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「平清盛」令旨/宗盛 対 源仲綱 名馬を巡る愚闘

大河ドラマ『平清盛』
 第45回「以仁王の令旨(りょうじ)
【頼りない頼朝に令旨が届く】
 1180(治承4)年 春、清盛(松山ケンイチ)は数え年63歳、源頼朝(岡田将生)34歳。
前年の政変によって後白河法皇(松田翔太)が幽閉されました。その蔭で、法皇の皇子 以仁(もちひと 柿澤勇人)も害をこうむり、所領を奪われていました。一方で、清盛の孫である新帝(安徳)即位に向け、増税のお触れが。頼朝や北条時政(遠藤憲一)たちがいる伊豆にも知らせが来ました。
 時政「このままでは伊豆に限らず、あちこちで皆の不満があふれ、狼藉者が暴れ出すやも知れぬ。
     ……いよいよ時が迫っておるようじゃな」
 その言葉を聞き、凛々しく弓を構え、矢を放つ頼朝! しかし 矢は的を大きく外れて隣の木に!
  頼朝「しばらく武芸から離れておったゆえ……」
 今のところ威厳もないし相変わらずこのドラマの頼朝は冴えません。
が、まもなく 平家追討を命ずる以仁王の令旨が…!
 
その頃、清盛は「我が意のままにならぬものなど、あってはならぬ」と発言し、宴会三昧です。急に女遊びもしだした清盛。義弟 時忠(森田剛)が言うには、「とむらいのようにも見える。重盛や兎丸、そのほか様々な方々の…」 あまりそんなふうには見えなかったので、もうちょっと孤独な描写が欲しかったですね。
 
次回はついに、「頼朝挙兵」、残り5話です!
 
 


 
 
 大河がもっと楽しくなる!
歴史ファンのために(=^^=)
【以仁令旨と吾妻鏡】
 以仁王の令旨は、平家追討を成功させ、頼朝が天下を握るきっかけとなりました。徳川家康が愛読したことで知られる歴史書『吾妻鏡(あづまかがみ)は、この令旨が出された1180(治承4)年4月9日の出来事から書き始められています。鎌倉幕府は自らの正統性を、この令旨に置いていたのです。この『吾妻鏡』に載っている令旨を「偽物だ」とする説がありますが、当時の以仁王が平家打倒に関する重要文書を出していたことははっきりしています。
 
【平宗盛 対 源仲綱 名馬を巡る愚闘】
 今回、平家の新たな棟梁となった宗盛が、源頼政の嫡男 仲綱から名馬「木の下(このした)」を奪う話がありました。これは『平家物語』の「巻4・競(きおう)」に出てくる話で、ドラマの深刻な感じとは違って、ちょっとしょうもない話です。
 
宗盛は仲綱へ使者を出し、「評判の名馬を見たいものです」と伝えたところ、仲綱から「近頃乗り過ぎたので、休養のために田舎へ送ったところです」との返事。宗盛は「しかたがない」と言いました。が、それを聞いた平家の侍どもが、「あぁ、その馬なら一昨日なら見ましたのに」「昨日もいました」「いや、今朝も庭で乗り回していましたよ」などと、次々と報告します。
 
宗盛は激怒。「ぜひ所望する」と、要求を一気に激化し、家来に伝達させます。1日のうちに7、8度も立て続けに手紙を出し、要求しました。頼政が「それほど人の欲しがるものを惜しむな」と説得し、仲綱はとうとうあきらめて名馬「木の下」を送ります。が、その時に1首の歌を添えました。その歌の主意は「大切な馬を手放せるか」というものでした。
 
これを見た宗盛はまた激怒。馬に「仲綱」という焼き印を押してその名で馬を呼び、「この仲綱めに乗れ、仲綱めを鞭で打て」などと、面白がって人々の前であざ笑ったのです。これを伝え聞いた頼政・仲綱親子は恨みに思い、平家打倒に立ち上がった…という話。
 
続きがあります。頼政挙兵の時のことです。頼政の家来の渡辺 源三滝口 競(きおう)という無双の武士が挙兵に従いませんでした。そして、宗盛に会って言うには、「朝敵となった人に味方はできません。この御殿にて奉公しようと存じます」と。
 
まもなく宗盛の信頼を得た渡辺競は、頼政勢と戦うために「御馬をお預かりできましょうか」と申し出ます。宗盛はうなずき、「煖廷(なんりょう)」という秘蔵の名馬を与えました。渡辺競はこれに乗って逃げ、まんまと頼政・仲綱に合流。仲綱へ名馬を献上します。すると、仲綱は名馬のたてがみを剃り落とし、「昔は煖廷、今は平の宗盛入道」という焼き印を押し、宗盛邸へと追い返して仕返しに成功した…という、天下の一大事に何やってんだ的な話なのでした。
 
  ~主な参考文献~
校注・訳:市古貞次『新編 日本古典文学全集45 平家物語1』(小学館)p.290
上杉和彦『平清盛』(山川出版社)p.71
五味文彦『平清盛』(吉川弘文館)p.276
上杉和彦『源頼朝と鎌倉幕府』(新日本出版社)p.67~、132139
 
 


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コメント

No title

こんばんは~~~~
名馬の逸話。ありがとうございます
なんか、子供の喧嘩って感じですね(笑)
令旨の内容を字幕でおこす演出は良かったと思います。これでいよいよ頼朝&義経の活躍が始まりますね。
ついに源平最終決戦がやってきたな~~て感じです。
ポチ!!

