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「花燃ゆ」晋作の末期/徳川幕府、存続機会を逃す

大河ドラマ『花燃ゆ』
 第36回「高杉晋作の遺言」作:小松江里子
【新脚本で巻き返しなるか】
 1866(慶応2)年、久坂美和(井上真央)は数え年24歳、小田村伊之助 改め楫取素彦(大沢たかお)38歳。
本編の前に作者名に注目です。とうとう新たに4人目の脚本家が途中参加、小松江里子。2009(平成21)年、直江兼続が主人公の大河『天地人』を書いたかたです。他の脚本家は総辞職というウワサもあるようですが、果たして? 厳しい業界ですね!
 
さて、高杉晋作(高良健吾)が率いる長州軍は幕府軍を打ち破りました。さらに将軍家茂(いえもち)の病死を契機に幕府軍は退却していき、ひとまず休戦に。
同じ頃、美和は中臈(ちゅうろう)という身分に上がり、久坂家再興を許されました。美和は毛利家嫡流の幼童・興丸(おきまる 名倉央)が野菜嫌いなのをなおそうと、興丸自らの手で畑仕事をするよう仕向けます。
 
その年の暮れ、肺を患って臥せっている晋作が、美和を呼び出しました。美和が聞かされたのは、亡き夫・久坂玄瑞の妾(めかけ)に男児がいる、それを育ててほしい…という話でした。
年が明け、4月になって晋作は亡くなります。享年29。。。
 
戦の気配が漂うなか、美和は京行きを申し出ました。公務として興丸の父親・毛利元徳(もとのり 三浦貴大)に薬を届け、ついでに玄瑞の子を探すというのです。
 
 



 ドラマがもっと楽しくなる!
大河ファンのために(=^^=)
【晋作の末期】
 高杉晋作はいつの頃からか肺疾患が持病となっていました。それでも日々の生活にさほど支障は無かったのですが、1866(慶応2)年6月半ばに小倉口の戦いが始まった頃から、体調不良を訴えるようになります。7月の半ば過ぎには一時期かなり悪化しましたが、同月27日の上陸作戦では自ら800人の兵を率い、小倉城への進撃を指揮しました。
晋作本人が言うには何度も下関~小倉の海峡を往復しカゼひいたのが原因だとのことでしたが、愛妾の「うの」が医者から聞いた話では酒の呑み過ぎが原因とのことです。特に小倉口の戦いの時期は作戦会議があると必ず宴会となり、しばしば議論しながら呑み明かしたそうなので、無茶が重なって病状を悪化させたのでしょう。
 
ただ、そのまま一気に悪化していったわけではなく、比較的体調がいい時もあり、例えば9月16日には、筑前の姫島に配流されていた女性勤王歌人・野村望東尼(ぼうとうに)を救出する作戦を指揮しています。しかし、10月半ばには病気のため免職、本格的な療養生活に入りました。
末期の看護は、主に「うの」と望東尼が行なっています。妻の「まさ」が萩からやって来たこともありますが、「うの」がいて居づらかったようで、長居しておらず臨終の際も不在だったようです。なお、晋作は長男・梅之進を大変かわいがっていましたが、病気がうつっては大変なので、ドラマのような親子対面はできませんでした。
1867(慶応3)年4月14日没、享年は数え年だと29ですが、満年齢ではまだ27歳8カ月でした。
 
【幕府、存続のチャンスを逃す】
 晋作が亡くなる頃、天下の情勢はどうだったのでしょうか?
1867(慶応3)年4月12日、薩摩藩国父(藩主の父)島津久光が3000人余りの兵とともに上洛しています。5月に入ると、越前福井の前藩主・松平春獄、土佐の前藩主・山内容堂、伊予宇和島の前藩主・伊達宗城(むねなり)も上洛し、4人で雄藩会議を開きました。
会議を主導する島津久光の目的は、15代将軍に就任したばかりの徳川慶喜を追い落とし、雄藩合議制による改革を実現することです。具体的な議題としては、長州復権問題と兵庫開港問題が挙げられました。島津久光が議論をまとめようとしましたが、他の3人は久光の主張をいくらか認めつつも、途惑い気味で必ずしも意見が一致しません。
 
対する徳川慶喜は前年12月の将軍就任に際し、宮中の反幕府派の公家を一掃、権勢を盛り返しつつありました。
雄藩会議の情報を入手すると、4人を二条城に呼び出して、議論。慶喜は非常に弁舌巧みで、雄藩の連中はまったくかないません。慶喜は気をよくして写真を撮ろうと呼びかけ、4人それぞれを撮影しました。この時の写真は現存しています。
そんなこんなで雄藩会議は慶喜に丸め込まれ、5月21日に解散。危機感を募らせた薩摩の西郷隆盛や大久保利通たちは、一気に武力倒幕に向かいます。
因果な話ですが、慶喜が平凡な将軍だったら、西郷や大久保に警戒されずに幕府=徳川家は新政府中枢でも権力を持ち続けたかもしれません。
 
  ~主な参考文献~
海原徹『高杉晋作』(ミネルヴァ書房)p.240
半藤一利『幕末史』(新潮文庫)p.258

福田智弘『日本史が「時系列」だからわかりやすい!読む年表 幕末暦』(じっぴコンパクト新書)

