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「軍師官兵衛」ガラシャのお蔭/如水の毛利制圧計画

大河ドラマ『軍師官兵衛』
 第48回「天下動乱」
【挙兵と脱出】
 1600(慶長5)年、黒田官兵衛 如水(岡田准一)は数え年55歳、嫡男・長政(松坂桃李)33歳。
徳川家康(寺尾聰)石田三成(田中圭)の対立とは微妙に距離を置きつつ、如水は豊前 中津城で挙兵しました…!
一方、大坂から帰国したい妻・光(てる 中谷美紀)長政の妻・栄(えい 吉本実憂)は、
目くらましに身代わりの侍女(福島リラ)を置いて大坂脱出を図ります。人質の確認に来た三成方の役人「長政殿の御正室は確か16と聞いたが、少々お年を召されているようにも見えるが…」
  栗山善助(濱田岳)「あ。…無礼な! 黒田家を愚弄するおつもりか!」()
 善助と母里(もり)太兵衛(速水もこみち)の機転と強引さで無事脱出!
 
7月25日、下野国での小山評定(おやま ひょうじょう)にて、長政は福島正則(石黒英雄)とともに打ち合わせ通り気勢を上げ、家康方の結束を演出したのでした。
しかし、同じ頃、如水は善助や太兵衛たちと天下取りの策を練っていました…!
 
 


 
 
 大河がもっと楽しくなる!
歴史ファンのために(=^^=)
【細川ガラシャのお蔭で脱出成功】
 如水の妻・光(てる)長政の新妻・栄(えい)が大坂を脱出しようとする際、ドラマでは都合よく「細川忠興(ただおき)様の邸のほうから火の手が上がっております。この騒ぎに乗じ…」という流れになっていました。あれは一体、何だったのでしょうか?
実は、この騒ぎこそが、細川忠興の妻ガラシャ落命事件だったのでした。7月17日の夜のこと。ガラシャ(明智光秀の娘)が石田三成方の人質となるのを拒否し、キリシタンなので自害はしなかったものの家臣に槍で突かせて果てたという、有名な事件です。享年38
この事件で細川邸に火が放たれ、騒ぎが広がったお蔭で、他方面の警備が手薄になって光と栄は脱出に成功したのです。事件がなかったら、脱出は極めて困難だったでしょう。
 
【如水の毛利討伐計画・上京大進軍計画】
 如水の野望については諸説入り混じっていますが、なかでも刺激的なのが、藤堂高虎の伝記史料『高山公実録』所収の如水書状です。それによれば、まず豊前 小倉城主6万石の森(毛利)吉成を倒し加藤清正と呼応して関戸(せきど:山口県岩国)へと進み、毛利120万石の本拠である「安芸・備後(広島)を奪う」という計画があったのです。如水は毛利家の吉川広家小早川秀秋と懇意でしたが、要は、心中かなり格下に見ていたのではないでしょうか…?
それに加え如水は「嫡男・長政に備前」が与えられるように家康に取り成ししてくれ…と藤堂高虎に頼んだというのです。天下までをも狙っていたのかどうかは分かりませんが、壮大な野望を秘めていたことは確かなようです。
なお、ドラマで披露された軍勢10万での上京大進軍の計画は、湯浅常山(17081781)の軍談小説『常山紀談』の中で如水が放った台詞です。
 
【如水 対 大友の九州大合戦が始まる…!】
 さて、前出のガラシャの夫・細川忠興と如水は、緊密な関係にありました。忠興は丹後12万石の他に、豊後6万石の飛び地を領有していました。実地支配は家老の松井康之と有吉立行という武将が杵築(木付)にて行なっていましたが、九州で合戦が勃発すれば非常に危険な立地にありました。そこで忠興は、松井康之に「いざという時は如水の居城へ移るように」と言い置いていました。そして、7月末になると、松井は周囲が石田方ばかりであることに危険を感じ、杵築城から逃走しようとしました。が、周囲は松井勢を“落ち武者”だと見ており、無事に逃げるのは困難なことが分かってきました。とうとう松井は籠城する決断をします。
 
8月4日、石田方から杵築城の松井に明け渡しを命じる書状が届きました。松井はこれを拒否。そして、如水や加藤清正から大筒・弾薬・兵糧などの支援を受けることにしました。ところが、8月下旬になると、豊臣秀頼の命令のもと豊後帰国を目指す大友吉統(よしむね)の軍勢が目前に迫ってきました。大友吉統は、有名な大友宗麟の息子ですが、朝鮮攻めの際の敵前退却を秀吉から咎(とが)められ改易されて他家に預け置かれていたところを、このたびの乱を利用し再起を図っているのでした。
9月9日、大友吉統は3000人とも6000人ともいわれる兵を従えて豊後入国を果たします。まもなく杵築城が攻撃され、如水軍が救援へ…! 九州版の関ヶ原=石垣原(いしがきばる)合戦の始まりです…!
 
