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大戦から友好への奇跡 映画「終戦のエンペラー」

 映画『終戦のエンペラー』を見てきました。昭和天皇マッカーサーが並んでいるあの有名な写真(1945昭和20年9月27日、東京赤坂のアメリカ大使館にて)。あの瞬間を実現させるために、日米双方の要人がどう動いたのかを描いた力作です。マッカーサーの軍事秘書官として日米和解に尽くした実在の准将ボナー・フェラーズ(18961973)を主人公に、恋愛フィクションを交え、重いテーマを見やすくしています。
 

原作:岡本嗣郎『陛下をお救いなさいまし』
脚本:デヴィッド・クラス、ヴェラ・ブラシ
監督:ピーター・ウェーバー
プロデューサー:奈良橋陽子、ゲイリー・フォスター、野村祐人、ラス・クラスノフ
   アメリカ作品

【登場人物:キャスト】
ボナー・フェラーズ准将:マシュー・フォックス ダグラス・マッカーサー元帥:トミー・リー・ジョーンズ
昭和天皇:片岡孝太郎
東條英機:火野正平 近衛文麿:中村雅俊 木戸幸一:伊武雅刀
関屋貞三郎(宮内次官):夏八木勲
鹿島大将:西田敏行 アヤ:初音映莉子 鹿島の妻:桃井かおり 高橋(通訳):羽田昌義
 
【憎み合い殺し合った日米がなぜこうも友好になりえたのか…!?
 1945(昭和20)年8月30日、日本本土の厚木飛行場(神奈川)に降り立ったダグラス・マッカーサー元帥。これも有名な、コーン パイプを手にさっそうと降りて来るあの場面が登場。そして、焼け野原の東京を前に、マッカーサーはボナー・フェラーズ准将極秘調査を命じます。天皇の戦争責任について、10日間で調べ上げよ。。。 准将は任務を進め、元首相 近衛文麿天皇側近 木戸幸一などから貴重な証言を得て天皇という謎めいた存在に迫っていく一方で、この戦争で別れ別れになってしまった恋人の日本人女性アヤの行方を探します。
 
はっきり言ってしまうと、歴史の新事実が出てくるわけではなく斬新な解釈も特に無く、歴史に詳しい人には若干物足りないかもしれません。しかし、戦時中あれほど憎み合った当時の日米両国が、互いを理解しようと努力し、マッカーサーが天皇に敬意を抱くまでになったという歴史的事実を映像で見ていると、まさに奇跡を目にしているようで感動的です。もちろん、日米それぞれの思惑もあり、マッカーサーは共産主義による日本侵食を恐れていたり大統領選挙出馬を狙っていたり、日本要人は天皇免責ばかりを考えていたりもします。が、マッカーサーと天皇それぞれの器の大きさが感じられ、その後の日米友好を理解できる内容になっています。話が少し難しくなってきたかと思うと恋人探しの話が入ってきて、気持ちを切り換えてくれます。また、この恋人探しの過程で、准将は戦争の惨状をまの当たりにするとともに、日本人の心情に共感していくのです。じっくり内省的な物語を見たいかたにお奨めします。現代史の授業を聞き逃してあの時代をよく知らないかたにも、見て戴きたい1本です…!
   お奨め度  4
   (5点が満点)
 

 
 


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コメント

No title

☆みっちゃんさん
ナイスポチありがとうございます(^-^)

この週末にご覧になるのですね。
日本側の事情も描かれていて
いい内容の映画でしたよ。
トミー・リー・ジョーンズ、いい俳優さんですね。実物のマッカーサーに比べると、ちょっとお顔の肉がたるんでるかなぁ…ってのが若干気になりましたが…(笑)
日本俳優勢もいい演技で登場場面が多くて、よかったです!

