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真田丸:家康の上田築城努力/室賀に暗殺命じた経緯

大河ドラマ『真田丸』
 第11回「祝言」作:三谷幸喜
【口吸いで決まる~上田城中暗殺事件】
 時は天正12(1584)年、真田昌幸(草刈正雄)は数え年38歳、長男・信幸(大泉洋)19歳、次男・幸村こと信繁(堺雅人)は推定14(1571年生まれ説の場合。従来説は1567年生まれで+4歳)
 
徳川家康(内野聖陽)とその謀臣・本多正信(近藤正臣)は、信濃国衆の室賀正武(西村雅彦)を呼び寄せ、真田昌幸暗殺を持ちかけました…!
この暗殺(未遂)事件は史実で、天正12(1584)年7月の出来事です。
 
さて、暗殺の謀議が練られている頃。
信繁は(黒木華)と夫婦になる決意をし、みんなに表明していました。兄の信幸は喜びつつも二人の関係をまったく知らなかったので驚き、「しかし、いつからだ?」 信繁「いつからとは、何をもって決まるのですか?」 信幸「それはやはり……、口吸いだろう」
三谷脚本の『王様のレストラン』では「接吻」という言葉が多用されていたのですが、今度は「口吸い」で攻めてきました。どうでもいいと思いつつ、どうも気になって『広辞苑』で調べたところ、なんと「接吻」は幕末にできた新語だそうで意外と歴史の浅いことが判明しました!
 
本筋に戻り、
信繁の結婚話は、昌幸や信幸に賛成してもらえましたが、京都出身の母・薫(高畑淳子)に反対されてしまいます。梅は真田配下の地侍である堀田作兵衛(藤本隆宏)の妹。身分が低く、釣り合わないというのです。昌幸は祝言不開催を条件に、薫をなんとか説き伏せました。
 
ところが!
室賀の怪しい動向を察知した昌幸は、完成したばかりの上田城に室賀を誘い出す手段として、信繁の祝言を利用することを決断。信繁に真意は隠し、その日を迎えました。
室賀は正式な客として出席するも、城内に刺客を潜ませていました。刺客が部屋に隠れていると、背後で音も無くどんでん返しの扉が開き、忍者頭の出浦昌相(いでうらまさすけ 寺島進)が現れて一刀両断…!
一方、昌幸は室賀を囲碁に誘い、別室に移動です。隣室では、真田重臣の高梨内記(中原丈雄)出浦昌相が潜んでいます。襖(ふすま)の引き手がスライドするようになっており、そこから密かに監視。上田城、忍者屋敷のようです。
しんみりとした会話ののち、囲碁では室賀が勝ちましたが…!
 決めぜりふ「黙れ、こわっぱ!」がもう聞けなくなってしまいました。。。
 
 



 ドラマがもっと楽しくなる!
大河ファンのために(=^^=)
【上田築城のため戦略を練った家康】
 上田城の築城が始まったのは、天正11(1583)年4月です。この時に築城を見ていたであろう真田信繁は、のちの真田丸構築の基礎知識を身につけたかもしれません。
家康は重臣・大久保忠世など徳川譜代に加えて信濃衆も援軍として送り込み、全面的に上田築城を後押ししました。敵対する上杉景勝は脅威を感じ、上田城の間近にある虚空蔵山(こくぞうさん)に、上杉方の北信濃衆を結集。上田を戦場に、徳川・真田連合軍と上杉軍が激突する恐れがでてきました。
 
この時、家康は、深志(ふかし=松本)城主の小笠原貞慶(もと信濃国守護・小笠原長時の嫡男)に援軍を要請し、上杉方の麻績(おみ)城を攻撃させました。すると、上杉軍は麻績城が心配になり、そっちに矛先を転じたのでした。
この家康の戦略によって、上田の築城にゆとりができ、無事に完成したのです。上田城完成は家康のお蔭でした。
なお、小笠原貞慶の軍は上杉軍に敗れ、総崩れとなり逃げ帰りました。貞慶の長男・秀政は、元和元(1615)年5月7日、大坂夏の陣にて真田信繁軍や毛利勝永軍の猛攻を受けて討ち死にしています。秀政の息子・忠脩(ただなが)も同日戦死。。
 
