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「花燃ゆ」暗殺というより合戦!松陰の老中殺害計画

大河ドラマ『花燃ゆ』
 第14回「さらば青春」作:大島里美
【密勅事件が安政大獄を引き起こす…!】
 1858(安政5)年、久坂文(ふみ 井上真央)は数え年16歳、兄・吉田松陰(寅次郎 伊勢谷友介)29歳、小田村伊之助(大沢たかお)30歳、久坂玄瑞(東出昌大)19歳。
 
8月8日、天子様が幕府の頭越しに水戸藩へ密勅を下す…という大事件が起きました。この年の干支(えと)から名付けて、「戊午(ぼご)の密勅」と呼ばれています。孝明帝は、大老・井伊直弼(高橋英樹)が朝廷の許可無く日米通商条約を調印したことを怒っていたのでした。
井伊直弼は、蔭で朝廷を操る者・御政道に異議を唱える者らを捕らえることを決意。安政の大獄です…! 老中・間部詮勝(まなべ あきかつ 堀部圭亮)が京での捕縛指揮を執りました。
ちなみに、当時、島津3000人・越前松平1000人が決起するというウワサがバーッと広まりました。大老井伊としては、黙ってるわけにはいきません。
 
こうして、志士の巨頭・梅田雲浜(うんぴん きたろう)らが急襲を受けて捕らわれ、その場にいた久坂玄瑞にも危険が! 安否も分からず気を揉む妻・文。。
しかし、松陰先生は「ことを成す時が来たということじゃ!」と燃え上がります。
ともに燃える塾生がいる一方で、吉田稔麿(としまろ 瀬戸康史)は。。。
 
 



 ドラマがもっと楽しくなる!
大河ファンのために(=^^=)
【暗殺というより合戦!松陰の間部殺害計画】

 1858(安政5)11月、松下村塾に重大情報を知らせに一人の武士がやって来ました。赤川直次郎です。ミステリ作家じゃありません。長州藩士の赤川直次郎は塾生にはならなかったものの、松陰の明倫館教授時代の兵学門下で、その後も交流を続けていました。その赤川が大坂藩邸の留守居役から帰って来て言うには、「井伊直弼暗殺計画が動き出している。水戸藩を中心に薩摩・越前・尾張の計4藩が策動中。長州にも助勢を求めているようだ」とのこと。これはあくまで志士の間でのウワサだったのですが、これを聞いた松陰は、今まさに計画が進行していると錯覚しました。松陰は、井伊大老暗殺は水戸らに任せ、自分達は老中の間部詮勝(まなべ あきかつ)と伏見奉行の内藤正縄(まさつな水野忠邦の実弟?)を討つべし!…と塾生達に語り、さっそく計画書をしたためました。そして、11月6日、藩政改革派重臣の周布政之助(すふ まさのすけ)ともう一人の重臣・前田孫右衛門に提出したのでした。

 
その計画書によれば、「クーボール(速射砲)三門、百目玉筒(づつ)五門、三貫目鉄空弾二十…」などの大砲・弾薬を用意して欲しい…というのでした。こうして、天下白日のもと京都に乗り込み、大砲を撃ち込んで間部老中らを殺害する、と息巻いているのでした。もはや暗殺と言うよりも、合戦に近いものがあります(゚∀゚)
計画書の最後は、「御当家(毛利家)勤王の魁(さきがけ)つかまつり、天下の諸藩に後(おく)れず、江家(毛利家)の義名を末代に輝かし…」云々と結ばれていました。すさまじいです。

この書状を受けた一人、前田孫右衛門のほうは「やらせてみろ」という態度だったそうです。松陰の本気度、怖さを知らなかったのかもしれません。実際に実行させてたら、かなりおもしろい事態になっていたかも。。。しかし、周布政之助のほうが松陰暴発を恐れ、「藩も近く行動を起こすはずだ」などと なだめすかし拙速を戒めました。松陰はまんまと丸め込まれてしまいます。

 
【松陰、高杉晋作と吉田稔麿を比較する】
 松陰は高杉晋作を「陽頑」吉田稔麿(としまろ)を「陰頑」と評しています。頑はガンコの頑で、文字通りの意味も含んでいますが、自己主張がはっきりしていることを示しています。
晋作の陽頑は、その奔放さや遊び好きのところからも分かりやすいと思います。
稔麿の陰頑は、不幸なことに村塾と絶縁する時に発揮されました。松陰が来ても頑(かたく)なに沈黙を続け、野山獄再収監や江戸移送の際もまったく顔を見せなかったのです。稔麿は塾生ともやや距離を置くようになります。しかし、彼もまた松陰先生の運命を哀しみ、志士活動に没頭してゆきます。
 
