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「花燃ゆ」高杉晋作決起までの紆余曲折の真実

大河ドラマ『花燃ゆ』
 第31回「命がけの伝言」作:金子ありさ
【粛清の嵐のなか高杉晋作が立ち上がる】
 1864(元治元)年、久坂美和(井上真央)は数え年22歳、小田村伊之助(大沢たかお)36歳。
「大奥編」となってから美和を巡ってコテコテで“いかにも”な物語が繰り広げられております。今回は、お毒見騒動。
 
さて、奇兵隊をはじめとする諸隊に解散が命じられました。解散すれば獄中の改革派藩士の処刑を中止してもらえますが、その代わりに改革の流れが途絶えてしまいます。隊士一同は解散するかどうかで紛糾。議論をまとめられる者がいません。解散を引き延ばしている間に、伊之助の実兄である松島剛蔵(ごうぞう 津田寛治)たち7名が処刑されてしまいました。伊之助も危機を迎え、妻・寿(ひさ 優香)は奥御殿勤務の美和にすがり、助命を訴えます。
 
その頃、諸隊解散議論の中で、藩政府に恭順しようという赤禰武人(阿部亮平)が存在感を増していました。
混迷する議論のさなか、高杉晋作(高良健吾)が到着…!
「戦うべき時はいつか…、愚行ではない、これが忠義じゃ!
俺は戦う、萩に向こうて一里行けば一里の忠を尽くし、二里行けば二里の義を示すのが今じゃ!」
 
一方、奥御殿に緊縮財政を求めてくる藩政府の椋梨藤太(むくなし とうた 内藤剛志)を毒殺しようと、日出(ひので 江口のりこ)が美和をそそのかしますが…。
 
 



 ドラマがもっと楽しくなる!
大河ファンのために(=^^=)
【晋作決起までの紆余曲折の真実】
 1864(元治元)11月末、高杉晋作は1カ月近くにわたる九州潜伏を終え、馬関(下関)に帰ってきました。その頃、奇兵隊をはじめとする諸隊は、長州藩政府から解散を命じられていました。藩政府は保守派(俗論派)一色となり、幕府への絶対恭順を方針とし、諸隊を脅威と見なしていたのです。一方、長州支藩の一つ長府藩はまだ尊王攘夷を撤回してなくて、尊王攘夷派公家の三条実美(さねとみ)ら五卿を滞在させていました。そこで、諸隊は五卿警護を名目に長府に集まりました。600700人ほどの勢力だったようです。
 
諸隊の有志は、帰還したばかりの晋作に対し、決起計画をもちかけてきました。保守派(俗論派)の代官に天誅を下し、それに応じ出兵してくるはずの藩政府軍と一戦を交える…というのです。意外だと思われるかもしれませんが、この提案に晋作は乗りませんでした。晋作の考えは、こうです。代官相手の天誅(暗殺)という方法では一部有志の決起に終わり、一斉挙兵につながりにくい。暴発ではなく、一丸になって決戦する方法を採るべきだ…。
 

しかし、晋作の意見に対する反応は、いま一つでした。その原因の一つは、奇兵隊三代目総督(総管)の赤禰武人(あかねたけと)藩政府と融和交渉を進めていたことにあります。赤禰は、諸隊がおとなしくすることを条件に、野山獄に収容されている改革派(正義派)の人々の釈放を求めるなど、平和的な政権交代を目指していました。赤禰の政略は、わりとまっとうだったのです。ところが、晋作は保守派(俗論派)政府をまったく信用していませんでした。そうこうしているうちにも、赤禰支持が広がります。また、五卿を福岡に移動させるという話が決まり、五卿警護を名目にする諸隊の存在意義が怪しくなってきました。当初は慎重だった晋作ですが、ここにきて、彼なりの決起計画を急ぐ必要が出てきました。こうして、晋作は、馬関の会所(藩の支所)を襲撃する計画を立案。同志を募りました。が、諸隊幹部はのきなみ反対。以前とは逆に、晋作のほうが、暴挙だと非難される側に。

 
晋作が怒りを爆発させたのは、この時(1212日 夜)です。
「諸君は赤禰にだまされているのだ! 赤禰は何者か、周防(すおう)大島の土民ではないか! 諸君は一体この晋作を何だと思っているのか? 毛利家三百年来の世臣(せいしん=譜代)であり、一土民の比ではない…!」
 当時、土民という言葉は「その土地の民」という程度の意味で使われていたので、さほど問題ではありません。それが、赤禰を「土百姓」と呼んだ…という、身分不問の奇兵隊創設者としては大失言…だと後世に伝わってしまいました。実際には、土民発言より諸隊の面々の気に障ったのは、自分一人が忠臣であるかのようなその言いようだったようです。
 
