FC2ブログ

記事一覧

「麒麟がくる」若き日の儂/長篠を彷彿、村木攻め

大河ドラマ『麒麟がくる』
 第14回「聖徳寺の会見」脚本:池端俊策

【若き日のわしのようだ! 息子より婿殿に惹かれる】
 時は天文22年(1553年)4月下旬、明智十兵衛光秀(長谷川博己)の推定年齢は数え年26歳。
聖徳寺(しょうとくじ)の会見当日です。斎藤利政(道三/本木雅弘)は会見前に娘婿(むすめむこ)・織田信長(染谷将太)の器量を見定めてやろうと、織田勢の行列が見える一軒家に潜んで、待ち構えていました。現れた織田の将兵をつぶさに見ると300丁前後の鉄砲を持っているようで、道三は度胆を抜かれます。その一方で、肝心の信長はとても会見に行くとは思えない奇妙な出で立ちで、食い物を食しながら馬を進ませています。切れ者なのかウツケなのか、果たして?

そして会見。登場した信長は帰蝶の段取り通り正装に着替えており、見違えるほどです。信長は「今日のわたくしは帰蝶の手の上で踊る尾張一のタワケでござります」
 そのあと信長は、家臣の前田利家(入江甚儀)佐々成政(菅裕輔)を紹介して「小さき村の土豪の三男坊、四男坊…、食いはぐれ者にござります。されど…、一騎当千のつわものでござります。…失うものがござりませぬ」成り上がりの気構えを語り、さらに「鉄砲は百姓でも撃てる、その鉄砲は金で買える、…我らも変わらねば」新しい世を切り開く意欲、野心を見せたのでした!
大河14IMG_1207
帰国した道三は、「若さの裏に、したたかで無垢で底知れぬ野心が見える。まるで昔の儂(わし)を見るような」と、信長をいたく気に入った様子です。信長が今川義元との合戦のため那古野城守備の加勢を求めてきたところ、道三は嫡男・斎藤義龍(伊藤英明)が強く反対しているのにも関わらず、出兵を決断! そのかいあって、信長は村木砦攻めに全力を投入できて勝利したのです。
しかし、道三・義龍親子の仲はますます険悪に。義龍は母・深芳野(みよしの/南果歩)の死去をきっかけに、母健在のうちに家督相続がなされなかったことを怒り、道三に今すぐの譲渡を迫りました…!


 ドラマがもっと楽しくなる!史実の妙味☆彡
大河ファンのために(=^▽^=)/

【取っかえ引っかえ銃撃…! 長篠を彷彿、村木砦攻め】
 今回のドラマで出てきた信長による尾張・知多郡の村木砦(とりで)攻めは、天文23年(1554年)1月、信長21歳の時に敢行されました。信頼性の高い史料『信長公記』に「鉄砲を取っかえ取っかえ放させられ…」とあるように、信長はまるでこの21年後の長篠合戦の構想をすでに持っていたかのような采配振りを、この戦で見せつけることになります…!

この時の信長はまさに内憂外患で、正面には村木砦を守る今川勢。背後では清須城の尾張守護代・織田彦五郎(信友)が信長出陣の隙を狙って那古野城乗っ取りを計画。そのうえ、肝心の信長の筆頭家老・林秀貞(通勝)が出陣を拒否して前田与十郎(長種?)の城へと去ってしまうという、ひどい状況でした。
しかし心強いことに、舅(しゅうと)の斎藤道三が美濃三人衆の一人・安藤守就(もりなり)を大将に、兵1000人ほどを派遣してくれたのです。

那古野城を任せた信長は1月22日、船に乗って出撃しようとしました。が、大風が吹き、船頭たちが出港をためらいました。それでも信長は「ぜひとも船を出せ」と、強行。弱気な姿勢を見せたくなかったのかもしれません。半時(1時間)かけて押し渡り、着岸。味方が籠もる緒川(おがわ)城水野信元(のぶもと)に合流しました。

こうして信長の軍勢は、1月24日の夜明けに出撃し午前8時頃、村木砦に攻めかかりました。攻撃の配置は、大手(表門)に水野信元搦手(からめて=裏門)に織田信光(信秀の弟)。そして、最も攻めにくい南側の大きな空堀(からぼり)を引き受けたのは信長…! 自ら堀端に陣取ると、銃撃の指示を行なったのでした。堅固な砦でしたが、信長の陣頭指揮が効き、大きな犠牲を払いながらも午後5時頃には降伏させることができました。信長は帰陣すると、味方の手負い・討ち死にについてあれこれ語り、感涙したとのことです。実際に信長も泣くんですね。

信長から礼を述べられた安藤守就は美濃に撤収し、道三に一部始終を報告。すると道三は、「すさまじき(恐るべき)男だ、隣国にはいて欲しくない人物だな」と言ったと伝わります。桶狭間の合戦までまだ6年ありますが、信長、判断や指揮振りに勇猛果敢さが満ちています!

