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平和主義者に残酷な洗礼!サムライ映画「斬、」

 サムライ映画に「なぜ人は人を斬るのか」という根源的で禁断的な疑問を投げ込んだ『斬(ざん)、』を見てきました…! すさまじい迫力でしたよ!
 

脚本・監督・撮影・編集・製作・出演:本晋也(『鉄男』『野火』)
音楽:石川忠
サウンド:北田雅也
殺陣:辻井啓伺
時代考証:大石学
製作:海獣シアター
   2018日本作品

【主な登場人物:キャスト】
都築杢之進(つづき・もくのしん):池松壮亮(『ラスト サムライ』『万引き家族』『散り椿』)
ゆう(農家の娘):蒼井優(『東京家族』)
市助(ゆうの弟):前田隆成
源田瀬左衛門(野武士):中村達也
澤村次郎左衛門(浪士):本晋也
 
 
【武士の「本来の仕事」をするため…斬る!…ことにためらう】
 始まりは、鉄が奏でるキン、キンという音と、太鼓の連打から。炎の中で、刀鍛冶が刀を打つ場面です。音がなんとも鋭く響き、なんとなく禍々(まがまが)しい雰囲気を醸します。真剣を握りしめる何者かの映像が少し入ってからすぐに場面変わって、木刀で野外稽古をする浪人の都築杢之進(つづき・もくのしん/池松壮亮)と、農民の市助(前田隆成)。かなり激しい稽古で、木刀とは言え、いきなり見応えを感じます。
 
徐々に状況が分かってきて、時代は幕末で、都築は農村の手伝いをしながら食っているものの、まもなく江戸へと出て250年の安眠の時代をぶち壊す「本来の仕事」をするつもりだと語ります。市助は農民ながらも、同行したいと願っています。市助の姉・ゆう(蒼井優)は、都築を慕いながらも、弟をその気にさせられるのは迷惑だと明言。
 
そんな時、市助がどこからか「果たし合い」の話を聞きつけてきて、渋る都築を連れて山道まで見物しに行きます。澤村次郎左衛門(本晋也)という浪士が真剣対決を行なっており、競り合いを間近で見ることに。見物する庶民、木の蔭にベッタリ貼りついて息を殺しており、彼らなりに真剣で、ちょっと笑えます。
 
その達人・澤村から、都築は「御公儀に馳せ参じよう」と、仲間になることを求められました。断わる理由は、ありません。市助も、補充組員として同行を許されます。ところが、出発間近という時、野武士団が現れて…。
 
   お奨め度  3・5
   (5点が満点 5傑作 4見る価値充分 3興味深い 2いま一つ 1駄作)
 
【濃厚な不安感、フェティシズムの洗礼を受けよ…!】
 激しい音響や立ち回りで、不安感を濃厚に感じさせる内容です。
都築は木刀ではとてつもなく強いものの、実は、真剣で人を斬るのはどうも気が乗らない…という人物。野武士退治の話が持ち上がった時も、復讐の連鎖を恐れて、行動を起こせません。今時の大河ドラマなどでも、戦を嫌う戦国武将なんかが珍しくないですが、もしそういう武将が本当にいたら、この映画のようになるのかもしれません。それは、あまりにも残酷な展開をたどります。
 
狂気じみた表現が多々見られ、例えば恋の進行は、板垣のすき間から突き出した都築の指に、ゆうがしゃぶりつく…といった感じでフェティッシュです。
最後の決闘場面も、泥まみれ・雨水まみれになりながら、戦う目的がほとんど分からなくなっている…という怖い状況。真に迫っています。ゆうの絶叫も恐怖に満ちています。
 
あえてあまりお奨めしませんが、リアリズムと闘いの恐ろしい洗礼を受けたいかた、平和主義にどっぷり浸かっているかたなどには見て戴きたいと思います。
 
 

 
 

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     清水しゅーまい


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コメント

No title

この斬、っていう映画はCMとかやってますか?
聞いたことなかったけど。
時代劇とかあんまり興味ないから知らないのかな?
しゅーまいさんは歴史好きだもんね

No title

☆ジュディままさん
ぼくはほとんど
CMは見ないで飛ばしちゃうんです
番宣も見ないんですよ(^ ^ゞ
マニアックな感じの監督作なので
あまり一般ウケしないかも(^ ^)
悲愴な映画でした…!

No title

うん――ボヘミアンかハリポタも新しいのも見たいし悩むp

No title

これは何処かで紹介されてるのを観てますが
おらが村では上映あるかどうか・・・。
リアリズムは画的には映えない場合があるので
評価が分かれそうですね。興味深いです。
オール☆

No title

☆ぎいさん
pどうもありがとうございます(^-^)
ボヘミアン・ラプソディとてもよかったですよ(=^▽^=)
ファンタスティック・ビーストも話題ですね~!

No title

☆風森湛さん
どうもありがとうございます(^-^)
リアリズムという言葉の使い方を
間違っていたかもしれません(°∀°;
写実的と書くといいのかなぁ…?
言葉は難しいです(^ ^ゞ

No title

いえいえ、間違っていないと思いますよ(^^♪
おっしゃる意味は伝わっています。

No title

☆風森湛さん
ありがとうございます(^-^)
リアリズムって
意外と難しい言葉ですよね
伝わっていてよかったです(=^▽^=)

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清水しゅーまい

Author:清水しゅーまい
ご訪問ありがとうございます(^-^)
 このブログは、
①大河ドラマや歴史の話題、②猫観察、③映画鑑賞、
④裁判傍聴、⑤日本酒など……という感じになっております。
その他、本やテレビ、お気楽な話題に時事問題、
そして、友情・人情・心意気です!

猫愛好家のフリーなライターです

清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
このブログを含めてcopyrightは清水しゅーまいです。
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