 
 

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コメント

No title

慶喜、頭が切れすぎるというのも良くないんですね。。。

No title

☆Sophiaさん
頭がよくてわりと先進的な慶喜のような人が
古びきった大組織を率いることになったのは
歴史の皮肉です。
新しいことをやろうとすると
組織の内部からも外部からも反発を受けて
結局は不様な終末を迎えてしまいましたね。

No title

>慶喜が平凡な将軍だったら、西郷や大久保に警戒されずに幕府=徳川家は新政府中枢でも権力を持ち続けたかもしれません<
仰るとおりですね。慶喜は才能がありすぎるゆえに先のことが見えてしまいそれが逆に徳川幕府に終止符を打つ結果となったと思います。
ドラマのコメはもういいです(すいません)こんなご都合主義に付き合ってられません(爆)ALLポチ

No title

☆とん子さん
ALLポチどうもありがとうございます(=^▽^=)
慶喜は数奇な将軍でしたね…!
現在の政治家にあぁいう人物がいれば
おもしろい気がしますね~

ドラマ、
せっかく脚本家が代わったのに
ご都合主義路線は変わらなかった(笑)

No title

お世継ぎの守役が肺病の看護に行くなんて(´゚Д゚`)ンマッ!!
もし移ってしまってお世継ぎに移ってしまうなんて考えなかったんだしょうか?

しかも何故か女房と息子も連れて。
美和はお邪魔虫ですよ。
家族水入らずが一番と言っておきながらおまえが水やろ?
なあ!

なんてまたまた今週も萌えあがりました(笑)

晋作の子を抱いて妻、美和とも普通に交流があったのも普通じゃないでしょ?

普通なら全員肺病ですよ。

そんな危ない介護は「行け!行け!」といい。
京都は許さぬってどんだけ~←

新しい脚本家さん登場ですか。

吉となるか凶となるか

オールポチです☆彡

No title

こんばんは。
ドラマを見ていて結核の患者のそばに子供を呼ぶのはどうかと思っていましたが、
さすがに史実では無いのですね。
来週は美和さんが京都に行きますが、あの情勢のなか、一人で京都に到着するのもおかしい気が・・・

No title

☆Parlさん
オールポチどうもありがとうございます(=^▽^=)
新しい脚本家が登場したその第1弾が今回だったのですが
どうやら凶と出たようです(゚∀゚)
どうしても晋作の最期に
美和を立ち会わせたかったのは分かるけども
わざわざ晋作が余計な手紙を送ってきたり
宿下がりしたり無理ありました~
> 家族水入らずが一番と言っておきながらおまえが水やろ?
なあ! <
まったくその通りです(笑)
テレビをどついてる感じがいいですねww
これからも大河制作陣をシバいてやってください…!

No title

☆ハニー先輩さん
元気な大人ならまだしも
幼児が結核患者と接触するのは危険そうですね。
そうしたことに気づかないなんて
脚本家だけでなく制作陣の問題ですね。
美和の京行き、まったくあの情勢のなか
女性一人の旅というのは、なぜそんなハードルを上げるのかよく分かりませんね(゚∀゚;
若殿の薬を持っていくという大事な公務なんだし、
常日頃、奇兵隊との仲のよさを売りにしてるんだから
誰か連れてゆけばいいのに…(笑)
つっこみ所満載ですww

No title

先週も日曜バイトで疲れて見そびれ 解説でよくわかりましたNICE

No title

確かに慶喜はインテリ過ぎていろんなことを考えすぎた印象が僕にもあります。

ポチ機能忘れてたので久々に。

僕も3つ一遍にアップしたのでよかったら。

No title

☆ぎいさん
日曜日バイトでしたか おつかれさまです
過労にならないよう無理なさらないでくださいね(^ ^)

No title

☆konkonさん
ポチありがとうございます(^-^)
慶喜は器用でかなりの才人だったと思いますが
幕府組織が巨大で古過ぎたし、立場も悪かったし
気の毒な面ありますね。
ただ もう少し大局観があれば違ったかもしれません。

No title

死期近い亭主が態々呼び寄せて特別な遺言を他の女に託すなんてされて日には、自分が正妻だったら発狂しますね(・A・)イクナイ!!
位牌に塩撒きますわ(# ゚Д゚)

てくらい不自然でした( ̄ω ̄A;アセアセ
途中参入の脚本だから苦肉の策だったのかもです。
初めから自分で書いていれば伏線作れますもんネー(*´・д・)(・д・`*)ネー

小松江里子さんは朝ドラの「どんと晴れ」書いた人ですから、ホームドラマ・朝ドラ風味で行くなら適任だと思います^^
ALL(*´∀`)ノ★ぽち

No title

☆栞さん
ALLぽちどうもありがとうございます(=^▽^=)
晋作…、妻よりまっ先に美和の手をとって語ったりもして
ひどかったですよね(笑)

なんと…、ホームドラマ・朝ドラ風味の路線
決定的ですかww!
どうせならジェームス三木とかに代わって欲しかった…ww

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清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
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