No title

もう見られたのですね

主人がみたがっているのですが。。。わたしが ひいてます(笑)

評価は みなさんいいみたいですね

わたしは 自転車旅してる 火野正平さんが出演してることに

役者だったよねって あらためて 思ったりして(笑)^^

No title

☆サッチさん

この映画はそんなに
ひいてしまうほど重たい感じはないので
なかなかいいと思いますよ(^ ^)

戦争は悲劇で日本軍は悪いこともしましたが、
当時を懸命に生きた人々の思いを大切にしなければ…と思いました。

東條役の火野さんは意外と出番が少なかったです。
代わりに、西田敏行や他の日本俳優が活躍しています!

No title

占領史を長く勉強してきましたし、原作も読んだことがあるので
封切りされたらすぐに見に行こうと思っていました。
知る人ぞ知るという存在であったボナー・フェラーズに焦点があたり、
アメリカ人の視点から終戦が描かれてなかなか斬新でしたね。
心配していた"アメリカ人の見た日本"の不自然さもあまり感じさせませんでしたし。
これはプロデューサーの奈良橋陽子さんの力が大きいと思いましたが。

でも、原作では大きな役割を担っている河井道を登場させず、
架空の人物であるアヤにすげ替えてしまっていたのが残念でしたね。
しかも、アヤは空襲で死んでしまうし...。
河井道の遺族はかなり怒っているようですが、
まあ、尺が足りなかったのかなあ?
昭和天皇とマッカーサーとの会見がクライマックスでしたが、
でも「え?ここで終わり?」という気もしましたね。
占領史はここからが面白いのに。
私の記事をTBさせてください。

No title

☆鉄平ちゃんさん
TBありがとうございます(^-^)

きちんと日本人の(戦争)行動にも理解を示して描かれた、いい作品でしたね。
日本の描写にも特に不自然さを感じませんでした。
ただ、敗戦後の日本人が准将に石を投げたりして、
MPにしょっ引かれないのかなぁ…などと
ちょっと素朴な疑問が浮かんだりしましたが。

河井道という人が、そんな重要な人物だったんですか。まったく知りませんでした。それなら、少しは登場させて欲しかったですね。

確かに、マッカーサーが昭和天皇に受けた感銘が、
演技・表情からはよく分からず、あれは大変残念に思いました。
現実のほうが感動的だったことだろうと思えますね。

No title

配役を見た時、昔の映画かと思ってしまいました。
今やってるんですね。
テソン症候群の私は全然知りませんでした。

戦争の終わり方って言うのは今でも尾を引いているけれど、
良い結果を産むのは、やっぱりそれには鍵を握る器の大きい要人が存在してるんですね。

色々ご心配をおかけしました┏○ペコ
何とか痛みと闘いながら日常生活おくってまーす。
これからもよろしくです♪(〃'▽'〃)
ぽちぽち~★

No title

こんばんは。
映画の日に観に行こうと思ったのですが、かなりの高評価ですね。
個人的に昭和天皇が好きだったので、時間があったら観に行きます。

No title

☆Parlさん
ぽちぽちどうもありがとうございます(=^▽^=)

なかなか渋いキャスティングですよね。
この中で、夏八木勲は今年、ちょっと前に亡くなってしまったそうです。
明治天皇の御製(ぎょせい=和歌)を詠い上げる場面があって、よかったです。

太平洋戦争は大変な悲劇でしたが、どん底の状況下でも、
昭和天皇とマッカーサーが個人的に信頼感で結ばれたことはとても大きなできごとでした。

まだまだ痛みますか
ご自愛くださいね(^ ^)

No title

☆ハニー先輩さん

想像していたよりも日本に理解のある描き方で
共感して見ることができました。
ただ、実は、肝心の昭和天皇とマッカーサーの会見場面は
控えめな感じなので、期待値をあえて低めにして見てくださると
感動があると思います(^ ^ゞ

No title

今日は…

私も1日に観ました
かつて敵国が日本敗戦決断に至る経緯を正当に探求し評価しようとする姿勢は好印象でした…
基本はアメリカ映画ですので、アメリカの人々の日本理解に役立つでしょう…
又、全くの偶然に前日に書店で
↓以下の本を見つけ、少々読み込んでしまいました…

日本人留学生への恋物語は映画上の都合なのでしょう…
補完書として一読の価値在り
★終戦の昭和天皇
ボナー・フェラーズが愛した日本
原案 井上智重 漫画 山野車輪 オークラ出版

漫画繋がりで
★天皇論 小学館
昭和天皇論 幻冬舎
小林よしのり 著

私としては以下の本も!
★日本人としてこれだけは知っておきたいこと
PHP新書:中西輝政 著:現BOOK OF\350?

