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「いだてん」五輪開催返上~学徒出陣/選手も徴兵

大河ドラマ『いだてん 東京オリムピック噺』
 第38回「長いお別れ」脚本:宮藤官九郎

【五輪開催権返上から出陣学徒壮行会へ】
 昭和13年(1938年)。
第12回オリンピック東京大会組織委が開かれました。東京市が12万人収容の駒沢競技場建設を提案すると、軍は「鉄骨1000トンが必要。駆逐艦何隻つくれますかな」
とうとう伯爵の副島道正(そえじま・みちまさ/塚本晋也)IOC委員は、開催権返上を検討し始めます。田畑政治(たばた・まさじ/阿部サダヲ)は「総理大臣に(中止を)頼むんだったら戦争のほうじゃないの!? 戦争をやめてくれって…!」
しかし、残念ながら、7月14日に東京五輪中止決定です。。。

さて、今回は五りん(神木隆之介)が、増野りく(杉咲花)と小松勝(仲野太賀)の息子で昭和15年(1540年)生まれ、本名・小松金治だって明かされました。生まれた翌年、太平洋戦争勃発。さらに昭和18年(1943年)、20歳以上の文科系大学生が徴兵対象に。オリンピックが開催されるはずだった明治神宮外苑競技場で出陣学徒壮行会。。。小松勝も出征したのでした。


 ドラマがもっと楽しくなる!史実の妙味☆彡
大河ファンのために(=^▽^=)/

【スポーツ選手達も続々徴兵】
 開催権返上となった昭和15年(1940年)第12回オリンピックの東京大会で活躍が期待されていた選手達は、ある者は自ら進んで軍隊に入り、ある者は召集されました。

前回ドイツのベルリン大会、慶応大学陸上部出身、陸上100m走で10秒6の好記録を出した鈴木聞多(ぶんた)は、自ら陸軍に入隊し戦場へ。新聞記事で「苦しさを知らぬ快速隊長の鈴木選手」「部隊の至宝」と讃えられるも、中国内陸部での戦闘で手榴弾をくらい戦死。またもや新聞記事で「さすが“五輪”の花形」「壮烈な散華 オリンピックの名選手」などと、大々的に報じられたのでした。
大河38IMG_0966

サッカー日本代表は、ベルリン大会で初めて五輪出場を果たし、優勝候補のスウェーデン代表に接戦で逆転勝利し「ベルリンの奇跡」と言われました。しかし、戦争中は敵性競技の一つとされた蹴球、サッカー。代表チームの選手達は、次々戦場へ。
大河38IMG_0969

国策で競技大会が次々禁止となるなか、水泳では幻の東京オリンピックに代わる「記録会」を敢行していました。太平洋戦争開戦の昭和16年(1941年)以降、少なくとも4回開催され、東京五輪でメダルを有望視されていた選手達が活躍したのです。ベルリン大会で、慶応大学出身の水泳背泳ぎ6位入賞の児島泰彦は、記録会で自己最高を更新。しかし、海軍士官として沖縄へ。大激戦のなか戦死し遺骨さえ見つかりませんでした。
大勢の人々で賑わう記録会
大河38IMG_0975


【戦争とスポーツを巡っての実際の議論】
『いだてん』で皆川猿時が演じ、水泳日本代表監督などを務めた松澤一鶴(いっかく)は、雑誌の企画で官僚と議論しました。
厚生省の人口局体育官「スポーツは国家の意図するところに導いていく」
文部省の体育局体育官「国防の第一線に立ってご奉公のできる心身を錬成することが目標である」
松澤一鶴「戦争に必要なものだけやればいいという考えは、とても非文化的じゃないか。スポーツには人間的錬成を図るという、もう一つ高度な理念がある」
内閣の情報局情報官「スポーツの理想はやはり御国のお役に立つというところになければならない」
 官僚達の意見は当時の価値観からすればそう間違っていないように聞こえ、恐ろしい気がします。今で言えば、「福祉」や「増税」が同じようなキーワードとして使われているように思えて来る…というのが個人的な感想です。怖や、怖や。

  ~主な参考文献~
NHKテレビ『戦争と“幻のオリンピック” アスリート 知られざる闘い』



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コメント

No title

怖や怖い家にまったく同じことを思います。自由に自分の意見が言える忖度とか顔色を伺うやからで取り囲まれているのは裸の王様じょうたい
おはなしは
子供の一声でみんなが気がつくというものですがなかなか
現実では金の亡者みたいなのが原発にしろナンにしろ突っ走ってしまいますよね
危惧感ヲもっと持たないといけないですよね

☆みっちゃんさん

どうもありがとうございます(^-^)
忖度がはびこると
息苦しくて狭い社会になってしまいますよね。
さきの大戦の際、
日常生活にまで忖度が蔓延してしまい
自由な意見交換できなくなって先細りました。
現代でそれを繰り返しちゃなりませんよね~!

こんばんは^^♪

近頃“忖度忖度の世の中だなぁ・・・”と思うことがよくあるのですが、
忖度がはびこるのは今に始まったことではないのですねぇ。

瀬戸内寂聴さんが今の日本は先の大戦の前夜に似ている・・・と以前から言ってますね。
戦争も地震も50年待ってほしいなと思ってます。
(自分さえ良かったらいい考えですね^^;)

☆つばきさん

いつもありがとうございます♪
日本社会は同調圧力が強いので
忖度しがちですよね。
それがいいほうに向く場合もありますけど
悪いほうに向くと、おついしょうの人々が
力を得る社会、狭い社会となってしまいますね。
瀬戸内寂聴さんが心配してましたか~
戦争は分かりやすいですが
今では「福祉」とかパッと聞いて耳ざわりの悪くない言葉を使って、
その実、増税に結び付けたり弱者を追い詰めたりするので、
案外怖いですよ(°∀°;
週末また台風が来るし大地震もいつ来るか
大心配ですね~!

No title

総理大臣に(中止を)頼むんだったら戦争のほうじゃないの!? 
この言葉が印象に残りました。
本当に、戦争の方を中止すれば良かったのに。

☆ジュディままさん

どうもありがとうございます(^-^)
日本はしなくてもいい戦争の道を歩んでしまいましたね。
日本が一度崩壊するまで戦争を止められなかったのは
大変残念なことです。

No title

出陣学徒壮行会のシーンには胸が痛みました。
オリンピアンも含め多くの若者が散ってしまって・・・。
マーちゃんが予想よりも収容人数が多い
と語る様子に虚無感がにじみ出てましたね。

☆湛さん

どうもありがとうございます(^-^)
出陣学徒壮行会、
雨の中で印象的ですね。
大勢の人々が
オリンピックではなく戦争のために集まったのは
むごくて残念なことでしたね。

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清水しゅーまい

Author:清水しゅーまい
ご訪問ありがとうございます(^-^)
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①大河ドラマや歴史の話題、②猫観察、③映画鑑賞、
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その他、本やテレビ、お気楽な話題に時事問題、
そして、友情・人情・心意気です!

猫愛好家のフリーなライターです

清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
このブログを含めてcopyrightは清水しゅーまいです。
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