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「軍師官兵衛」3大水攻め/羽柴・毛利の和睦交渉

大河ドラマ『軍師官兵衛』
 第27回「高松城水攻め」
【負けたら銭など持っていても何にもならぬ!】
 1582(天正10)年、黒田官兵衛(岡田准一)は数え年37歳、嫡男・長政(松坂桃李)15歳。
官兵衛は毛利側の清水宗治(宇梶剛士)が守る備中高松城を水攻めするため、築堤・普請(ふしん)を推し進めました。
  官兵衛「銭は使う時に使わねば石くれと同じでございます」
   秀吉「さ、さすが官兵衛!」
 羽柴秀吉(竹中直人)を散財させる勢いで資金投入、工事は超特急。差配する石田三成(田中圭)はこの時の成功が忘れられず、のちに忍城(おしじょう)水攻めを強行してしまいます(後述)
 
その頃、織田信長(江口洋介)は初めて安土城を訪問した徳川家康(寺尾聰)をもてなしていました。家康、ようやく今年初登場です。饗応役は明智光秀(春風亭小朝)。信長は能の実演や料理の出来に不満で、機嫌が今一つです(5/15~5/17、能見物は5/19)
 
普請着手から12日経った5月19日、高松城を囲む堤が完成。水攻めは順調に進んでいます。
さて、信長は光秀を前に、言いました。「日の本に王は二人も要らん」 動転する光秀。毛利攻めの援軍を命じられた光秀ですが、まだ動揺しています。さらに、5月29日、本能寺に入った信長の守りが薄いことに気づき、にわかに野心が目覚めつつありました。
6月2日 未明「敵は本能寺にあり」
 
 


 
 
 大河がもっと楽しくなる!
歴史ファンのために(=^^=)
【3大水攻め】
 一番有名な水攻めは、今回の備中高松城攻めです。他に2つの水攻め戦がありました。
その1つが、日本最初の水攻めと思われる、1560(永禄3)年の肥田城の戦いです。浅井長政六角義賢(承禎 じょうてい)が激突した野良田表(のらだおもて)の合戦の過程で起きました。水攻めを仕掛けたほうは、六角側です。が、大水によって失敗してしまいました。結果的に、浅井側が勝利しています。浅井長政が北近江での割拠に成功した記念すべき合戦。桶狭間の合戦と同年です。
 
もう1つは、映画『のぼうの城』などで有名になった小田原城の支城・忍城(おしじょう)水攻めです。1590(天正18)年、豊臣秀吉北条攻めの際、石田三成が敢行しました。籠城側は、成田長親。この時も大水や堤防決壊によって水攻めは失敗しています。
どうやらまともに成功した水攻めは備中高松城攻めだけのようです。
 
【羽柴・毛利の和睦交渉】
 備中高松城の水攻めが続くなか、羽柴秀吉は和睦条件として毛利側に領国割譲を要求しています。内容には諸説あって、備中・備後・伯耆(ほうき)・出雲・石見の5カ国を要求したという大胆な話から、備中・美作(みまさか)・伯耆の3カ国を要求したという比較的妥当な説、あるいは因幡(いなば)・美作の2カ国+伯耆半国・備中半国という説まであります。5カ国というのは大き過ぎ、毛利がまだ一合戦仕掛けてくる可能性もあり、3カ国くらいに真実味があるように思います。
 
しかし、6月2日に本能寺の変が勃発した結果、秀吉は和睦成立を急いで条件を弛めなければいけなくなり、備中・伯耆を折半するというあたりで落ち着いたらしいです。かなりの譲歩です。それでも、秀吉は城主清水宗治の切腹だけは、譲りませんでした。清水宗治は死を恐れぬ武将ですから、この点では幸か不幸か大きな争いになりませんでした。
 
6月4日に清水宗治が切腹して果てると、高松城には、おねの叔父さんである杉原家次が守りに入りました。それから、もう1つ和睦の条件となっていた人質の交換が行なわれました。毛利側からは小早川元総(もとふさ 後の秀包 ひでかね)が人質として送られ、秀吉側からは森高政が送られました。ちなみに、森高政は毛利の人質になった縁で、毛利姓を名乗るようになります。
小早川秀包も毛利高政も、1600(慶長5)年の関ヶ原の合戦では石田側に付き、敗戦。戦後、秀包の息子・元鎮は毛利輝元の家臣となり7000石を受け毛利姓を名乗りました。毛利高政は1601(慶長6)年に豊後 佐伯城2万石を与えられ子孫は佐伯藩主となりました。
 
