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真田丸:真田の嫌がらせが原因!名胡桃騒動/板部岡

大河ドラマ『真田丸』
 第2122回「戦端~裁定」作:三谷幸喜
【天下惣無事のため…三成&吉継が談判による決着を提案!】
 時は天正17(1589)年、真田昌幸(草刈正雄)は数え年43歳、長男・信幸(大泉洋)24歳、次男・幸村こと信繁(堺雅人)は推定19(1571年生まれ説の場合。従来説は1567年生まれで+4歳)
 
 まずは第21回「戦端」、
豊臣秀吉(小日向文世)は、茶々(後の淀殿 竹内結子)との間に生まれた待望の男子・棄(捨すて 後の鶴松)のために、一刻も速く天下統一を果たしたいと気がせいている様子です。
北条攻めの準備を命じられた石田三成(山本耕史)ですが、できるだけ事を荒立てずに収めようと、上洛を催促するふみを北条に出しました。
 
一方、徳川家康(内野聖陽)は密かに伊豆の韮山(にらやま)にて北条氏政(高嶋政伸)と会合。
家康も三成と同じく、上洛して秀吉に臣従するよう強く勧めました。
 
北条氏政は考えたすえ、いまだ真田に実効支配されたままの「沼田」の領有を認めてもらえるならば、上洛してもいい…と妥協案を出すことに。その条件を秀吉に伝えるため、重臣の板部岡江雪斎(いたべおか・こうせつさい 山西惇)を派遣しました。
 
北条からの条件を聞いた秀吉は「なめおって!」と不機嫌ですが、三成が「殿下が采配を行なえば、天下惣無事の心にもかなっておりまする」と、むしろ好機だと説()きました。秀吉は納得。
さらに、三成親友の大谷吉継(片岡愛之助)の提案で、秀吉の御前にて「沼田問題」について北条と真田が「とことん談判」するという、武力によらない話し合いでの決着を図ることに…!
 
 
 続きましては第22回「裁定」、
沼田の領有権を巡り、秀吉の御前で「沼田問題」の審議開始…!
北条家名代の板部岡江雪斎と、真田家名代になった信繁が激論を戦わせます。
侃々諤々(かんかんがくがく)の大論戦を面白がる秀吉。
白熱するうちに信繁は、うっかり真田に不利な発言、つまり自白をしてしまいました!
 
ここで、オブザーバーみたいな感じで参加していた家康謀臣の本多正信(近藤正臣)がおもむろに発言を始めます。
本多正信はいったい、どんなことを言うのか、どちらかの味方をするのか…!?
 もともと舞台脚本家の三谷幸喜らしい、密室劇的な傑作回でした!
 
また、名胡桃(なぐるみ)騒動を巡り、信幸が立派な若殿として成長する姿も描かれました!
 
 



 ドラマがもっと楽しくなる!
大河ファンのために(=^^=)
【小田原評定と板部岡江雪斎の関係…!】
 今回のドラマで北条家の代表として意見を述べ、注目を浴びた板部岡江雪斎(いたべおか・こうせつさい)
江雪斎は、江雪入道とか、ただ単に江雪とも呼ばれました。
真言宗の僧侶で、右筆(ゆうひつ)を務め、外交の使者としても活躍
 
また、ふだんの小田原評定(ひょうじょう)衆の1人でした。
小田原評定と言うと、一般的な言葉として「長引くばかりでなかなか物事が決まらない会議」のたとえになってしまっているので、なんだかダメなメンツを思い浮かべそうです。そのように一般にダメな印象をもたれている小田原評定は、まず天正18(1590)年1月半ばに出撃・野戦か籠城戦かをテーマに開かれ、特に小田原合戦の最後の最期、同年6月に徹底抗戦か降伏かをテーマにして開かれた軍(いくさ)評定、軍議をさします(7月5日に降伏)
 
江雪斎は、このダメな小田原評定よりも、日常の小田原評定衆代表10名のうちの1人でした。
これは軍評定と区別して、式日(しきじつ)評定と言われていた定例会議で、訴訟の裁決をはじめとして立法・司法・行政、さまざまな分野にわたって「関八州の掟を沙汰」する重要な役目。原則、月2回、小田原城にて開かれていました。
江雪斎は関東広域の政治に責任をもつ重要人物の1人だったのです。
 
