諸家譜』4(国民図書)p.522…国立国会図書館デジタルコレクションで公開
平山優『真田信繁 幸村と呼ばれた男の真実』(角川選書)p.229~、237~、292~、356~、366
編:小林計一郎『[決定版]真田幸村と真田一族のすべて』(KADOKAWA)p.98~、122
本郷和人「本郷和人の日本史ナナメ読み」(産経新聞連載中)201610/6・101311/3付
「週刊 再現日本史」江戸1-(講談社)
 
 

   ブログ村に参加してます~

 https://tv.blogmura.com/tv_jidai/ranking.html←ブログ村「大河ドラマ」ランキング

     清水しゅーまい


スポンサーサイト



コメント

No title

いろいろそれぞれの立場から生きるために努力し必死になって生き抜いたそのそれぞれの人生は悲しいものですね
人の世と言うのは勝ったものが正義になりますものね
何かいろんな人生訓を感じます
ナイス

No title

こんばんは。
いままでのイメージだと大野治長って大蔵の局とともに敗戦の原因ってイメージでしたが、
今回の真田丸では板ばさみになりながらも理解を示すという良いポジションですね。

No title

☆みっちゃんさん
ナイスどうもありがとうございます(^-^)
そうですよね、それぞれの当時の立場を考えると
負けそうな側にいてもそう簡単に立場を変えられないし
だからこそ必死に生き抜いて
苦しさや悲しみも多かったことでしょうね。
信繁(幸村)のように信念を貫き通した武将に惹かれる一方で、
迷いに迷った無名の武将も気になるんですよね~

No title

☆ハニー先輩さん
そうですね、大野治長はたしかに
たいていは織田有楽などと同じような優柔不断なイメージで描かれるのが
真田丸ではけっこういい感じの、
共感できる武将になってますね(=^▽^=)!

No title

大角与左衛門って実在の人物だったんですか^^

知らなかったです^^

PCの調子が悪くて訪問が遅れました。
またよろしくお願いいたします。

ALL(*´∀`)ノ★ぽち

No title

☆栞さん
ALLぽちどうもありがとうございます(^-^)
パソコン不調だったのですね。
最近更新少なくて心配してたところです。
復調するといいですね(^ ^)

大角与左衛門…、さほど大役を果たしたとも思えないんですが、見る人によっては大局の帰趨を決したといえるほどの働きをしたのだそうですよ…!
ちょっと楽しみです♪

コメントの投稿

非公開コメント

検索フォーム

プロフィール

清水しゅーまい

Author:清水しゅーまい
ご訪問ありがとうございます(^-^)
 このブログは、
①大河ドラマや歴史の話題、②猫観察、③映画鑑賞、
④裁判傍聴、⑤日本酒など……という感じになっております。
その他、本やテレビ、お気楽な話題に時事問題、
そして、友情・人情・心意気です!

猫愛好家のフリーなライターです

清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
このブログを含めてcopyrightは清水しゅーまいです。
 ご訪問のみなさまに幸あれ!
  私にそのおすそ分けあれ…!!

最新記事

カレンダー

11 | 2019/12 | 01
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

最新コメント

月別アーカイブ