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「真田丸」上杉国替/もう始まってた家康の婚姻政略

大河ドラマ『真田丸』
 第30回「黄昏(たそがれ)」作:三谷幸喜
【事件続発 ~ 清盛を尊敬? ~ 追憶の果てに】
 時は文禄5・慶長元(1596)年閏7月、真田昌幸(草刈正雄)は数え年50歳、長男・信幸(大泉洋)31歳、次男・幸村こと信繁(堺雅人)は推定26(1571年生まれ説の場合。従来説は1567年生まれで+4歳)
 
慶長元年大地震(慶長地震)勃発…!
まずは前回、「地震加藤」の逸話が出てこないとイチャモンつけましたが、今回出てきました。早まったことをお詫びします~。
 
8月、スペインからの漂着船サン・フェリペ号を巡る事件が起きました。
太閤秀吉(小日向文世)は南蛮国による日本侵略を疑ったともいわれ、積み荷や所持金を没収。
さらに、12月、京・大坂のバテレンやキリシタンを捕らえ長崎へ連れて行って磔刑に処してしまいました。日本でのキリスト教徒最初の殉教となる、日本26聖人殉教事件(日本人20名・南蛮人6名)です。
 
まもなく秀吉は、息子・拾(ひろい)を武士としては異例の5歳で元服させ、秀頼と改名。
信繁と二人になった時に、秀吉は語りました。
  秀吉「ゆくゆくは京から天子様をお迎えしようと思っておった。
     平清盛が成し遂げたことを、わしはとうとうできなんだ…」
  信繁「秀頼様がきっと成し遂げてくださいます!」
 頼朝じゃなくて清盛ってところが、源氏史観に染まってなくて、渋くていいですね…!
 
 
 慶長3(1598)年…、秀吉最期の年
徳川家と縁を結んだ兄・信幸からたびたび秀吉の容態を問われ、信繁は秀吉側近である立場から、悩みを深めていました。
すると、義父の大谷吉継(片岡愛之助)が、「己自身で決めた道を進めばよいのだ…!」
 
とうとう秀吉が形見分けを始めましたが…、認知症が進んだ秀吉は信繁を見て「知らん」!
でも、昔の出来事を憶えていてくれましたよ…!
 
 



 ドラマがもっと楽しくなる!
大河ファンのために(=^^=)
【名将の急死で相続騒動勃発!関白秀次切腹の遠因…】
 今回は、上杉景勝会津転封(てんぽう=国替え)が言い渡されていました。
そこで、関ヶ原の合戦とも因縁が深い、上杉の会津国替えのいきさつを書いておこうと思います。
 
上杉景勝が会津に移るまえ、会津若松城を主城とする92万石もの大領地を治めていたのは、蒲生秀行(がもう・ひでゆき)でした。蒲生秀行は、実際に国替えが実行される慶長3(1598)年の時点で、まだ16歳でした。そんな秀行が大領地をもっていたのは、父である蒲生氏郷(うじさと)が大変有能だったからです。
 
蒲生氏郷という武将は、信長からも器量を認められ、信長の側室との娘(次女)冬姫をめとった人物です。
石高は、秀吉の天下統一前にはまだ12万石でした。しかし、天正18(1590)年に天下統一が成ると、伊達政宗からの没収領地を得て42万石、さらにまもなく奥州の葛西・大崎一揆を抑えて92万石にまで大成長。これは何と、当時、徳川・毛利に次ぐ石高でした。
氏郷がそのまま生きていれば、天下の情勢に大きく影響を与えるのは間違いありませんでした。が、文禄4(1595)年2月、40歳の若さで亡くなってしまい、嫡男の秀行がわずか13で家督・領地を継いだのです。
 
この時、遺領相続問題が起きており、恐らく 秀行が若過ぎるせいか、または早くも蒲生家内部で派閥争いが勃発してたのか…。太閤秀吉は、秀行の相続を認めようとしなかったのです。ところが、まだ存命中の関白秀次が秀吉をいさめたことで、秀行の相続が実現したのでした。この一件もあって、秀吉・秀次の対立が激化し、この年7月、秀次切腹に至ってしまいます。
 
 
【秀吉生前から始まっていた家康の婚姻政略!】
 こうして大領地を相続した蒲生秀行は、翌 慶長元(1596)年、徳川家康の3女をめとりました。秀行よりも3歳年上で、振姫(ふりひめ)という姫様でした。
 この縁組は、秀吉にとってあんまり面白くなかったようです。徳川と蒲生に絆が生まれ、これに危険勢力の伊達も含めれば、関東から陸奥までもが怪しい気配になってしまったんですから、警戒するのも無理ありません。
 
そのせいか、慶長3(1598)年1月、秀吉はあらためて蒲生家に国替えを命じ、下野(しもつけ 今の栃木県)国・宇都宮18万石へと大減封させたのでした。表向きの理由としては、家老の蒲生郷安(さとやす)と対立するなど家中統制がなってない…ってことが言われました。実際に蒲生家中の派閥争いは激化していたらしいんですが、やっぱり秀吉としては、徳川の勢力拡大を防ぎたかったのでは…。
 