【北条の家老20人、真田兄弟と激突したり裏切ったり…!】
 北条家には20名もの家老がいましたが、江雪斎もその中に含まれています。
なお、筆頭家老は松田憲秀(のりひで)という人で、こいつはダメなほうの小田原評定で籠城戦を主張しておきながら豊臣軍有力武将の堀秀政に内通したことで有名です。
ちなみに、松田に対し、出撃・戦闘を主張したのは、鉢形城主で北条最強「黒備え」の軍団を率いた北条氏邦(うじくに)で、この氏邦に仕えていたのが、猪俣邦憲(いのまた・くにのり)、あの名胡桃(なぐるみ)城騒動で暴走した…と言われている武将です。
他に有力な家老として、松井田城代を務めて小田原合戦時に真田信幸・信繁兄弟と戦闘に及んだとも言われる大道寺政繁や、伊豆下田城を守った武将・清水康英などがいました。
 
【真田の嫌がらせが原因…!? 名胡桃騒動】
 沼田問題について、江雪斎は秀吉に直談判したそうで、その奔走のお蔭もあって決着したかと思えました。
天正17(1589)11月3日、真田信幸は沼田割譲によって知行を失った家臣のため、代わりに家康から譲り受けた信濃の伊那郡 箕輪(みのわ)の所領を与える作業を始め、書状を書いたり送ったりしていました。
同日、勃発したのが、前記の猪俣邦憲による名胡桃城奪取事件です。
北条の家中では、沼田問題の裁定に、不満が渦巻いてました。それが猪俣邦憲の暴走を生んだ……と言われ、それも事実の一端だと思いますが…、
 
実は、その背景に、真田家の嫌がらせや、上杉家の軍事圧力がありました。
真田は沼田割譲の時期になっても、なお一部地域で引き渡しを遅らせていました。
そのうえ、真田は土地を引き払う時に村人も追い払ってしまい、北条がその地を治めようにも誰もいない…という地味な嫌がらせ行為をしていたそうです()
 
さらに、越後の上杉景勝が、「信州川中島と上州名胡桃が知行替えになった」…と、これは要はデマかと思いますが、そういうふれこみで軍勢を接近させてきました。これにより、沼田に入ったばかりの北条勢は恐怖を感じ、当主の北条氏直へ加勢を求めています。
どうもこうした真田の嫌がらせ工作や上杉の軍事圧力が、最前線の現場にいる猪俣邦憲を焦らせ、要地奪取の実力行使に向かわせてしまった…という一面があったようなのです。
 
  ~主な参考文献~
平山優『真田信繁 幸村と呼ばれた男の真実』(角川選書)p.84
編:小林計一郎『[決定版]真田幸村と真田一族のすべて』(KADOKAWA)p.58
編:阿部猛・西村圭子『戦国人名事典 コンパクト版』(新人物往来社)
小和田哲男『北条早雲とその子孫』(聖文社)p.116~、149150~、161~、183
 
 
おまけ、ドラマで出てきた戦国地図です。

茨城県の所が「常総(じょうそう)」になってるんだけど、
「常陸(ひたち)」の間違いじゃないのかな…?
気になったので『広辞苑』を見たら、「常総」は「常陸」と「下総(しもうさ)」の併称って書いてある。下総は右隅にすでにある。てことは、やっぱり間違い?
うるさい視聴者代表()
片桐且元(小林隆)が作り間違えたんだと思うことにしようw
でも、今回みたいな地図・系図なども、出てくると楽しいですね!
追記(訂正)2016/6/9 この地図、「常総」は「常陸」、その下(南)の空白地域が「下総」で、
地図の「下総」と書いてある部分が「上総(かずさ)」というのが正解でした。コメント欄にてご指摘戴きました、ありがとうございます(=^^=)

 

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コメント

No title

イヤイヤ力で押してくるのに対して、蜂の一刺しですよね。
そういうのが庶民の快感をそそりますね物語ですけれど楽しくなり明日。実際はそれぞれの言い分などもあるのでしょうが。。所詮力のあるものがかつというこうぞうは・・日本人の判官びいきの所以ですね
楽しい解説ありがとうございます
ないす

No title

地図・・・いやむしろ下総とあるのは上総の位置じゃないですか?
相模の海を挟んで向かい側は上総ですから、常総(常陸+下総)は合ってます^^;
いずれにしても片桐のウッカリということで(笑

板部岡って凄い重要人物だったんですね。
外交僧だけでなく内政にも関与してたんだ^^
初めの登場シーンでは、茶坊主かと思ってた,;.:゙:..:;゙:.:: (゚∀゚ゞ)ブハッ!