【家康が室賀正武に昌幸暗殺命じた経緯】
 家康は上田築城の代わりに、沼田城(沼田・吾妻領)を明け渡すよう、真田昌幸の説得に努めていました。しかし、昌幸はまったく応じる様子を見せません。しょうがなく家康は天正11(1583)年8月、正式に上田城を昌幸に与えることで、譲歩を期待しました。それでも昌幸の強硬姿勢は変わらず。昌幸…、肝が据わった男です。
 
そうこうしてるうちに、天正12(1584)年3月から、家康は小牧・長久手羽柴秀吉軍と対戦することに。主戦場は尾張と美濃でしたが、信濃でも羽柴 対 徳川の調略合戦が繰り広げられました。羽柴方は3月に木曾義昌の調略に成功。同じ頃、徳川方は屋代秀正とその弟・室賀満俊を羽柴(上杉)方から引き抜くことに成功。
 
この屋代・室賀兄弟は、まもなく7月に真田昌幸暗殺未遂事件を起こす室賀正武の兄弟のようなのですが、どうも正武とは別行動してたらしいです。一族を引き連れた屋代・室賀兄弟は、上杉方の海津城から出奔し、虚空蔵山城に籠もって上杉軍と戦い、撃退しました。この時まだ昌幸はいちおう徳川方という自覚があったようで、屋代・室賀兄弟を後方支援しています。
 
小牧・長久手の合戦が長引いてくると、家康は同盟を結んでいる北条家の協力が必要だと考えました。しかし、同盟締結時に約束した沼田城の引き渡しがまだ実行されていません。
本当は北条が「自力で沼田城を確保」する条件だったんですが、北条軍の力をもってしても真田を屈伏させられず。さりとて、家康も真田を説得できず。
何としても北条の協力が欲しい家康は、こうして室賀正武に昌幸暗殺を指示したのでした…!
 
  ~主な参考文献~
平山優『真田信繁 幸村と呼ばれた男の真実』(角川選書)p.45~、326~、344
編:阿部猛・西村圭子『戦国人名事典 コンパクト版』(新人物往来社)
編:小林計一郎『[決定版]真田幸村と真田一族のすべて』(KADOKAWA)p.41
 
 

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コメント

No title

寺島さんが必殺仕事人みたいでカッコよかったです^^

佐助が自分で燻した香りにむせてるのが面白かった^^

「黙れ、こわっぱ」聞けないのが寂しいですね (゜-Å) ホロリ

ALL(*´∀`)ノ★ぽち

No title

全く私も同感なのですが、「口吸い」←これこの時代本当に言っていたの?って(笑)

きりちゃんの切ない思いが全面に出ていて、あーやっぱりな…な回でした。

いつもドラマの展開でしか知りませんでしたが、真田が中心になって見てみると結構北条も頑張れば天下取れたんじゃないかの瀬戸際にいたんじゃないでしょうかねえ。

小田原は今はもうそんなの気にしている人いない感じで寂しいけれど。
勝手に作った小田原城の耐震工事をしていたりして。

今整備している一夜城後に完全復元とかしたら新しい観光地になるんじゃないか?
小田原ってやっぱ最後はダメだなとか思いながら見ました(;´・ω・)

きりちゃん頑張れのポチ☆

No title

やっぱりこの時代は昔肉教職そして自分の力しか信ずるものはなかったんでしょうねぇ厳しい時代だったんですね何かの巡り合わせで命を落とすことがあるのですね
何かとっても虚しかったです
そうやって生き残らざるをえなかったんですね
史実に近かったんですね
その暗殺計画がうまくいけば真田1族は総崩れだったんでしょう
きっと
ナイス

No title

こんばんは。
けっこう存在感があった室賀正武さん・・・
かなり可愛そうな最後になってしまって、ホロリとさせられました。

No title

見ていましたテレビよりもっと分かり安い 説明にナイスです

No title

「口吸い」確かにかなり具体的な表現ですね<笑>

「接吻」が幕末ですか。これは明治に入ってからかと思ったのですが意外に。

「口づけ」はその後かな?