 
【秀吉が蒲生家から奪った会津で上杉がんばる…!】
 で、代わりに会津に国替えになったのが、上杉というわけです。
それまで上杉家は、蒲生家より若干少ない91万石ほどを治めていましたが、まえの蒲生領に加えて佐渡島(新潟県)+出羽庄内3郡(山形県)を飛び地で与えられたので、合計120万石の大大名に…!
これによって、徳川家康256万石、毛利輝元120・5万石に次ぐ3番手に躍り出ました。
なお、この時の景勝重臣・直江兼続の処遇を、俗に出羽米沢城主30万石と言いますが、実際は6万石ほどでした。まぁ、大名の家臣としてはかなりの石高であることに変わりありません。
 
そして、上杉がいた越後国の春日山城には、堀秀治(ひではる)という23歳の若い武将が、30万石で入りました。堀秀治は、関ヶ原の時、直江兼続が仕掛けた嫌がらせの一揆攻撃などを受け、おおいに悩まされたのでした。
 
  ~主な参考文献~
編:阿部猛・西村圭子『戦国人名事典 コンパクト版』(新人物往来社)
小和田哲男『戦国三姉妹 茶々・初・江の数奇な生涯』(角川選書)p.144

小和田哲男「大河ドラマ 天地人 小和田教授の戦国ガイドその3~4」(NHKのサイト)

「週刊 再現日本史」織豊9(講談社)p.28
「歴史人」No.682016年8月号(KKベストセラーズ)p.9699
編:花ヶ前盛明『直江兼続のすべて 新装版』(新人物往来社)p.79~、82
編:矢田俊文『直江兼続』(高志書院)p.60
 
 

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コメント

No title

いろいろ秀吉の各大名の勢力を戦争することなく弱めるためにいろいろ頭を使ったんですね
その苦労が垣間見られました
清水シューマイさんのお話で奥が深くなりましたよ
楽しいです
ナイス

No title

大河の直江は「いい人」で押し通したけど、けっこうやることはやってる。
だって彼は上杉の家老ですから、上杉の権益を守るのが優先ですから。

蒲生に関しては未亡人になった冬姫を、秀吉が側室にしようとしたのを冬姫が拒んで尼になったのを逆恨みしたなんて俗説もありますね^^

上杉に家康を抑えて欲しいという大河の秀吉のセリフは、本当の本音だと思う^^
ALL(*´∀`)ノ★ぽち

No title

こんばんは。
いよいよ秀吉さんも逝ってしまわれますね。
かくれんぼの事をあそこに持って来たのはさすが~という感じでした!

No title

☆みっちゃんさん
ナイスどうもありがとうございます(=^▽^=)
戦争するよりは知略・政略の異動で
解決してくれれば、多くの人の命が助かりますね(^ ^)
異動させられる当人たちは大変でしょうけど、
平穏のための少しの犠牲だったんでしょうね
いつも読んで戴きまして嬉しいです(^-^)

No title

☆栞さん
ALLぽちどうもありがとうございます(=^▽^=)
直江兼続、
味方にとってはそれなりにいい人なんでしょうけども
敵から見たらかなり面倒なやつだったでしょうね(笑)
戦国好きのロマンとして
景勝・兼続が家康追撃していたら…ってのは
熱いテーマですね(^-^)

冬姫、くどかれたんでしょうか~
千利休の娘とか 秀吉の女好きの話は尽きないですね…!

No title

☆ハニー先輩さん
秀吉、
下降時代に入ってからもけっこう出番続きましたね。
最初のかくれんぼの時の秀吉が強烈だったんで
最期のかくれんぼ、
ひときわ寂しさや余韻が残りましたね…!

No title

おはようございます!しゅーまいさんの真田丸の記事いつも楽しみにしてますが 今週は珍しく録画予約失敗したので明日再放送見てから読ませていただきますね~!

No title

☆ばねぱんさん
いつも読んで戴きまして
どうもありがとうございます(=^▽^=)
今回も見応えありました…!
おいそがしいことと思いますので
もしお時間ありましたらこの記事読んでみてください~(^ ^)

No title

今 再放送の録画見終わってしゅーまいさんの記事読ませていただきました。

黄昏(たそがれ)の回もめっちゃ面白かったです。
老いた秀吉の悲哀がクローズアップされてましたね。セリフにもありましたが
長生きしすぎたことの弊害が たくさん出てました。 周りも大変ですが 疑心暗鬼になって醜態さらす秀吉本人も辛かったでしょうね

No title

☆ばねぱんさん
ナイス!どうもありがとうございます(=^▽^=)
読んで戴き嬉しいです(^-^)
秀吉の衰えぶりが激しくて
物悲しくも、
信繁とのやりとりなど見応えありましたね。
60歳あまりであんなに認知症進んでしまうことあるのかなぁと
実態よく知らないのですけども
今に通じる話で 怖くもあり興味深かったですね~

No title

史実にどこまで忠実なのかは分かりかねますが、小日向秀吉の演技力はさすがです ^^
蒲生氏郷は滋賀県蒲生郡の出身で、今でも地元の英雄ですよ~ナイス!

No title

☆越前屋平太さん
ナイス!どうもありがとうございます(=^▽^=)
小日向秀吉、活発な女遊び時代から認知症時代まで
ぜんぶ演じ切って貫禄を見せてくれましたね(^∇^)
蒲生氏郷、ちゃんと地元蒲生郡で人気者なのですね…!
早く亡くなったせいかドラマなどであんまり見かけないので
これからもっと注目されてほしいと思います(^ ^)

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ご訪問ありがとうございます(^-^)
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①大河ドラマや歴史の話題、②猫観察、③映画鑑賞、
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そして、友情・人情・心意気です!

猫愛好家のフリーなライターです

清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
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