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「花燃ゆ」閉鎖しなかった村塾/投獄は周布のせい

大河ドラマ『花燃ゆ』
 第15回「塾を守れ!」作:大島里美
【獄中で煩悶する松陰】
 1859(安政6)年、久坂文(ふみ 井上真央)は数え年17歳、兄・吉田松陰(寅次郎 伊勢谷友介)30歳、小田村伊之助(大沢たかお)31歳、久坂玄瑞(東出昌大)20歳。
 

安政の大獄が進むなか、いまだ幕府を恐れる藩によって松陰は野山獄に入れられました。獄から江戸の玄瑞・高杉晋作(高良健吾)へも手紙が。「老中・間部詮勝(まなべあきかつ 堀部圭亮)を討つ」という先生に対し、「俺は乗らんぞ。間部一人殺したところで…。相変わらずお熱い人じゃ、…困ったもんじゃ、萩の田舎に引き籠もっとると世相も分からんように…」晋作が意外とクールなのが笑えます。さらに、松陰は「伏見要駕(ようが)策」と称し、江戸に向かう藩主を京都伏見で待ち伏せ、御所にお連れし天子様に直接、攘夷決行の許可を得る…という案を出してきました。村塾生達は途惑いつつも、何とか入江九一(要潤)・野村靖(大野拓朗)兄弟が動き出します。しかし、兄弟は、事前察知した藩に捕まってしまいました。

松陰先生は生き急いでいたとしか思えませんね。。
 
 



 ドラマがもっと楽しくなる!
大河ファンのために(=^^=)
【潰されずに明治以後も続いていた松下村塾】

 今年の大河の流れはかなりよく練られていると思うので、そのまんま見ても問題ないレベルですが、いちおうここではこぼれ話に触れておきたいと思います。

 
ドラマでは松下村塾が閉鎖されたように描かれていましたが、実は、あれほどの騒ぎを起こしておきながら村塾は実際には閉鎖にならず、何と1892(明治25)年頃まで続いていました(断続的な休塾はありました)。もちろん、松陰先生はいなくなったので、他の人達が先生になりました。その第一が、あの小田村伊之助です。ドラマではあえて憎まれ役を買った伊之助ですが、実際には松陰の手紙に、志を継ぐ者として筆頭に挙げられています。次に、久坂玄瑞です。それから、従弟の久保清太郎。この3人が特に松陰の期待を背負っていました。その他にも、実兄の杉梅太郎や、松陰を鍛え上げた叔父・玉木文之進なども先生になりました。ただ、志士を輩出するという村塾の歴史的役割は、松陰の野山獄入りとともに終わっていたといえます。
 
【結局、誰が松陰を“売った”のか…!?
 売った(裏切った)と言うと言い過ぎかもしれませんが、結局のところ、松陰先生を野山獄入りにしたのは、周布政之助(すふ まさのすけ)です。藩政改革派で村塾にわりと理解があった周布ですが、松陰の先鋭化についていけなくなってしまったのです。周布は「松陰の学術、不純にして人心を動揺す」との理由を藩主に述べ、獄入りを決定したのでした。
 
ドラマで奥田瑛二が演じている叔父・玉木文之進はただひたすら怖い感じでしたが、実際に松陰に獄入りが告げられた時には、「松陰の学術不純ということなら、自分は代官を辞任して松陰と起居をともにし、改めさせたい」と、獄入り免除を申し入れました。厳しい一面で、けっこう優しいところもあったのです。
玉木文之進は大変有能だったため、代官辞任は許されませんでした。そして、周布政之助は松陰を許したように見せかけました。文之進が安心して任地へ赴いたすきに、周布は松陰を捕らえてしまったのでした。
 
塾生達は「だまされた」と怒り、8人が周布の屋敷に押しかけました。その筆頭が、村塾四天王の吉田稔麿(としまろ)と入江九一(杉蔵)です(ドラマでの吉田稔麿は瀬戸康史、入江九一は要潤が演じています)周布は危険を感じて逃げ出し、8人は後日「家囚」という自宅謹慎に処されました。この時、藩士身分の者たちが10日ほどで許されたのに対し、足軽身分の稔麿と九一は1カ月ほど長く閉じ込められました。そのせいで稔麿は悲嘆し、松陰・塾生仲間とも絶交してしまったのです。なかなか興味深いですが、ちょっと残念なエピソードでもありますね。
 
  ~主な参考文献~
古川薫『松下村塾』(講談社学術文庫)p.130
海原徹『高杉晋作』(ミネルヴァ書房)
 
松陰の肖像:江戸東京博物館6月4日からの特別展「花燃ゆ」ポスターより

 
 

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コメント

No title

なんかここ数週間、松陰先生の目がイッちゃってましたよね。。。

No title

☆Sophiaさん
松陰先生の快活さが消えて
深刻なばかりになってしまい寂しかったですね~
心のゆとりが大切ですね…!