  ~主な参考文献~
小和田哲男『戦国合戦事典』(PHP文庫)p.145
小和田哲男『黒田如水』(ミネルヴァ書房)p.136
渡邊大門『黒田官兵衛』(講談社現代新書)p.103
渡邊大門『宇喜多直家・秀家』(ミネルヴァ新書)p.172
編:阿部猛・西村圭子『戦国人名事典 コンパクト版』(新人物往来社)
 
 


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コメント

No title

こんばんは~~~
水攻めというとやっぱり高松城を思い出しますが、3回あったんですね。そして他の2回は失敗水攻めというのはそれほど難しかったんでしょうなあ。
質問高松城の水攻めアイデアは秀吉OR官兵衛
ALLポチ

No title

☆とん子さん
ALLポチどうもありがとうございます(=^▽^=)
水攻めにはそうとうな軍事力と経済力、土地勘なども必要でしょうからね、なかなかできることじゃないですね。備中高松城水攻めはある意味、芸術的と言っても過言ではありません(^-^)

高松城水攻めのアイデアそのものは、『黒田家譜』を採用すれば、秀吉が言い出したことになっています。ただ、どうもうまくいかず、官兵衛に相談したところいろんな具体的な案が出てきて、成功したようです。
学者によっては、蜂須賀小六が提案したのでは…という意見もあります。
ノン フィクションだとあれですが、官兵衛のドラマだから、官兵衛の策としてもまぁ許容範囲でしょう(=^▽^=)

No title

蜂須賀小六は美濃川島の出身で墨俣の一夜城のときも活躍した武将らしいですね。なんとなく納得です。
水攻めなんてすごいスケールの戦ですよね。びっくりです。
ないす

No title

なるほど のぼうの城ね

思い出しましたわ(笑)^^

No title

こんばんは。
なかなか手間暇かかった水攻めの描写でしたね、CGも良くできていました。
今回の本能寺の変はまずまずのお話の持って行き方でしたね。
海外に出て行く~の意味のとり方しだいで、『日の本に王は二人いらない』の意味も
変わってきますよね。
僕は海外に出てゆくから日本の王は興味が無いってとらえたのですが、
光秀は天皇を廃止するとおもっちゃったんですね。

それにしても腹黒そうな家康、寺尾さんの演技が面白いです。

No title

☆みっちゃんさん
ないすポチありがとうございます(^-^)
そうなんです、蜂須賀小六は墨股築城で
活躍するなど建築・土木が得意だったので
水攻めの時にも大工事のスピード施工で
活躍したというほうが自然な感じがします(=^▽^=)
大スケールの戦で、当事者達もびっくりしたでしょうね。

No title

☆サッチさん
ナイスポチありがとうございます(^-^)
映画『のぼうの城』、大活劇でした(=^▽^=)

No title

☆ハニー先輩さん
そうですね、確かに「日の本に王は二人も要らない」というのは、
海外雄飛の意味にも取れますね…!
気づきませんでした(^ ^ゞ
かなりおもしろい運命の分かれ目だったことになりますね。

腹黒家康、信長時代からあんな悪どい感じで
先が心配になります(笑)

No title

水攻めの成功例って、これだけだったんですね・・・

No title

☆Sophiaさん
戦国時代と言えど
水攻めのような超大規模で緻密さも要求される攻撃方法は
非常に難しかったということになりそうです。
成功例が1つあるだけでも
日本史を一段上等にしたと言ってもいいかもしれません(^-^)

No title

こちらにもお邪魔致します♪
忍城・・・「のぼうの城」ですね(あれも面白い映画でした)。
ドラマでは描かれないであろう後の毛利家の解説、勉強になります!
寺尾家康の演技とキャラ作りには工夫を感じますが、あまりに爺い!(笑)
今回は信長が若過ぎたですね~(台詞棒読みだし!)。
オールポチ&TBいたします♪

No title

☆風森湛さん
オールポチとTBどうもありがとうございます(^∀^)
『のぼうの城』は迫真の映画でしたね、
見応えありました(^-^)

そうですね、徳川家康はまだ壮年のはずなのに晩年の年齢になってしまってますね(笑)
信長はだいぶ見慣れてきたところで本能寺の変になってしまい
ちょっと残念でした。台詞はぶっきらぼうな感じを出したかったのでしょうかねぇ。
年齢的にはこのところ、マッチしていましたね(^ ^)

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清水しゅーまい

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猫愛好家のフリーなライターです

清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
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