帰路中
その後の東京裁判を描いた映画
[プライド運命の瞬間]を再度観たく3軒目TSUTAYAで借り帰宅
深夜まで鑑賞…
丁度、本記事作成中…?

No title

☆某現代日本人さん

日本を理解しようとする姿勢や敬意が感じられる映画でしたね。

小林よしのりの本は『ゴーマニズム宣言』の初期の頃はすべて読んでいました。とてもおもしろかったです。懐かしいです。

中西輝政は、数年前の「文藝春秋」で半藤一利や福田和也などと、戦争大対談しているのを読んだことあります。

『プライド 運命の瞬間』は映画館で見ました。
東條英機を美化し過ぎですが、
かなり見応えはありましたね。

No title

トミー・リージョーンズ,大好きな俳優です^^

昭和史が苦手なシオには丁度良いかも^^

休みと上手く合えば行きたいな~

村ナイスヽ(*´∀`)ノ★ぽち

No title

☆栞さん
村・ナイスぽちいつもありがとうございます(=^▽^=)

トミー・リー・ジョーンズ、堂に入った演技でした(^ ^)
ただ、マッカーサー本人と比較してしまうと、
多少お顔の肉がたるんで見えますね(笑)
日本俳優の登場も多くて、見応えありました…!

No title

返答、ありがとうございます…

この辺りの出来事は、知っている人は呆れかえる程、詳細に知っています…
逆に知らない人は日米戦争が在った事も知らない…

この知識保有差はどこから生まれてしまい、解決するのでしょうか…?

問題は何処の国へ帰属意識を持って歴史を捉える事と思います…

中西氏の著作は昭和の頃から釈然としない様々な疑念に充分に応えてくれました

知識自慢するつもりは有りませんが、アメリカが日本に挑発行動を具体的にし始めた頃、日本の正当性=真意を把握していた人はごく一部の教養の高い人だったと思います…

大半はアジア人を心の何処かで見下しつつも、事、日本人はワケが解らない存在で潜在的に脅威を感じていたのでしょう…

日米開戦至る日本人像はそれは…酷い先入観像でした…。

敗戦から半世紀が過ぎ
アメリカ映画で描かれる日本人像は確かに逆転傾向に在ります…

それは期待の表れで、私達は本来の姿に戻る事で、その期待に応えなければならないと思います…

No title

☆某現代日本人さん

日米戦争があったことさえ知らない人は
のん気な人生を送れていいかもしれません(笑)

個人的には、大東亜戦争(太平洋戦争)には、
歴史の必然性がある程度あったと思います。
が、開戦後の日本人には大局観が無く、数々の間違いを犯しました。
同じ日本人からしてもイラ立たしいほどです。
敗戦から学ぶべきは
大局観・戦略性を持って国家運営することの大切さだと思います。

No title

意外な返答、ありがとうございます♪

えぇ、信じがたい事に居るんですよ…

何年か前のTV報道で噂に知っていましたが…
他に原爆を落とした国を知らない世代増加比率の県は…
広島・長崎県…

実際、「硫黄島からの手紙」を映画館で…
出て馴染みGSで…
アルバイト若者に何気に尋ねた…
私「…日米戦争って知ってる?要約」
アル若「えぇ!知ってますよ!!真珠湾戦争の事ですよね!!」
さも自信げに!
私「…絶句…じゃあ…終戦の日は?」
アル若「…?」真顔で…
「知らない」が、やっと…

彼の認識では「真珠湾攻撃」で完結している
これで歴史を知っていると云えるだろうか?

