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「八重の桜」八重東京で奔走/岩倉使節感動させた国

大河ドラマ『八重の桜』
 第33回「尚之助との再会」
【槇村救出のため八重・覚馬奔走】
 1873(明治6)年、八重(綾瀬はるか)は数え年29歳、兄・山本覚馬(かくま 西島秀俊)46歳。
八重は日本最初の公立女学校である女紅場(にょこうば)で住み込みの舎監(寄宿舎監督)を務めながら、学生として英語を学んでいました。八重、まだ1年しか英語勉強していないのに、リスニングもスピーチもできていました。すごいです。
さて、女紅場の資金がピンチを迎えると、八重は、元長州藩士で京都府大参事の槇村正直(嶋政宏)がいる役所を突然訪問、協力を要請しました。当時は、公の場で女性が男性にこのように物申すことは大変非常識なのですが、八重は気にする様子もありません。資金増額に成功しました。
 
その槇村正直。槇村は京都の豪商・小野組が東京への転籍を願い出てきたのをすげなく却下しました。すると、佐賀の江藤新平(山崎銀之丞)が仕切る司法省が動き、槇村は勾留(こうりゅう)されてしまったのでした(小野組転籍事件)。八重と覚馬は槇村救出のため、東京へ。木戸孝允(及川光博)岩倉具視(小堺一機)を訪ね、救済を頼みました。しかし、難航。。。
  八重「教えてくなんしょ。あなたがたには一体、どんな新しい国の姿が見えているのですか。誰もが学校に行けて、病院にかかれて、ドリームが語れる、そんな日本が見たくて、槇村様と兄は働いているのです」
 
幸か不幸か、10月下旬、征韓論を巡って新政府が大分裂西郷隆盛(吉川晃司)板垣退助(加藤雅也)らとともに江藤新平も参議を辞職しました。江藤辞職で審理がウヤムヤになったのか、槇村は罰金刑を受けるだけで済みました。
 
一方で、川崎尚之助(長谷川博己)はいまだに3000両 詐欺事件の被告として泥沼の裁判に巻き込まれていたのでした。八重は、尚之助と涙の再会。ただ、残念ながら、実際にはこの再会は無かったらしいです。1875(明治8)年6月、尚之助病没、享年39歳。
 
 


 
 
  歴史話☆彡
【反面教師のフランス ~ そして小国で感動する】
 岩倉使節団はイギリスからフランスに渡り、ヴェルサイユ宮殿で1873(明治6)年の1月1日を迎えました。当時のフランスは普仏戦争(=独仏戦争 18701871)に敗れたばかりで、そのうえ、反政府組織パリ・コミューンがもたらした破壊の痕跡が生々しく残っていました。パリ・コミューンは小市民や労働者によって樹立された社会主義的革命政権で、政府軍に対し「血の1週間」と呼ばれる大戦闘を繰り広げ、わずか72日間で潰滅したものです。
ここで使節団は、自由や平等が進み過ぎることの危険性を感じたかもしれません。反面教師になったことでしょう。
 
2月17日、使節団はベルギーに入ります。ベルギーは日本の九州より小さい国です。オーストリアやフランスなどの大国の支配を受けたこともありましたが、この時は独立を勝ち取っていました。なぜ小国が大国の狭間で生き抜いてゆけるのか…? 使節団が探ってみると、伝統的な手づくりの工芸品に高い技術力を持っていることが分かりました。ヨーロッパ最高級のレース織りやガラス製品など、その美しさは尋常じゃなく、こうした高級工芸品を輸出して莫大な利益を得ていたのです。そして、その蓄積で、ベルギーは支配者である大国から政治や裁判の権利を獲得してきたのでした。
 
自由と独立を得るために、ベルギーの人々は一人一人が全力を尽くしている、自主精神を発揮している…。使節団は感銘を受け、久米邦武(後に帝国大学教授に就任)による公式記録『米欧回覧実記』に次のように記しています。
「これは平和の中の戦争である。国民の自主を基本とした経済力においては、
大国とても恐れることはなく、小国とても侮ってはならない。
……我に感触を与うること、かえって三大国(米英仏)より切なるものあるべし」
 
 小国ベルギーにて大きな感動を得たのでした。
 
【ドイツで鉄血の洗礼 強くなれ…!】
 さらに使節団はオランダを経て、3月7日、ドイツへ。ここで出会ったのが、オットー・フォン・ビスマルク。鉄血宰相と呼ばれ、ドイツ(プロイセン)を一躍強国にした人物です。ビスマルクは、首都ベルリンで歓迎会を開いてくれました。そして、語りました。
大国は自分に利益がある場合は万国公法に従うが、ひとたび不利と見れば、たちまち軍事力にものを言わせてくる。…小国が主権を守るためには、軍事力に頼ることも必要である。なぜなら、それぞれの国が対等の力を持つことで初めてお互いが侵略せずに主権を守り合う公明正大な国際社会が実現するからだ」
 
 ビスマルクは、国際社会の厳しい現実を突きつけたのでした。それまで日本の人々は、万国公法などの国際正義が、確固たるものなのだという幻想を抱いてましたが、鉄血にぶち砕かれたのでした。ビスマルクは熱く語り終えると、「日本に人材を派遣しようか」と提案してきました。
 しかし、ここで木戸孝允は丁重に断わった上で、答えました。
  木戸「今の日本は国際的に残念な状況です。しかし、願わくば、そこから
     自分自身の手で努力を重ね、速やかにしかるべき地位へと進みたいと考えています」
 