  ~主な参考文献~
半藤一利『幕末史』(新潮文庫)p.92
古川薫『松下村塾』(講談社学術文庫)p.127
司馬遼太郎『世に棲む日日()(文春文庫)p.126
海原徹『高杉晋作』(ミネルヴァ書房)p.274

福田智弘『日本史が「時系列」だからわかりやすい!読む年表 幕末暦』(じっぴコンパクト新書)

 
 

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コメント

No title

国肉末を考え自分たちの手で変えていくという危害に後の人間がいると結果論として危ないと思えることもありますが、その気外。気持ちはどうして湧き上がってくるのかな。後の私たちは」知識が豊富であきらめのほうが多くなってしまうのでしょうか・どうせ歴史は自分たちでは変えられないと
そんなことを感じながら記事を読ませていただきました。
ないす

No title

☆みっちゃんさん
ないすありがとうございます(^-^)
そうですね、松陰先生たちには気概がありますよね。
特に若い頃は一途だし
今だって気概ある人々はいると思いますよ(^ ^)
でも近頃はそういう才能が芸能関係とか金融なんかに行ってしまって
松陰先生のような人材は出にくいかもしれませんね。
結果だけ見て生きるのがふつうなので難しいですが
私達もいくつも歴史の変化・転換点を経験しているのだと思います

No title

赤川直次郎に笑えた^^v」

No title

☆サッチさん
ナイスポチいつもありがとうございます(^-^)
赤川直次郎…、赤川次郎を思い浮かべると憶えやすいです(笑)
でも、この人、
蛤御門の変の参謀になって斬首されてしまいます(゚∀゚;

No title

こんばんは~~~~
吉田松陰は若者らにとって非常に魅力的に見えたでしょうね。己を顧みず、自らの信念に基づいて素早く行動する。彼自身はものすご~~くピュアな方だったと思いますが、ピュアすぎるゆえに暗殺という過激な発想へもっていってしまうのでしょうね。
ALLポチ

No title

こんばんは。
文の回想ではないですが、暗殺とかいっている松陰さんは嫌ですよね。
塾も終わってしまい、いよいよラストが近いです。

No title

松陰はその魂の中で血がたぎっていたのですね。その熱で、多くの若者に火が付いてしまった。
革命は血を要求しますね。

No title

☆とん子さん
ALLポチどうもありがとうございます(=^▽^=)
松陰先生、情熱的でいいですよね…!
一応武士ですし、当時としては、暗殺もありかと思います。
ただ、巻き込まれた若者達がどう思っていたかは、
今回のドラマのように複雑なものがあったのでしょうね。
幕末維新で塾生続々と落命してゆくし
もっと松陰の功罪を考えてみる必要があるかも。。。

No title

☆ハニー先輩さん
暗殺計画の話をしている松陰先生…、
人が変わったような感じで、怖かったですね
社会変革のためにという大義と、
他藩より先駆けたいという焦りが、
松陰を早死にさせてしまったように思います
どう最期を遂げるか、注目ですね…!

No title

☆ざしきわっぱさん
ナイスポチありがとうございます(^-^)
そうですね、松陰は熱血でしたね…!
そのわりに、ふだん非常に温厚だったのですが~
志を遂げるためには、自分はもちろん
故郷を焦土にしても…! というくらいの人だったので、過激派スレスレですね。
影響を受けた若者達が幸だったか不幸だったのか…
今一度検証してみる必要があるかもしれません。

No title

そうだ~安政の大獄、今週だった~

孝明帝の名前でなんとなく思い出しました!