前回もチラ見なので、ストーリーへのコメじゃなくてどうもすみませんm(_ _)m

No title

自分もこの回見てて『だまれ こわっぱ』せっかく流行りかけてたのに~!! って思ってしまいました(≧∇≦)

No title

今回も いい芝居を 見せていただきました

No title

☆栞さん
ALLぽちありがとうございます(^-^)
寺島進のファンです(^ ^)
北野武映画などですごくいい演技見せてくれて
真田丸でも格好いいですよね…!

「黙れ、こわっぱ!」
聞けなくなってしまい惜しいですね。
三谷作品で西村雅彦がいなくなってしまうと
重大な要素が脱ける感じでちょっと心配です…!

No title

☆Parlさん
ポチどうもありがとうございます(=^▽^=)
「口吸い」って いつできた言葉か分からないのですが
現代人が聞くと
なんか生々しいようなヤラしい感じですね(笑)

きりちゃん、今のところ悲劇の幼なじみですけども
このままじゃ終わらない気がするので
注目したいです(^ ^)

北条は関東では一流なんですが
同盟前の合戦で徳川にぜんぜん勝てなかったり
真田の沼田城も結局最後まで自力じゃ獲れなかったりと
甲信越では勢力が伸び悩み
天下獲りの段階ではちょっと力不足で惜しいとこでした(^ ^)
初代の北条早雲や、3代目で北条全盛期の氏康だったら
大河になりそうな気がします(^-^)

勝手に作った小田原城って笑えますねww
一夜城って言うと石垣山の城ですね
今整備中ですか!
せっかくだから大々的に人を集められる
新名所になってほしいですね…!
小田原北条の底力を発揮する時は近いかも♪

No title

☆みっちゃんさん
ナイスどうもありがとうございます(=^▽^=)
真田丸の時代、
どうしても弱肉強食になってしまいますが
そんななか真田家は小勢力から大名へと
伸し上がっていけたので、すごいことです。
ほんとうに、暗殺計画が成功していたら、
みっちゃんさんのおっしゃる通りに
真田総崩れが濃厚な状況でしたね。
幸いといいますか
家康に丸め込まれてしまった室賀正武を返り討ちにできたことで
真田家は弱肉強食の時代に風穴を明けました。
これからは徳川との正面対決になってきそうで
期待大です!

No title

☆ハニー先輩さん
室賀正武、
けっこう愛敬ある感じだったし
昌幸と和解しかけていただけに、
涙の最期でしたね…!

No title

☆ぎいさん
ナイスどうもありがとうございます(^-^)
今年の大河おもしろいですね(=^▽^=)
説明分かりやすいと言って戴き
大変嬉しいです♪

No title

☆konkonさん
ポチどうもありがとうございます(^-^)
「口吸い」という言葉に笑ってしまいましたw
「接吻」は幕末だそうです。
明治のイメージがしますか、言われてみると
欧米語を翻訳したかのような感じもします。
そうですね、「口づけ」はいつでしょうかね
昔の小説か歌謡曲にでも使われて広まったのかもしれません。
けっこう新しい表現が「チュウ」かもしれません(笑)

No title

☆ばねぱんさん
「黙れ、こわっぱ!」
もう少し室賀正武が長く出演していれば
流行語大賞を狙えたろうに
残念なとこでしたね(=^▽^=)

No title

☆花やっこさん
今回の暗殺返り討ち事件、
とても見応えあって
傑作の回として投票したいと思いました(=^▽^=)

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清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
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