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「軍師官兵衛」一騎打ち吉弘/ジョブホッパー毛屋

大河ドラマ『軍師官兵衛』
 第49回「如水最後の勝負」
【石垣原の合戦】
 1600(慶長5)年、黒田官兵衛 如水(岡田准一)は数え年55歳、嫡男・長政(松坂桃李)33歳。
「九州全土を我が手に収める!」
 豪語した如水、9月9日、出陣です…!
 一方、大友吉統(よしむね 増田修一朗)のもとにも旧臣らが続々集結、出陣しました。
そして、石垣原(いしがきばる)にて、両軍激突!
 
 


 
 
 大河がもっと楽しくなる!
歴史ファンのために(=^^=)
【一騎打ちで散った吉弘統幸】
 今回、的場浩司が扮する大友家重臣・吉弘統幸(よしひろ むねゆき)が登場しました。吉弘家は、吉岡臼杵(うすき)の二家とともに、「豊後の三老」と呼ばれるほどでした。
吉弘統幸は朝鮮攻め(文禄の役)に出陣しており、この時に黒田隊と行動をともにし井上九郎右衛門とも親しくなったようです。そして、統幸は、明国提督である李如松(リ ルウスン)の軍旗を奪うという功名を立て、豊臣秀吉から朱槍をもらっています。ところが、肝心の主君・大友吉統(よしむね)が敵前退却し、その罰として1593(文禄2)年5月、大友家は全領土である豊後一国を没収されてしまいます。不幸中の幸い、統幸は筑後国 柳川の従弟・立花宗茂を頼ることができ、2000石を拝領しました。
 
1600(慶長5)年、徳川・石田の決戦が迫ってきた時、吉弘統幸は徳川に味方しようとしていました。大友吉統の嫡男・能乗(よしのり)が江戸で出仕していたため、そこに合流するつもりだったのです。しかし、江戸へ向かう途中、周防国 上関で吉統に出くわします。統幸は徳川につくよう、吉統を説得しましたが、かつての主君は石田につく決意を固めていました。こうして、9月13日、統幸は石垣原(いしがきばる)の合戦で如水軍と対陣大友軍右翼の大将となり、やがて井上九郎右衛門と一騎打ちを敢行したのです。実際は馬上の一騎打ちだったようで、すれ違いざまに井上九郎右衛門の十文字槍に顔を貫かれ落馬、まもなく首を斬られたのでした。統幸のほうも槍で井上九郎右衛門の胸を突いていましたが、鎧を貫くことはできませんでした。右翼大将の統幸とともに、左翼大将の宗像鎮続(むなかた しげつぐ)も討ち死にし、大友の敗北は決定します。統幸、享年38歳の生涯でした。
 
【戦国のジョブ ホッパー・毛屋主水登場】
 黒田24騎の1人が、遅まきながら登場しました。春風亭昇太が演じる毛屋主水(けや もんど)武久です。この武将は、たくさんの大名のもとを転々としました。両親を早くに失くし、16歳の時、摂津3守護の1人・和田惟政(これまさ)に仕えます。その後、六角義治(よしはる)山崎片家(かたいえ)と主君を換え、山崎時代には合戦で蒲生氏郷(がもう うじさと)の危機を救ったことがあります。続いて、柴田勝家に仕えて長篠の合戦(1575天正3)で活躍3000石に。しかし、転属は続き、前田利家池田恒興(つねおき)佐々成政と次々主君を換えてゆきます。
 
1588(天正16)年、佐々成政が肥後平定に失敗して豊臣秀吉から切腹を命じられると、毛屋主水は黒田家に300石で拾われました。1590(天正18)年、秀吉天下統一のこの年、奥州黒川(会津若松)42万石の大名になった蒲生氏郷から1万石で移籍の誘いがありましたが、朝鮮出陣準備を理由に断わっています。その朝鮮攻め(文禄の役)のあと、蒲生家に移ろうとしたのか毛屋は黒田家を去ろうとしました。黒田長政が300石の加増で慰留するも、毛屋は加増を拒否、移籍の決心は変わりません。その時 長政は「もし去れば、(毛屋の親友の)(かん)正利と津田長右衛門を切腹させる」と脅し、ようやく引き留めたそうです。
 
関ヶ原の決戦では、家康の物見らが敵を大軍だと申告するなか、「見かけは大軍ですが…」と 石田軍のもろさを指摘して感心され、一説には家康からまんじゅうをもらった(手もとにそれしかなかったらしい)とされているのです。
ところが、肝心の主君・長政からの恩賞がありませんでした。それは、かつて300石の加増を拒否されたのを長政が根にもっていたからだそうです。それを如水がたしなめ、700石に加増させました。さらに、如水は毛屋をあの城井(きい 宇都宮)家の家臣・鬼木掃部(おにのき かもん)宗正の娘・秋と結婚させ、黒田家に根づく覚悟をさせたのでした。
 
