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「軍師官兵衛」敵の策に陥る/転換点に立つ中川清秀

大河ドラマ『軍師官兵衛』
 第19回「非情の罠(わな)
【軍師、敵の策に陥る】
 1578(天正6)年、黒田官兵衛(岡田准一)は数え年33歳。
荒木村重(田中哲司)が謀反を決断しました。「(織田信長)女子供であろうが敵と見なせば容赦無く皆殺しにし、味方ですら用済みとなれば斬り捨てて顧みることが無い…」 説得に来た羽柴秀吉(竹中直人)明智光秀(春風亭小朝)に逆に吹き込む始末。「おぬし達とは浅からぬ縁ゆえ助言しておく…。いずれ信長に使い捨てにされる…」
 
最後の説得にやって来たのが、官兵衛です。家臣達を置き、たった一人で来ました。しかし、時すでに遅し。小寺政職(片岡鶴太郎)から村重にあてて「官兵衛がそちらに行くので、殺してくれ」との書状が送られていたのでした…! 官兵衛はとらわれ、牢獄へ!
 
 


 
 
 大河がもっと楽しくなる!
歴史ファンのために(=^^=)
【歴史の転換点に立った中川清秀】
 茨木(いばらき)城主・中川清秀荒木村重に属し、村重謀反のきっかけをつくりました。ドラマでも描かれたように、織田信長に敵対する石山本願寺に、清秀配下の者が兵糧を密輸していたのです。つまり、村重は清秀のせいで謀反に追い込まれたような面があります。が、その清秀は、あっさり信長に降参し、褒美に黄金30をもらいました。実にふざけた男です。
 
そんな清秀にも、ちゃんと活躍した時期があります。1573(天正元)年のこと。将軍足利義昭が信長に対して挙兵し、これに高槻(たかつき)城主・和田惟政(これまさ)が助勢しました。その時、信長はこの和田惟政ら有力敵将の名前を立札に記し、言わば賞金首としました。和田惟政は摂津3守護の1人という、有力武将です(摂津3守護の他2人は、池田勝正と伊丹忠親)。清秀は「和田惟政の首は、わしが討ち取ってみせる」と豪語。立札の「和田惟政」と書いてある部分に傍点を打ち、横に自分の名を書き込みました。
 
そして、決戦前夜。清秀はあっさり和田惟政の首を獲ってきたのです。さすがの荒木村重も驚き、どうやったのかを訊いたところ、「惟政ほどの武将なら、主戦場となるはずの淀川べりを自ら物見(ものみ)するに違いありません。物蔭で待ち受けていたところ、思った通りに惟政が姿を見せましたので、不意討ちしました」とのことでした(新井白石『藩翰譜』)
ただ、惟政は1571(元亀2)年に摂津郡山にて、池田重成(別名 知正で勝正の弟)に討たれたことにもなっており、清秀の逸話との整合性が取れていません。が、清秀はたぶん似たような手柄は立てたのでしょう。
 
清秀は羽柴秀吉と意気投合したらしく、官兵衛の時と同じように兄弟の契りを交わしています。さすが秀吉、重要地点を押さえている武将に目をかけることは忘れません。
そして、清秀が最も重大な役割を果たしたのが、1582(天正10)年6月、本能寺の変の直後、羽柴 対 明智の決戦、山崎(天王山)の合戦です。戦場付近は清秀の地元で勝手知っており、この時も決戦前夜からいち早く手勢600700人を天王山に陣取らせました。決戦当日は山上から鉄砲を撃ちかけ、明智軍に致命傷を与えたのでした。
 
歴史の転換点で活躍した清秀ですが、翌年4月の賤ヶ岳の合戦では大岩山の砦を守っていたところ、柴田軍の猛将・佐久間盛政の急襲を受け、討ち死にしました。享年42。もっと注目・批判されていいような気がする武将ですが、荒木村重の蔭に隠れて目立ちませんね。
 
  ~主な参考文献~
谷口克広『信長家臣団事典』歴史群像シリーズ27号「風雲 信長記」特別付録(学習研究社)
編:阿部猛・西村圭子『戦国人名事典 コンパクト版』(新人物往来社)
祖田浩一『事典 信長をめぐる50人』(東京堂出版)
編:逸話研究会『戦国逸話事典』(新人物往来社)p.147
監:奈良本辰也『新名将言行録』(主婦と生活社)
 
