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「八重の桜」襄と出会う/八重の木戸の印象/山川浩

大河ドラマ『八重の桜』
 第34回「帰ってきた男」
【八重と襄の出会い】
 1875(明治8)年、八重(綾瀬はるか)は数え年31歳、兄・山本覚馬(かくま 西島秀俊)48歳、新島襄(オダギリジョー)33歳。
ようやく新島襄が帰国し、キリスト教に根差した学校をつくろうと奔走を始めました。木戸孝允(及川光博)の紹介で、覚馬や京都府大参事 槇村正直(嶋政宏)と面会。槇村は当初 渋ってましたが、襄がすでに伝道団体アメリカン・ボードから5000ドルの資金援助を得ていることを話すと、「おおいにけっこう。このカビ臭い京都に、西洋の風を吹き込んでくれ!」 あっさりOKに。維新の豪傑らしいキャラがいいです。
 
この時、襄の嫁取りも話題になり、襄は「顔にはこだわりません。ただ、東を向いていろと言われたら3年でも東を向いているような、そんな婦人はご免なんです。学問があって、自分の考えをハッキリと述べるひとがいい」 「そげな恐ろしげなおなご…」と言いつつ槇村の頭に浮かんだ女性は…。
 
一方で、覚馬はすでにキリスト教の入門書『天道溯源(てんどう そげん)』を読んでおり、耶蘇(ヤソ)の言葉の中に怨みや憎しみを越えていく新しい道が見つかると感じ、会津戦争の傷を背負っている八重にも聖書を学ばせていました。こういう背景があって、八重と襄は、急速に接近してゆきます。
 
 今回は、会津戦争時に最年少15歳の白虎隊士だった山川健次郎(勝地涼)も米国留学を終えて帰国。兄の山川浩(大蔵 玉山鉄二)は前年の佐賀の乱で活躍し、陸軍中佐に進級していました。佐川官兵衛(中村獅童)も巡査として上京。元会津藩士たちに徐々に明るさが戻ってきました。
 
 


 
 
  歴史話☆彡
【八重、木戸に好感・江藤に反感】
 1873(明治6)10月、京都府大参事の槇村正直小野組転籍事件で勾留された際、八重は槇村釈放のため兄・覚馬のお供をして、木戸孝允や江藤新平のもとを何度も訪れました。その時の八重の感想が懐古談として残っています。
 
木戸孝允について、八重は「木戸さんは…まことに居心地の良い方でございました」と語っています。会津戦争で敵対した長州の木戸ですが、この時たいへん親身に相談に乗ってくれたそうで、八重はいい感想しか残していません。
 
八重はのちに同志社英学校で薩摩出身の学生に冷たくするなど、会津戦争の怒りを抱えて生きていました。木戸へのこうした好感は意外なことに思えます。親切にされたことと、木戸が男前だったからかもしれません()。あるいは、長州は越後長岡藩の河井継之助(つぎのすけ)との大攻防で会津戦争に出遅れており、会津は薩摩・土佐との戦闘が主になっていたため、八重の怒りも薩摩へと向いていたのかもしれません。
 
 それに対して、八重に悪い印象を残したのが、佐賀の江藤新平です。江藤は司法卿だったので、覚馬と八重の交渉はここが最重要でした。しかし、八重は語っています。
「江藤新平さんのお家…誠に殺伐なお家で、兄を負うて廊下をずっと行きますと、障子がずっと破れております所に、書生さんが沢山おりました。…兄を負うて歩くものですから、珍しがって皆よく障子のきれた所からご覧になりますのは いやな感じの起るものでございます。…江藤さんはお兄さん(覚馬)のお話をあんまりお心よくお聞きにならないようでございました…」
 
【元会津藩士の希望・山川浩】
 会津藩家老の一人だった山川浩(大蔵)は、明治当初、新政府転覆を狙った時期もあったようです。が、無理を悟り、やむなく新政府に仕官しました。1873(明治6)年、土佐出身の陸軍少将で陸軍裁判所長の谷干城(たに たてき)の推薦を受け、陸軍裁判所に勤務。翌年、熊本鎮台司令官となった谷干城の要請に応じ、陸軍少佐として熊本に赴任し、江藤新平らによる佐賀の乱の鎮圧を行ないました。1877(明治10)年の西南戦争では、西郷隆盛軍に囲まれた熊本城の援軍となり、西郷軍を撃破。こうして陸軍大佐に昇進しました。しかし、それでも会津出身ということで、不遇の扱いを受けたそうです。
 
1885(明治18)年には、文部大臣 森有礼(ありのり)の勧めを受け、軍人のままで東京高等師範学校長、女子高等師範学校長を兼任しました。のちに、陸軍少将となり、貴族院議員に選ばれています。ちなみに、山川家に居候(いそうろう)した会津出身の(しば)五郎という人が、福島県人初の陸軍大将にまで出世しています。
 
  ~主な参考文献~
吉海直人『新島八重 愛と闘いの生涯』(角川選書)p.123~、211
吉海直人『カメラが撮らえた新島八重・山本覚馬・新島襄の幕末・明治』(中経出版)p.73~、97
星亮一『会津戦争全史』(講談社選書メチエ)p.236
 
 


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コメント

No title

回を増すごとに 八重の桜 おもしろくなってきました。

時代かわれば 生き抜けば 山川健次郎のように りっぱな人になって。。。

生きねば 生き抜かねば^^

No title

☆サッチさん
ナイスポチいつもありがとうございます(^-^)

意外や(?)明治になってからのほうが
おもしろい感じですね…!