  ~主な参考文献~
小和田哲男『黒田如水』(ミネルヴァ書房)p.264
渡邊大門『黒田官兵衛』(講談社現代新書)p.219~、222
渡邊大門『黒田官兵衛・長政の野望 もう一つの関ヶ原』(角川選書)p.99~、173~、178~、180
編:安藤英男『黒田官兵衛のすべて』(中経出版)p.102
編:阿部猛・西村圭子『戦国人名事典 コンパクト版』(新人物往来社)
 
 


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コメント

No title

もうあらすじはわかってるのですが。はらはら迫力ありますね。ジョ水が天下鳥に動いたというほうが面白いですがそうは思えません。分析しおのずから乃行動を決めてきて。。ここで見誤るとは思えませんが・・もう最期に近いですが岡田君穂ヒールぶり(悪人風)はかんしんしてしまいますねたのしくみることができました・ありがとう
ないす

No title

こんばんは~~~
このドラマいきなり登場が多かったのでど~~~せなら細川忠興やガラシャも登場させればよかったのにね(爆)
次回は九州をメインにやってもらいたいです。
ALLポチ

No title

☆みっちゃんさん
ないすありがとうございます(^-^)
関ヶ原本戦のあらすじはご存知でも
九州の合戦はあんまり見聞きしたことないのでは…(^ ^)
戦国時代好きの人にも けっこう知られて
ないと思います。
如水は天下取りまではさすがに狙ってなかったかもしれませんが
伊達政宗のように「100万石くらいはいける」と踏んでいたような気がするんです。
関ヶ原決戦が1日で終わってしまったので
家康圧倒のように考えてしまいますが。。。
まぁ 歴史好きの夢物語ですね(笑)

No title

☆とん子さん
ALLポチどうもありがとうございます(=^▽^=)
そうですね、前田利家みたいにいきなり
ガラシャ出てきて死んじゃっても
“あぁ またか”って感じですよね(笑)
九州の合戦ふんだんに描いて欲しいですね。
関ヶ原決戦は長政が小早川秀秋の寝返りをせかすくらいだけで
あとはもう要らない(゚∀゚)
全編九州で染まって欲しいものですね!

No title

こんばんは。
いよいよ官兵衛最後の大戦が始まりますね。
家臣ともども活き活きとしています☆
関ヶ原の方はちょこちょこでよいので、このまま九州メインでドラマを見せて欲しいですね。

No title

前回は萌え悶えて撃沈してました '`ァ'`ァ'`ァ(;´Д`)'`ァ'`ァ'`

石垣原が、何処まで出るかな~

ALL(*´∀`)ノ★ぽち

No title

侍女・お道は、善助の妻ですからね。
官兵衛が55歳なら、善助もそれなりの年齢だし、お道も50歳前後かも。
テレビ的にはあまり変ではなかったけど、16歳というのはかなり無理がありそうですよね。

No title

☆ハニー先輩さん
官兵衛最後の大合戦、華々しい場面を見たいですね…!
家臣団もすっかり官兵衛と心を分かち合って
大勝負に出る準備が整っていましたね。
九州でもこんな大戦があったのかと
驚くような締めくくりを期待したいです…!

No title

☆栞さん
ALLぽちどうもありがとうございます(=^▽^=)
萌え悶えてましたかぁ(笑)!
石垣原合戦、映像で見たこと無いので
ものすごく期待しています(^∀^)

No title

☆Sophiaさん
50歳前後を16歳に見せるなんて
美魔女でも難しそうですね(゚∀゚)
よほど遠目でしか見せてもらえなかったんでしょう…(笑)

No title

関が原本戦ばかり繰り返しドラマ化されてきましたので、
九州で如水が何をしていたか描いてくれるのは嬉しいです♪
(もう観ちゃいましたが)石垣原の合戦にワクワクします。
もう少し中央から離れたドラマにしてくれると盛り上がったと思います。
石垣原に至るまでのクロカンの動き解説ありがとうございます。
オールぽち&TBさせてください。

No title

☆風森湛さん
オールぽちとTB大変感謝しております('∀'●)
九州の場面にだいぶ時間が割かれていて
かなりおもしろいですね(=^▽^=)
確かに、今までのドラマがもう少し秀吉政権中枢から離れた黒田家内部の出来事に重点を置いてくれていたら
よりおもしろかったように思います。
最終回にも期待ですね…!

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清水しゅーまい

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ご訪問ありがとうございます(^-^)
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①大河ドラマや歴史の話題、②猫観察、③映画鑑賞、
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そして、友情・人情・心意気です!

猫愛好家のフリーなライターです

清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
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このブログを含めてcopyrightは清水しゅーまいです。
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