 


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コメント

No title

なりほどぉ~ そうなんだぁ~

いつの世も 世渡り上手な目先の効いた人が生き残るのでしょうね

No title

☆サッチさん

世渡り上手にあやかりたいですね。
それと
戦国の世だからこそと言うべきか
地の利と時の運は大きな要素です(^-^)

No title

こんばんは~~
詳しい解説ありがとうございます
村重に「裏切ろう~~」と煽っておきながらあっさり降伏しちゃうのですね(苦笑)まあ~~~これもサバイバルな戦国を生き抜く知恵なのかな(笑)そういえば、再来年の大河真田真村になりましたね。ミタニンの脚本です。ALLポチ

No title

☆とん子さん
ALLポチどうもありがとうございます(=^▽^=)
そうなんです、中川清秀は村重を煽っておきながらすぐ降伏してしまいます。
それだけならまだしも、褒美付きというのが許せません(笑)
再来年、真田幸村&三谷幸喜で内容も人気も期待できますね…!
それでダメならばもう大河はおしまいww

No title

こんばんは。
いよいよ幽閉生活開始となりますね。
それにしても信じていたお殿様の裏切りは、観ていてこちらも『うっ』となりました。

No title

☆ハニー先輩さん

尽くしていた主君に裏切られ、無念だったことでしょうね。。
幽閉生活の中で官兵衛の心境がどう変化してゆくのか
見どころですよね…!
どんな演出・構成になるのか期待しています!

No title

昨夜、やっとこさ録画分を見ました。
清秀、ひどすぎやな…

No title

☆Sophiaさん

ソフィアンさんが見続けておられると心強いです(=^▽^=)
中川清秀、裏切りを煽っておいて自分だけ
あっさりもとのさやへ戻り、しかも黄金の褒美まで…!
まったく許せませんよね(゚∀゚)

No title

中川清秀の次男・秀成が豊後岡藩(荒城の月のモデル城)初代藩主です^^/

実のところ、中川清秀のことは殆ど知らないので勉強になりました^^

九州で新しいことを覚えると、また脳みそから零れ落ちるかもですが、
その時は此方を見に来ます(*´pq`)

来週~せめて一話は使って欲しい幽閉クロカン^^

大河真田○・・・不安しかない・・il||li _| ̄|○ il||l
ALL(*´∀`)ノ★ぽち

No title

ここのところ明智光秀の謀反に話を持っていくため過去のtの信長像はんが続きますね、いや・いやだから明智の謀反になったのか。さてさて黒田官べ絵はどうなるのか
まあわかってるけれどね・・12月にならないと死なないからね。。。。(笑)たのしくよませていただきました。ナイス

No title

☆栞さん
ALLぽちどうもありがとうございます(=^▽^=)
中川清秀の子供達が生き延びていたの知りませんでした。しかも、荒城月のモデル城の城主でしたか…!
意外な人物が生き延びるものですね(^ ^)

幽閉の場面がどう描かれるかでこの大河の評価が半分がた決まると言っても過言ではないですよね。
注目です…!

『真田丸』、ダメでしょうかね(笑)
『新選組!』を1~2話しか見なかったので
三谷幸喜の大河がどんなものかよく分かってないんですが
映画『清須会議』のようにおもしろおかしくするのでしょうかねぇ。
ひとまず三谷幸喜だと人気は出そうですね(^ ^)

No title

☆みっちゃんさん

黒田官兵衛の場合、荒木村重の謀反に人生を狂わされているので
このあたり丁寧に描いているのはいいと思います。
息子の松寿丸のこともあるし
それで竹中半兵衛との信頼関係も出てきますし
実話なのにかなりドラマチックです。

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清水しゅーまい

Author:清水しゅーまい
ご訪問ありがとうございます(^-^)
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①大河ドラマや歴史の話題、②猫観察、③映画鑑賞、
④裁判傍聴、⑤日本酒など……という感じになっております。
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そして、友情・人情・心意気です!

猫愛好家のフリーなライターです

清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
このブログを含めてcopyrightは清水しゅーまいです。
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