本多忠勝の乱入シーンは思い出しても笑える^^
次も楽しみですね。ALL(*´∀`)ノ★ぽち

No title

こんばんは。
なるほど真田も上杉もこちょこちょと動いていたのですね。
勘ぐってしまえば、そこに秀吉の意向も絡んでいそうです。

No title

『真田丸』の今週分録画 水曜夜に見ました^^
たしかにしゅーまいさんも書かれてます通り舞台脚本家三谷幸喜さしさが全面的に出た傑作回でしたね^^


ばねぱんのつぶやき
しゅーまいさんのコメントいただいたあとに
追加アップしましたので
また見にきてくださいね^^

No title

☆みっちゃんさん
そうですね、真田はまさに蜂の一刺しですね!
戦い方が巧妙で、一所懸命だし
応援したくなりますね(=^▽^=)
たしかに、それぞれ言い分あって、北条は大国とは言えど
真田に翻弄されてしまい不幸な結果となりましたね。
いよいよ天下統一の大詰め、期待です…!

No title

☆栞さん
地図のご指摘
どうもありがとうございます(=^▽^=)
追記し訂正してみました、
お蔭さまで勉強になりました♪

板部岡江雪、今回の論戦が始まる前までは
ほんとただの茶坊主みたいでしたね(笑)
秀吉側には利休がいるし
なんか似たようなイメージですよね(^ ^)

お稲が間者の役目ももって嫁いだはずなのに
堂々と本多忠勝が出入りしているのは笑えますね(^∀^)
でもやっと、むこ信幸を男として認められて
本多親子の親離れ・子離れが進むんでしょうかね(^-^)

No title

☆ハニー先輩さん
おっしゃる通りに
秀吉の壮大でいてきめ細かい包囲網だったのかも…(^ ^)
真田丸ではなんか
上杉家がすっかりトーン ダウンしてますが
きっとこの時も緊密に連携していて、
それで関ヶ原の時も
上杉・真田・石田…と 広がりをみせたんだと思えますね(^-^)

No title

☆ばねぱんさん
ナイス!どうもありがとうございます(=^▽^=)
三谷脚本は舞台劇のようなやりとりの妙、
遊び心もあって楽しいですね♪

いつもばねぱんさんのまんが
楽しく読んでます(^-^)!

No title

うわ!地図まで細かくチェック素晴らしいですね!

小田原評定はいまだに小田原の会議の象徴のようです(笑)
自分が責任を負うのは嫌だし、自分がが言いだしっぺになるのも嫌だし、結局誰かが責任を負うまで自分はだんまりなんです。

大体私がイライラしてしびれを切らして貧乏くじを引きます(笑)

来週は関東の連れしょんぺんがみれるんでしょうかー?
江雪斎、私にはなじみがなく、へー誰だろう?って^^;

しゅーまいさんの解説がピンポイントで有難かったです!

オールポチ☆彡でーす(^^)

No title

☆Parlさん
オールポチいつもありがとうございます('∀'●)
地図は、手描きの感じがいいなぁと思って
ストップさせてよくよく見てみたら
たまたま不審点に気づきました(^∇^)

小田原評定の伝統が今も脈々と続いてるんですね(笑)!
貧乏くじはいやですね、誰か重役か
逆に新人がやってくれるといいですねぇ(^ ^)

連れション、小日向秀吉と内野家康、
信繁はお手ふき係としてわきで聞き耳を立ててる感じでしょうかねww
子供がマネすると困るからカットかもw

江雪斎は『信長の野望』というゲームに出てくるので
ゲーム好きにはちょっと知られてるようですけど
大々的にドラマに出てきたのは
たぶん今回が初めてだと思います(^-^)
小田原北条、城の修理完了したし大河主役をかけて
ちょっとでも人気上げておきたいところですよね…!

No title

江雪斎役の人は、たしか、警察ドラマ「相棒」の『よ、暇か?!』の人ですよね?けっこう重要な役どころで・・・。
そういえば、戦国北条氏のことは三代氏康については描かれていますが、氏政、氏直の代はそんなに詳細には描かれませんでしたね。「のぼうの城」ですらたいした北条そのものについて描かれているわけではないので。
地元小田原では、大河ドラマが戦国モノになると北条グッズが良く売れるのですが、「氏政」「氏直」グッズはさっぱりだそうな。いくら五代の中で最大勢力を伸ばした、と言っても、「終わり悪けりゃすべて悪し」なんですね。

No title

☆kazunnさん
そうですね、江雪斎の人は「ヒマか!?」の役者さんですね!
「相棒」スピンオフの次の主役候補かも(゚∀゚)

確かに、北条氏政は最大勢力を誇った時期ですね。
それなのに、その実績は忘れられがちですね。
ちょうど武田勝頼と同じで、
カリスマの後を継いで先代の余力もあって最盛期を築いたものの
破滅してしまいましたね。
それにしても、氏政はまだ剛直な感じで戦国大名らしさがあるし、グッズ売れてほしいですね。
でも氏直は、自分もあんまりグッズ買う気にならないです(笑)

与論島とSさんのこと書いたので
お時間あるときにでも見てみてください~
それと、今度電話したら出てくださいww

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清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
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