 木戸の志とプライドが伝わってくる言葉です。木戸らは、あえて我が道を摸索し続けることを選んだのです。その後、使節団はロシア、デンマーク、スウェーデン、イタリア、オーストリア、スイスを巡り、9月に帰国したのでした。単なる観光旅行じゃない、自らの価値観を揺るがす旅でした。
 
  ~主な参考文献~
吉海直人『新島八重 愛と闘いの生涯』(角川選書)p.24~、113
吉海直人『カメラが撮らえた新島八重・山本覚馬・新島襄の幕末・明治』(中経出版)p.73~、97
『日本全史(ジャパン・クロニック)(講談社)
『読める年表 幕末維新明治』(自由国民社)
   ~参考映像~
NHK『その時 歴史が動いた』「岩倉使節団世界一周の旅 ~明治日本・西洋と出会う~」
 
 


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コメント

No title

こんばんは。
尚之助さん、随分若くして亡くなるんですね。
確かにあの頃のヨーロッパを巡る事で、いろいろな事を学べますよね。
ビスマルクさんの言葉・・・いまの中国にもあてはまりそうです。

No title

☆ハニー先輩さん
最後まで読んで戴きましてどうもありがとうございます(^-^)

尚之助、裁判疲れで命を縮めてしまったようです。
惜しいことでした。

木戸孝允や大久保利通、ただ偉そうなだけじゃなくて
ヨーロッパでたくさん学んで、志があったと思えますね。

ビスマルクの言葉は本当に現代にも通じますね。できれば 無法者国家には鉄血の洗礼を浴びせたいものです。

No title

なんと 庄之助さんとの再会は演出でしたか

人の運命とは わからないものですね

私的には 長谷川さんが似合っていたような^^

でもこれからのオダギリさんのとの出会いも気になる気になる^^

No title

私もよく、本当はここで涙の再会があっての最後だったらいいなあとか思う歴史があるんですけど、きっとそういう思いを叶えてくれた演出だったんでしょうね!

その演出を脳内で本当のお話だって置き換えてよく楽しみます。
永遠のロマンチックです(笑)

「ドリームが語れる」とか、八重ちゃんはスピードラーニングもインターネットもない時代に1年で英語が出来るようになるなんて本当にすごい~!

私は毎日韓国語聞いてるのに←
全然覚えられません。

長谷川さんお疲れ様!
オールポチ★でーす(o^―^o)

No title

☆サッチさん
ナイスポチありがとうございます(^∇^)

尚之助との再会場面は、吉村康という人がだいぶ前に書いた山本覚馬の小説に出てくるらしく、それを参考にしてドラマになったものと思われます(^ ^)
ドラマ的には、やはり再会があったほうがいいですよね。
一区切りがついて、これからはオダギリジョーが活躍しそうです!

No title

☆Parlさん
オールポチどうもありがとうございます(=^▽^=)

やっぱりドラマ的には、涙の再会場面が欠かせませんよね…!
そういう創作や演出は必要ですね(^ ^)
現実の厳しさからは目をそむけたほうが精神衛生上、健康的です(笑)

八重、今回なんかいきなり堂々と英語スピーチし始めたので
ビックリしました(笑)
韓国語、毎日聞いてますか!
そのうち自分でも気づかずに
韓国語で話してしまうようになる日が来ますよwww

No title

あれ?

あの再会なかったの?^^
けっこう感動した(・∀・)イイ!シーンだったわ~

村ナイスヽ(*´∀`)ノ★ぽち

No title

☆栞さん
村・ナイスぽちどうもありがとうございます(^-^)

夫婦再会の場面は、昔の小説に出てくる創作がもとになっているらしいです。
ちょっと興醒めするから書かないほうがよかったかなぁ…(^ ^;)
それはさておき、尚之助がすっかり打ちひしがれ気の毒だったけども
印象深い再会でしたね(^ ^)

No title

八重と尚之助夫婦の描き方はすこし違和感を感じました
それでも長谷川博己に救われた感じかな

裁判で疲れきった役柄は相当減量したようにみえました

尚之助を忘れて襄との恋愛の進展は早いようです
9月8日の放送では八重のウェディングドレス姿が見れるようです

男として尚之助が可哀想過ぎる(笑)

No title

☆reo-310さん

長谷川博己は好演でしたね。
尚之助、今までまったく知らなかった人物なのに身近に感じられました。
本当にああいう夫婦だったのかは分かりませんが、八重がああいう性格なので、変わった夫婦だったというのは真実味がありそうですね。

新島襄との恋愛の進展は早そうですか!
ウェディング ドレス姿、楽しみです。
尚之助は過去の者となりました。
男は消耗品なので、しょうがないですね(笑)

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清水しゅーまい

Author:清水しゅーまい
ご訪問ありがとうございます(^-^)
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①大河ドラマや歴史の話題、②猫観察、③映画鑑賞、
④裁判傍聴、⑤日本酒など……という感じになっております。
その他、本やテレビ、お気楽な話題に時事問題、
そして、友情・人情・心意気です!

猫愛好家のフリーなライターです

清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
このブログを含めてcopyrightは清水しゅーまいです。
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