  ~主な参考文献~
太田牛一/訳:中川太古『現代語訳 信長公記』(新人物文庫)首巻(14)
校注:奥野高広・岩沢愿彦『信長公記』(角川文庫ソフィア)p.35~、430~
編:阿部猛・西村圭子『戦国人名事典 コンパクト版』(新人物往来社)
谷口克広『信長家臣団事典』歴史群像シリーズ27号「風雲 信長記」特別付録(学習研究社)
別冊 歴史と旅「織田信長 生涯すべての戦い」(秋田書店)p.28~
「別冊歴史読本特別増刊 織田信長 その激越なる生涯」(新人物往来社)p.40



『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』
(清水しゅーまいアマゾン著者ページ)
在庫僅少です!

本2冊



ブログ村で歴史の扉を開こう~!
ブログ村「大河ドラマ」ランキング
清水しゅーまい


#大河ドラマ #麒麟がくる #明智光秀 #長谷川博己 #清水しゅーまい
スポンサーサイト



コメント

こんにちは(*^^*)

次回の予告で
道三がいよいよ剃髪していましたね。
最初は『こんな美形の道三・・・』と思ったけれど
(今までの演者が二枚目ではなかったため^_^;)
端正な顔立ちが凄みを増している気がしました。
深芳野さんは微笑んで亡くなっていたので幸せだったのかしら?と思いましたが
この後父と子の仲がさらに険悪になっていくんですね。
今までも十分険悪でしたけど。
前回は帰蝶で今回はまむしをめぐる人物関係で・・・
十兵衛の影がちょっと薄くなっています^_^;

☆つばきさん

どうもありがとうございます(^-^)
たぶんドラマ史上最も端整だった道三も、
とうとう剃髪の時が来たんですね(^ ^)
死に様まで見逃せませんね!
深芳野はやけに幸せそうな死に顔でした。

十兵衛、
今回もまた道三親子のはざまに立って苦心してましたけども
どうも影が薄くなりがちですね(笑)

No title

主人公よりわきやくがめだつのもいいのものですね
時折、十兵衛ががため息をついたり、豹変する態度などせりふいがいのにしぐさ表情を見せるのがたまらなく楽しいです。
長谷川さんの渋い演技に魅せられます
私は伊藤英明さんが大好きでしたが、この義龍役の思慮のない言動などですっかり失せてしまったのはいいのか悪いのか…(笑)

☆みっちゃんさん

どうもありがとうございます♪
十兵衛のなにげないしぐさ、魅力的ですね(=^▽^=)
長谷川博己ファンが増えそうです。
伊藤英明さんは斎藤義龍役なので
鬱屈した演技が求められてこれまた大変そうですね(^ ^)
道三親子の決戦が近づいてきて
目が離せませんね~!

こんにちは(^^♪

深芳野の死があまりに唐突で「自殺?」と感じて
ちょっとwikiで見ましたら存在自体はっきりしてない?
身長が六尺二寸とも書いてました。でかっ!(◎。◎)
道三もフェードアウトみたいですし
とっとと話を進めてる感がします(;^_^A

☆湛さん

どうもありがとうございます(^-^)
深芳野、なんだかお酒飲んで散歩しだして
急に亡くなってしまいましたね。
存在が怪しいんですか!
それは驚きですね。
深芳野は稲葉一鉄の妹という説もあって、
信憑性高いのではと考えております(^ ^)

深芳野も背が高いんですね。
司馬遼太郎の『国盗り物語』では、
義龍すごく高身長で、
当時のポニーのような馬では乗馬していても
義龍の足が地面に着いてしまい、不格好だったそうです(笑)

コメントの投稿

非公開コメント

検索フォーム

プロフィール

清水しゅーまい

Author:清水しゅーまい
ご訪問ありがとうございます(^-^)
 このブログは、
①大河ドラマや歴史の話題、②猫観察、③映画鑑賞、
④裁判傍聴、⑤日本酒など……という感じになっております。
その他、本やテレビ、お気楽な話題に時事問題、
そして、友情・人情・心意気です!

猫愛好家のフリーなライターです

清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
このブログを含めてcopyrightは清水しゅーまいです。
 ご訪問のみなさまに幸あれ!
  私にそのおすそ分けあれ…!!

最新記事

カレンダー

06 | 2020/07 | 08
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

最新コメント

月別アーカイブ