No title

しゅーまいさん、塾生が小田村を責めてましたが、実際は周布政之助だったのですね。そこらへんがカットされて残念せっかっく出てるのにね(苦笑)
来週はいよいよ松陰処刑のカウントダウンが始まりそうです。
ALLポチ

No title

☆とん子さん
ALLポチどうもありがとうございます(=^▽^=)
小田村伊之助、自ら悪役を買って出ていましたね。
周布政之助がキー パーソンなのですが
出番無しで残念な感じです。
伊之助のほうが中心のドラマなのでそっちに譲ってしまったのでしょうかねぇ。
松陰先生、最期まで志を追ってほしいですね…!

No title

こんばんは。
そんな裏話があるのですね。
いよいよ来週で松陰先生とはお別れですが、今週の終りの方では昔の松陰さんらしい
優しい感じが戻ってきて良かったです。

No title

そうなんですね。時がそういう塾を必要としていたのですね。
そうかんがれると松陰さん先鋭化せざるをえなかったのでしょうか。慎重に生きてほしかったきもしますが
ないす

No title

☆ハニー先輩さん
この時期の長州では周布政之助が大人物で
この人を外すと語り足りなくなるのでちょっと残念でした。
松陰先生はなんだかんだ若いので
突っ走っていってしまった感じですね。
だいぶ荒れていましたが終わりに家族のことなど思い返していたようでしたね。
あとはお白洲で思う存分、語ってほしいです
まぁそのせいで死罪になってしまいますが…

No title

☆みっちゃんさん
ないすありがとうございます(^-^)
まさに時流が松下村塾を起爆剤として必要としていたようですね。
他藩での活動進展を聞き、松陰先生は焦り、
必要以上に先鋭化してゆきました。
それでも言葉を尽くせば通ずる…と思っていたのだから、格別純情です。
逆に、今の政治家には、
その言葉を尽くす誠意を見習って欲しいです…!

No title

見てましたが
難しいかったです
ポチ

No title

☆ぎいさん
政治状況が複雑になってきて
ちょっと難しく感じましたね(^ ^)

No title

あれー!
今週は心を入れ替えて録画するか!と思ったら選挙速報だったので諦めたんだけど時間が変わってたのかなあ…。

でも途中参加は難しそうですねー!

オールポチです☆彡

No title

☆Parlさん
オールポチどうもありがとうございます(^-^)
とうとう選挙をぶつけられて
視聴率1ケタに突入しました(゚∀゚;
『平清盛』の時以来ですよ!
あの頃を思い出して
よかったら途中参戦してみてください(笑)

No title

初めまして(^^)ここ数回で吉田松陰を過激に批判するブロガーさんも増えましたね。そんな中でこちらはとても優しく穏やかに書かれていて安心します。偉大な教育者だ!いや、思想なきテロリストだ!論調も様々ですが、レッテルありきで論じている限り、本当の姿は見えてこないと思います。こちらを読んで、まずは落ち着けと言いたい(^_^;) これからも私の心のオアシスでいてください。応援しています(^^)

No title

↑名前が文字化けしてる(;´д`) あくまで大河と史実をごちゃ混ぜに論じてる人へです。大河を批判してるだけならオッケーということで。byみ~たんでした

No title

☆み~たんさん
コメントありがとうございます(^-^)
松陰批判のブロガーが増えてますか~
まぁ、それだけドラマを見ている人がいる
という意味では、少し安心しました(笑)
松陰先生には過激なところもありますが
それほど人を奮い立たせる情熱が感じられますよね…!

No title

おお、周布でしたか^^
勉強になります^^

そういうことならシラフ周布の政治家としての部分を見せて欲しかったですね^^
小田村が何時の間にか大物っぽくなってて、逆に判り辛くなったかも^^;

今日も花も湯でノンビリです~湯上りはヤクルト(笑
ALL(*´∀`)ノ★ぽち

No title

☆栞さん
ALLぽちどうもありがとうございます(=^▽^=)
周布政之助もまさか
松陰死罪にまでつながるとは思ってなかったのでは…
と思います。不幸なことでした。。
小田村伊之助がどの程度の人物だったのか…
不覚ながらぼくの読書量ではよく分かりません(゚∀゚;
志士の行動とかにもさほどからんできませんし
それなりに有能な藩官僚が
松陰の縁者ってことでのちに栄達したのかなぁ~…

花も湯な感じでのんびり楽しむのもいいですね(^ ^)

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ご訪問ありがとうございます(^-^)
 このブログは、
①大河ドラマや歴史の話題、②猫観察、③映画鑑賞、
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そして、友情・人情・心意気です!

猫愛好家のフリーなライターです

清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
このブログを含めてcopyrightは清水しゅーまいです。
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