FC2ブログ

記事一覧

「いだてん」銀メダル/大戦が民主主義を進めた!

大河ドラマ『いだてん 東京オリムピック噺』
 第20回「恋の片道切符」脚本:宮藤官九郎

【庭球で銀メダル】
 オリンピック種目からマラソンを除外するという話を聞いた嘉納治五郎(かのう・じごろう/役所広司)は、IOC(国際オリンピック委員会)会長のピエール・ド・クーベルタン(ニコラ・ルンブレラス)に、マラソン継続を直訴しました。そのかいあって、マラソンは生き残ります。

そして、大正9年(1920年)8月、日本選手団15名の1人、唯一の五輪経験者として金栗四三(かなくり・しそう/中村勘九郎)第7回オリンピック・ベルギーのアントワープ大会に乗り込んだのでした…! この時、四三は数え年で30歳。ところで、まえは「NIPPON」表記にこだわっていたのに、あっさり「JAPAN」に変わってたのはどういうことなのか、何の説明も無く謎でした(笑)

大会結果は…、庭球(テニス)シングルスで熊谷一彌(くまがい・いちや)が銀メダル、庭球ダブルスで熊谷・柏尾(かしお)誠一郎組が銀メダルと大活躍!
大河20IMG_0633
大河20IMG_0628
しかし、陸上と水泳はすべて残念なことに。マラソンの四三は16位と、日本勢1番で五輪マラソンを完走したもののちょっともの足りない結果だったのでした。。。4年前に中止となったベルリン大会の頃に、ピークを迎えてしまっていたのかもしれません。まことに惜しいことでした。


【第1次大戦が民主主義を進めた…!】
 ドラマのこの時期の社会についてです。
 大正3年(1914年)から大正7年(1918年)にかけての第1次世界大戦を経て、日本は大きく変わりました。開戦前、日本は11億円の債務国でした。それが、大戦景気によって、戦後は27億円の債権国に大変化したのです。それまでは主に城下町が都市化するケースが多かったんですが、この時期は軍事や鉱工業によって成り立つ都市が急速な発展を遂げるようになりました。個人レベルでは、銀行員や会社員などの俸給生活者(サラリーマン)が新中間層を形成。月給生活のサラリーマンと専業主婦と子供(少しゆとりがあれば女中付き)という核家族化が進みます。

1次大戦は、戦争や各国の国家体制をも根本から変えました。それまでの戦争は、極端な話、戦場だけが問題で、その背後にいる一般市民はあんまり影響を受けませんでした。しかし、1次大戦によって、国家総動員の総力戦の時代を迎えます。それに伴なうかたちで、国民は権利を求めるようになって民主主義的傾向が進みました。特にイギリスでは、国民が戦うに当たって、社会保障制度などの福祉対策が進められました。戦争が民主主義や福祉対策を進めたとは、興味深いですね。


【平民宰相の原敬は家柄が良かった】
 日本では、大戦末期の大正7年(1918年)に原敬(はら・たかし)首相によって、初の本格的な政党内閣がスタート。ところが、まもなく戦後不況に陥り、労働者が団結し経営者と対決する事態となります。賃上げ要求はもちろんのこと、庶民の政治参加を要求する普通選挙運動も盛り上がりを見せます。平民宰相(へいみんさいしょう)として親しまれた原敬ですが、実のところ南部藩家老の家柄(偉くなっても爵位や位階を固辞したので平民宰相と呼ばれました)。原は普通選挙という急激な変化には慎重で、圧力を加えました。それでも庶民の国家改造を願う声はやまず、いわゆる大正デモクラシーが高まっていったのでした。なかなかエネルギッシュでダイナミックな時期だったのですね。

  ~主な参考文献~
『日本全史(ジャパン・クロニック)』(講談社)p.1024~1026
福田和也『教養としての歴史 日本の近代(下)』(新潮新書)p.32~42
福田和也『人間の器量』(新潮新書)p.99~



『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』
(清水しゅーまいアマゾン著者ページ)
在庫僅少です!

本2冊



ブログ村で歴史の扉を開こう~!
ブログ村「大河ドラマ」ランキング
清水しゅーまい


#大河ドラマ #いだてん #嘉納治五郎 #金栗四三 #田畑政治 #古今亭志ん生 #宮藤官九郎 #清水しゅーまい
スポンサーサイト



コメント

う~ん

今日のお話は難しいv-356

テニスで錦織君が何十年ぶり(忘れたけど)に
日本人がランクインしたって言われた時
何十年前の日本にそんなテニスの強い人がいたんだって
びっくりしたけどこの人かな?
オリンピックでメダル取ってるんですね。

☆ジュディままさん

難しかったですか…?
どうもすみません(^ ^ゞ

昔の日本人にこんなにテニス強い人いたなんて
驚きですよね!
見事日本初の五輪メダル獲得になりました。
くしくも来年で100周年です!
いつもありがとうございます(^-^)

そういえば・・・

相変わらず変なところに食いつきますけど(笑)
4年に1度しかないオリンピックで
そこに照準を絞って練習を続けている選手にとっては
中止だの不参加だのはやりきれないと思います。
思い出すのは柔道の山下泰裕さんなのですが
政治的な理由でいちばんいい時のオリンピックが不参加になったんですよね~・・・。
『平和の祭典やのに!!!』『4年は長すぎるだろ!』
とかいろいろ考えたものです。

ちなみに人見絹枝さんのメダルは先の大戦のとき回収されたらしいですね。

☆つばきさん

モスクワ大会の不参加は
大変残念なことでしたね。
たくさんの選手や人々が
口惜しい思いをしましたね。
人生が変わってしまった選手も多いことと思います。
いだてんでもそのあたりの思いが
描かれていました(^ ^)
人見絹枝さんの銀メダル、
回収されてしまってましたか…!
国の宝をとかして使ってるようじゃ
勝ち目ありませんね…!
当時の東京オリンピックも戦争で中止になってしまったし
まったく残念な歴史です。

コメントの投稿

非公開コメント

検索フォーム

プロフィール

清水しゅーまい

Author:清水しゅーまい
ご訪問ありがとうございます(^-^)
 このブログは、
①大河ドラマや歴史の話題、②猫観察、③映画鑑賞、
④裁判傍聴、⑤日本酒など……という感じになっております。
その他、本やテレビ、お気楽な話題に時事問題、
そして、友情・人情・心意気です!

猫愛好家のフリーなライターです

清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
このブログを含めてcopyrightは清水しゅーまいです。
 ご訪問のみなさまに幸あれ!
  私にそのおすそ分けあれ…!!

最新記事

カレンダー

11 | 2019/12 | 01
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

最新コメント

月別アーカイブ