火のない所に煙がたたないじゃないけど、ウワサは意外と本当だったかもしれませんね。

何もしなかったバージョンの歴史があったらそっちも見てみたい(笑)

ナイスぽちです☆彡

No title

☆Parlさん
ナイスぽちいつもありがとうございます(^∀^)
安政の大獄、まだ始まったばっかで次回も
大々的にやるんじゃないかと思います(^ ^)

そうですね、実際に井伊直弼暗殺は実現するし
ウワサには、人々の願望がにじみ出るものだと思います。
大老暗殺が無いバージョンも、あってもおかしくないと思います(^-^)
歴史の別れ道はいく通りもあって、大きな流れは変わらなくても、個々人の生き死にには色々なバージョンがありうる。。
ぼくは歴史好きと同時にSF好きなので特にそう思いますよ(=^▽^=)

No title

間部が、4代将軍に仕えた側用人・間部の子孫(家名を継いだ?)のかなぁって思った。
ブロ友さまに「かも?」って話を聞いて、言われて見れば諱の「詮」が共通してて通字っぽい^^

てか暗殺というには【荒っぽい襲撃】計画だったんですね^^;


>松陰はまんまと丸め込まれてしまいます。

あぁ、このあたりが根は素直な性質を持つ松陰らしい(笑

>陰頑

なんか気の毒な書かれ方ですが、つまるところ師の松陰とはテンションが違ったんでしょう。
己の熱情(狂?)のためなら親族を巻き添えで平気?な人と、そうでない人の違いで。つまるところ両者とも導火線に火がついた爆弾には違いないけど、導火線の長さが違うんでしょうね。
ほんとの部分は当人でないと判らないとは思うけど、大河の吉田稔麿は好きです。

でもって自分の才の適所の出番がなくて、自分を持てあますボンボンなチャラ男・高杉も面白いです(笑
今までの幕末志士を描いた大河とは、かなり違う気がします。
過去の幕末大河(篤姫以外)は途中で何時も挫折するから、気がするだけですけど^^;

ALL(*´∀`)ノ★ぽち

No title

☆栞さん
ALLぽちどうもありがとうございます(^∀^)
4代将軍の時もいたのかもしれませんが
6代将軍家宣の時の間部詮房というのが
いました。ジェームス三木の『八代将軍吉宗』で石坂浩二が演じていた記憶があります。
新井白石と一緒に活躍してました。
今さらながら、ジェームス三木の頃の大河とはもはや別世界ですね(笑)

間部殺害計画はそうとう荒っぽいですよねww
いいふうに考えると、やむにやまれぬ大和魂なんですが、
松陰先生の悪いところととらえると、
名を残したい…という思いが強くて、
大々的な計画を公言したかったのかなぁ…なんて思ってしまいます(^ ^ゞ

「陰頑」は、陰気みたいな響きですが
松陰先生の言葉なので、あくまで「陰と陽」として、
いい意味で対比表現したんだと思います(^-^)
今年の高杉晋作は軟派な面がよく描かれていて
おもしろいですよね(=^▽^=)

No title

あ、間違えた6代目の時の側用人でした^^

ナハハ、やっちゃったぁ
専門外だからってウロ覚えで書き込んですいません^^;

No title

☆栞さん
栞さんはいろんな時代に造詣が深くて
すごいなぁと思います(^ ^)

側用人という役職は何だか唐突なわりに
強力な権勢を持ってましたね。
間部家、詳しいことは知らないのですが
なかなか興味深そうです^ ^

No title

こんにちは♪
現代も「こいつは生かしてちゃおけねえ!」と思える政治家が多いですもんね、
武士でなくても暗殺に走る心情は分からなくもないけど、殺人犯にはなりたくないし。
あ・・・偉そうに語ってますが既に大河観てません(爆!)。耐えられなくなりました。
今後はこちらで勉強させていただきます♪<(_ _)> オールぽち♪

No title

☆風森湛さん
オールぽちどうもありがとうございます(=^▽^=)
近頃は政治家も小粒化傾向にあるので
テロしてまで殺すというのは珍しくなりましたね(゚∀゚)
今年の大河、耐えられなくなりましたか(笑)!
そのほうがまっとうだったりして…ww
実を言うと、大河だけは視聴習慣化していて
おもしろいのかどうか思考停止に陥っております(^ ^ゞ
ご覧になっていたところまでの率直な感想をよかったら教えてください(笑)

No title

やっとこさ、録画分を見ました。
ドラマの感想を書こうとしたのですが『八代将軍吉宗』のコメントのあたりから
『暴れん坊将軍』のテーマ曲が抜けません。。。

No title

☆Sophiaさん
コメントも読んでくださって
どうもありがとうございます(=^▽^=)
大河視聴続行中なのですね、
心強いです…!

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清水しゅーまい

Author:清水しゅーまい
ご訪問ありがとうございます(^-^)
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①大河ドラマや歴史の話題、②猫観察、③映画鑑賞、
④裁判傍聴、⑤日本酒など……という感じになっております。
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そして、友情・人情・心意気です!

猫愛好家のフリーなライターです

清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
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