  ~主な参考文献~
小和田哲男『黒田如水』(ミネルヴァ書房)p.276
本山一城『黒田軍団 如水・長政と二十四騎の牛角武者たち』(宮帯出版社)p.111~、164
渡邊大門『黒田官兵衛・長政の野望 もう一つの関ヶ原』(角川選書)p.178
渡邊大門『黒田官兵衛』(講談社現代新書)p.221
編:阿部猛・西村圭子『戦国人名事典 コンパクト版』(新人物往来社)
矢島嗣久「吉弘嘉兵衛統幸について」(「別府史談」10号?)※フリー百科事典「ウィキペディア」のリンクから原本コピーを読めます。
 
 


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コメント

No title

詳しい歴史解説ありがとうございます
吉弘統幸と井上は朝鮮攻めで親しくなったのですね。
そういうシーンを入れていれば盛り上がったのに(苦笑)
いきなり登場はいいんですが、せめて背景をやってくれないとね
ALLポチ

No title

同感です^^v

No title

「まんじゅうだけかよッ」と画面にツッコんでしまいました…

No title

こんにちは。
本当に今頃出て来るか?の毛屋さんでしたね(笑)。
詳しい解説ありがとうございます。
長政っていろんな点で残念な部分を残した人だと分かりました。
最終回前に選挙で1回休みって、何の罰ゲームなんでしょうね?(笑)
TB&オールぽちさせてください。

No title

こんばんは。
一騎打ちはテレビ的な見せ場として作ったのかと思いましたが、実際に行われたのですね。
毛屋さんは『ん、なんか台詞が変だぞ!?』と思ってみていましたが、噺家の昇太さんでしたか!

No title

☆とん子さん
ALLポチどうもありがとうございます(^-^)
吉弘統幸、せっかくの感動シーンが
ちょっと取って付けた感じでしたが
マイナー武将があれほど大々的に映像化されるのは珍しいと思うので
大変よかったです(^∀^)

No title

☆サッチさん
ナイスポチありがとうございます(^-^)
吉弘統幸という武将、いきなりの登場でしたが
一騎打ち、とても見応えありましたよね(=^▽^=)

No title

☆Sophiaさん
信長や秀吉だったら
常に褒美用の金がかたわらにあったんでしょうけどね~
家康はまんじゅうでした(笑)
でも、まんじゅうもらって
すごく嬉しそうにむさぼってましたねww

No title

☆風森湛さん
オールぽちとTBどうもありがとうございます(=^▽^=)
毛屋主水、決戦直前にまんじゅうもらって
むさぼり食うというおいしい役どころでしたね(笑)
長政は家臣に翻弄されたりうまく心をとらえられなかったり…そんな印象を受けますが
黒田家はかなり自由に意見できる家風だったそうなので
なかなか大変だったのでしょうね。
総選挙で1回休み…、人生ゲームみたいですww

No title

☆ハニー先輩さん
あんな一騎打ちが本当にあったなんて、すごいことですよね。
戦国後期に、珍しい例じゃないかと思います。
毛屋主水の春風亭昇太さん、ちょっと浮いてましたね(笑)

No title

毛屋主水・・・そういえば、すっかり忘れてた^^;

やっぱ黒田24騎全員登場は無理だったんだろうな~というのが正直な感想です。
ただ24人全員は暗記してないんで、クレジットにあっても見落としてるかも^^;

大友が、もし東軍で参加してたら、2~3万石・・活躍次第で10万くらいは安堵してもらえたかもです。
でも豊後というか九州からは引き離されてるんじゃないかな~

欲を言うなら、大友が高家として残ったのはナレーションしてほしかったかも^^
ALL(*´∀`)ノ★ぽち

No title

☆栞さん
ALLぽちどうもありがとうございます(=^▽^=)
黒田24騎を全員暗記していたらすごいですよね!
数えてみると24騎のうちの8人くらい出ていました。
でも ほとんど3家老と後藤又兵衛でしたね。

大友、せっかく息子のほうは徳川に近かったのに
親父が豊後一国に引っ張られてしまいましたね。
まぁ 大友のお蔭で石垣原合戦が勃発し盛り上がった(?)ので よかったです(^ ^)
街おこしに活用できるくらい有名になるといいのですが~
「高家」は…説明から入らないと分からない人が多そうなので時間的に無理だったのかも…ww

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そして、友情・人情・心意気です!

猫愛好家のフリーなライターです

清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
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