しかしながら、晋作が「一里行けば一里の忠を尽くし、二里行けば二里の義をあらわす…」という名言を披露したのも、またこの時。伊藤俊輔(博文)はこの言葉にビビビと来て「俺も一里行って一里の忠を尽くそう」と思ったとか。。。
1215日 夜、晋作は長府功山寺にいまだ滞在中の五卿を前に、決起表明。境内には、伊藤率いる力士隊十数名のほか、遊撃隊有志や奇兵隊若干名が結集。その勢力は、6080名ほどです。
 
  ~主な参考文献~
海原徹『高杉晋作』(ミネルヴァ書房)p.189199
関厚夫『紅と白 高杉晋作 伝』(産経新聞連載)196
半藤一利『幕末史』(新潮文庫)p.204
司馬遼太郎『世に棲む日日()(文春文庫)p.277

福田智弘『日本史が「時系列」だからわかりやすい!読む年表 幕末暦』(じっぴコンパクト新書)

 
 

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コメント

No title

ビビビ。
GO GO伊藤くん

No title

この時代優秀な人が排出したんですね、時代が人を作ったのかもしれませんが、

高杉が講和条約のひ小島租借を拒んだことこれにより日本の植民地化が防げて・・と伊藤ひろぶみがいていたとおもうが。。かれの優秀な片鱗がうかがわれる気がしますね
これからこの部分はたのしみです・ないす

No title

☆Sophiaさん
伊藤博文、ビビビで決起に協力しました…!
伊藤がいなかったら成功しなかったかも。。

No title

☆みっちゃんさん
ないすありがとうございます(^-^)
そうですね。下関戦争の講和交渉で
高杉晋作が彦島租借を断固拒否し
植民地化の危機を免れました。
そのあたりは残念ながらもう終わってしまったんですよ~(^ ^)

No title

こんばんは。
ドラマでは分かりづらい部分の説明、いつもありがとうございます。
来週は派手な展開が見れるかな?

No title

見そびれましたが予告編は見ましたNICE

No title

おはようございます^^

相変わらず見てないんですが・・・^^;
ぜんぶぽち☆

No title

☆ハニー先輩さん
記事読んでくださって嬉しいです(=^▽^=)
次回予告を見た感じでは戦闘場面、華々しそうでしたね!

No title

☆ぎいさん
見そびれましたか、残念!
次回は戦闘場面があるので見応えありそうです(^ ^)

No title

☆つばきさん
ぜんぶぽちどうもありがとうございます(=^▽^=)
大河は見続けるの大変ですものね^ ^
他のテレビドラマは見てないので大河一本、
全力視聴しています…!

No title

小怪獣が帰省していたのでまだ録画見れてません^^;

話は全然違うのですが(笑)
昨日怪獣が帰ってしまって時間が出来たので、
しゅーまいさんの感想を読んで気になっていたルームメイト見ました!
どんでん返しからのどんでん返し。
怖い映画だったね~

普通の役の高良健吾を初めて見たような(笑)

ぽちりん☆彡です、

No title

☆Parlさん
ぽちりんありがとうございます(=^▽^=)
かわいい怪獣ちゃん帰ってしまい寂しいですね~^ ^

『ルームメイト』見ましたか…!
怖いですよね~
ドンデン返しが鮮やかで見応えありましたね(^-^)
ぼくも高良健吾の普通の役
この時初めて見たような気がします(笑)

No title

伊藤のビビビは立身出世だったみたいですね^^

ALL(*´∀`)ノ★ぽち

No title

☆栞さん
ALLぽちどうもありがとうございます(=^▽^=)
伊藤博文、立身出世欲もあったと思いますが
この頃の奮闘振りはものすごいので
それ以上の何かがあったんでしょうね~(^-^)

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清水しゅーまい

Author:清水しゅーまい
ご訪問ありがとうございます(^-^)
 このブログは、
①大河ドラマや歴史の話題、②猫観察、③映画鑑賞、
④裁判傍聴、⑤日本酒など……という感じになっております。
その他、本やテレビ、お気楽な話題に時事問題、
そして、友情・人情・心意気です!

猫愛好家のフリーなライターです

清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
このブログを含めてcopyrightは清水しゅーまいです。
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