山川健次郎、会津戦争で切腹しないで生き抜いて、
ついに新時代に花開きつつありますね(^∇^)
よかったです…!

No title

京都に移ってから、少しずつ明るい光が見え始めましたね。健次郎は父の母校の初代総裁でして、どんなふうに会津戦争を生き抜いてきたのか興味深く見ていました。

「命がけで学問しなさい」と逃してもらったところは号泣ものでした。本当に生かしてもらってよかった!!(涙)

新島氏と気の強い八重はベストマッチだったんでしょうね~庄之助さんがかわいそうな気もしますが。

No title

☆chacoさん

山川健次郎、籠城戦を生き抜き、留学も成功させて
会津の希望になりつつありますね。
chacoさんのお父さん、Q大ですか(^ ^)?
健次郎、まだまだ出演してほしいですね!

八重が力強いのとバランスをとるかのように、
尚之助も襄もなんとなくかよわいです。
男は消耗品なので、別れたらもう忘れられる運命なのかもしれません(゚∀゚;

No title

新島ジョーの漢字を、ずっと譲(←こっち)の方だと勘違いしてました,;.:゙:..:;゙:.:: (゚∀゚ゞ)ブハッ!

キューピットは八重の兄だったのか^^

会津としては薩摩に裏切られたって気持ちが大きいんじゃないでしょうか。
薩摩の外交の切り替えし変わり身の鮮やかさは、やられた方は堪りません。

八重さんの花嫁姿が愉しみです^^
村ナイスヽ(*´∀`)ノ★ぽち

No title

☆栞さん
村・ナイスぽちどうもありがとうございます(=^▽^=)

襄って字、あまりなじみが無いですよね(^ ^)

槇村正直が「そげな恐ろしげなおなご…、…山本先生の妹御」などと言って
とりあえず襄に八重の存在だけは知らせたのですが
やっぱり兄・覚馬がキリスト教に感化されていたのが大きいと思います。
居候とくっついたという点では、尚之助の時と似ています(笑)

そうですね、会津はかつて薩摩と組んでいたのに、
だまされたとの思いが強かったのかもしれません。
歴史の怨念は怖いものがありますね!

No title

幕末のドラマが多いせいか、明治維新のドラマは新鮮に感じてます

東京は山川家がメインになりそうですね

襄が槇村に嫁取りの条件として「東を向いていろと言われたら3年でも東を向いているような、そんな婦人はご免なんです。」

東を向けと言ったらずっーと東を向いているような。。。
うらとは正反対なおなごですな

間逆な八重とは性格から一目惚れなのかな?

No title

☆reo-310さん

そうですね、幕末から始まって明治維新以後まで話が進むドラマは、
ありそうであまりないですね。

山川家も活気づいてきて
元会津藩士の心意気を見せてくれるか楽しみです。

たしかに、3年でも東を向いているような婦人というのは
うらを彷彿とさせますね。
八重と襄…、古い日本の習慣とはまるで合わない二人が
引き寄せられるのは、運命だったのかもしれません。
それにしても、なかなか印象的な出会いでしたね。

No title

こんばんは~~~~
柴五郎、このドラマじゃないけど、前に「蒼穹の昴」で出てきました
田中裕子さんの弟さんが演じていらっしゃったと思うけど。後に清国へ赴任しますよね
ドラマと関係ないコメですいませんALLポチ

No title

木戸孝允って確かに男前ですよね。
なにしろ祇園の芸者さんと結婚したくらいですからモテたんでしょうね。
それにしても八重さん、イケメン好きなんですね。

No title

こんばんは。
いや~~良いですね、八重の桜。
もう二人のやり取りが微笑ましくて(笑)

山川さんは谷さんと熊本籠城戦に参戦されるのですね。
本当に人の運命って分かりません。

No title

☆とん子さん
ALLポチありがとうございます(^ ^)

柴五郎、ドラマに採り上げられてましたか!
知りませんでした。
1900年の義和団の乱で活躍したようですね。
福島県人の誇りだと思います!

No title

☆高木一優さん

八重さん、長州の指導者を嫌ってもおかしくないところですが、
木戸孝允の男振りとその優しさに
コロッといってしまったのだと思います(笑)
木戸孝允…、芸者さんや八重も惹きつける容貌と優しさと
立居振舞と、いろいろ揃っていたんでしょうね。

No title

☆ハニー先輩さん

新島襄が帰国して、急にラブコメチックな
微笑ましい展開になりましたね(笑)

谷干城から推薦してもらうほどですから
山川浩は実力が感じられて注目されていたんでしょう。
山川家、会津の星としてがんばって欲しいですね…!

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清水しゅーまい
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『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
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