No title

よく調べましたね。さすがです。
ところで、結局、今年の大河ドラマはほとんど観ませんでした。時代劇そのものが衰退に入った感がありますね。あまりにも現代の史観が入ったからでしょうか。

No title

こんばんは。
名馬を巡る物語にそんなサイドストーリーがあったとは。
とても貴重なお話、ありがとうございました。

それにしても清盛さん・・・理想の国作りとは、誰も自分に逆らわない国なのでしょうか。
やっぱり老いた事で、理想が妄執に変わってしまったのですかね。

もうここからは源氏の大活躍ターン、楽しみにしたいと思います。

No title

名馬の話 後があったとは・・・

めいわくをこうむったのは 名馬たち かわいそうなことになっていたのですね。

大河も終盤 清水しゅーまいさんに出会って 3倍おもしろくなりました。

それなのに 新聞では 大河視聴率 最低更新だって^^

No title

今週又見逃してしまいました(>_<)
土曜日見なくちゃ!

名馬の話...
馬にしたらめっちゃ迷惑な話ですよね(>_<)
何も悪いことしてないのに鞭で打たれたり焼印押されたり...
侍にとって馬は大事なパートナーなのに!

No title

こんなにヘタレの頼朝は初めて見たかも^^

馬争いは昔の漫画で見たことあるんで、疎い自分でも知ってました。

通常は、上位の者に「見せて (人´∀`).☆.。.:*・」と言われたら、
「もちろん献上するよね、解ってるよね、空気読んでね」という意になるんで、
見せるのを嫌がったんでしょう。

この場合の宗盛も「ほんとに見るだけ」だったのか怪しいですww

村ナイスヽ(*´∀`)ノ★ぽち

No title

☆とん子さん
ポチありがとうございます(^ ^)

名馬の話読んで戴きましてありがとうございます(=^▽^=)
わざわざ仕返しで焼き印までするところが、なんかしょうもない感じですよね(笑)

令旨の内容が字幕のお蔭で分かりやすくかっこいい感じがしましたね。諸国の源氏が立ち上がってゆくイメージの湧く演出でした…!

No title

☆kazunnさん

今年の大河ドラマは平清盛が主人公というだけでも視聴意欲が落ちたと思います(笑) でも、なんだかんだでクウォリティは高かったんですよ。特に武家と公家・天皇家の関係がよく分かって、興味深かったです。

No title

☆ハニー先輩さん

名馬の話読んで戴きましてありがとうございます(^-^)
武士のメンツは面倒なものだなぁと感じる話です(笑)

清盛はいつの間にか、理想が我がままに変わってしまいましたね。
ドラマのつくりとしては、うまいのかもしれませんね。

源氏の蜂起に期待したいのですが
頼朝に迫力がないのが心配です(^ ^ゞ

No title

☆サッチさん

名馬の話読んで戴きましてありがとうございます(^∇^)
名馬たち、焼き印を押されたりで本当に迷惑なことですよね。

清盛が始まった時、視聴率17・3%で低いと言われていて、「2ケタあるのだからいいじゃないか」と思っていたんですが、とうとう7・3%にまで下がってしまいました(゚∀゚; ここまで下がるとは想像してませんでした…(笑)

No title

☆らんらんさん

以仁王の令旨が読み上げられる場面が見応えあるので
もし時間ありましたら見てみてください(^ ^)

名馬の話読んで戴きましてありがとうございます('∀'●)
そうですね、本当に馬は武士の大切なパートナーで宝のはずなのに。。。源氏のほうも仕返しをして喜んでいるところが、何とも情けないです(^ ^;)

No title

☆栞さん
村・ナイスぽちいつもどうもありがとうございます(=^▽^=)

あんな頼朝じゃぁ義経の勢いに負けてしまう気がします(笑) 政子が助けてくれるのかなぁ~

名馬争いの話がまんがに載ってましたか!
「見せろ」=「献上しろ」なのですね。ジャイアンみたいですね(笑)
それはひどいことです、見せたくなくなります。困った時代ですね。

No title

も~ただのエロおやじでしたよねーー!!

剛君がいい事言ってくれたのに、結局そーなるのか、お前は!!
って立ち上がりそうになりました(笑)

名馬の話は、全然知らなかったんですけど、
これが頼朝挙兵の時に結構重要な事件だったんだろうとは推測できる流れだったんで後でゆっくり調べようと思っていたところでした。

しゅーまいさんのおかげで納得!!です!!

ありがとう~ぽちぽち★

No title

☆Parlさん
ぽちぽちどうもありがとうございます(=^▽^=)

急にエロ親爺になってしまって、ちょっとわざとらしいストーリーでしたね。年をとってから覚えた女遊びは歯止めが効かないとは言うけども…(笑)

名馬の話も読んで戴きましてありがとうございます(^-^)
ちょうどうまい具合に焼き印があるっていうのが、どうもうさんくさいので、もしかしたら『平家物語』の成立する過程で話が盛られているのかなぁって思ったりもします(^ ^ゞ

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清水しゅーまい
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『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
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