仕方ないので、言葉を選んで概略説明…
そしたら…
見る見る内に険悪表情に成り…
「そんな事、知らなくても生きていける!それは自己責任だ!」
と…

世代を越え、物事を教える事は大変だ!と痛感…
生活圏内に居たとは…愕然

続く…

No title

続き

とても戦争の在り方について
語り合う状態では無い

次に呼称について
私も本来ならば[大東亜戦争]と呼称すべきと思いますが…
いさかさ、嫌悪感を感じて拒否し出すのでは?と…
太平洋戦争はアメリカ主観なので違うと思います…
最近はアジア・太平洋戦争と呼ぶらしいが、ではヨーロッパ欧州やアフリカ戦線は?無視していいの?
結局、世界連動規模で行われたので
[第二次世界大戦{大東亜戦争}]
が適切かなと思います…

呼称問題で本記事で論じる事が出来ますね(笑)

開戦に至る経緯を知れば、知るほど、最初から戦争終結後構想は考えられなかったのでは?と思います…

我慢に耐えられず…
開戦せざる得なかった…
日米戦争の根元はシナ大陸の利権争いですが、私は再考察中でしょうか…

とかく、日本主観で第二次世界大戦を語る史観構築が必要と思います…

No title

☆某現代日本人さん

へぇ、広島・長崎で原爆投下国を知らないというのは、衝撃ですね。
教育の問題でしょうかねぇ。。。

戦時中日本の歴史が伝わっていかないのは、何と言っても、その中期以降の不様さにあると思います。
大バカ参謀や司令官、希望的観測にすがる政治家など、張り倒したいくらいです。

ところで、大東亜戦争の呼び名は、当時日本人がそう呼んでいたので、そうしたほうがいいような気がしますね。大東亜共栄圏の構想は単なる飴に過ぎず、日本軍人は威張り過ぎましたが、現実問題としてそう呼んでいたというのは大きいです。

あとこれは個人的な意見ですが、日本としては、第二次世界大戦のナチスドイツの侵略戦争とは一線を画したかったんじゃないでしょうか…?
また、米軍は思いのほか大兵力投入を余儀無くされ、あちらさんとしては太平洋戦争という用語に特別な感慨がありそうですね。

もっと寛容で、それでいてクールなシナ・満州政策を打ち出せていれば、大東亜共栄圏もある程度説得力を持ったかもしれませんね。

No title

丁寧な返答、ありがとうございます…

東西冷戦の語源はヨーロッパ=欧州地図を見て戦後世界情勢を表現していると思いますが…
我が国の近現代史観の衰退の一端を表す広島・長崎県の基礎知識欠如問題は、
西=左側主観に基づいて形成されているのではないでしょうか…
戦争・原爆の悲劇性や惨状に関わる悲話を基に必要以上に語る事で、戦争{歴史}への無条件的嫌悪感から冷静な客観的思考停止状態で、
戦争=絶対悪と捉える結果論的史観形成…
平和=武器不必要世界…

そこで実に厄介なのは、その閉ざされた論理世界に矛盾を感じ得ず、現実世界の方を否定的攻撃してしまう事に違和感を感じない事

どうしても、暗い悲惨話ばかりなら嫌気さしますよ…

鎮魂の想いは大切ですが、祈りだけで世界平和が築けるならば、東西冷戦はあれほど拡大長期化しないはず…。

かつての敵国は我が日本の[先の大戦における正当性]を暗に認めているから、
今回の映画制作が出来たと思います…

No title

☆某現代日本人さん

確かに、戦争絶対悪と考えることで、日本はラクをしてきましたね。
それでだいじょうぶだったんですから、幸運な国ですね。

現在、残念ながら原発を簡単には廃止できない問題にもつながりますが
日本は資源小国で、生命線を他国に握られながらカツカツの状態で
国家運営しており、
おっしゃる通り、平和祈念だけで平和が実現できるわけじゃなくて
戦略が必要なことを痛感しますね。

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清水しゅーまい

Author:清水しゅーまい
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猫愛好家のフリーなライターです

清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
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