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「西郷どん」渡欧するか迷った西郷/総理の器、新八

大河ドラマ『西郷どん』
 第44回「士族たちの動乱」原作:林真理子/脚本:中園ミホ
【続々と士族集まる~佐賀の乱~私学校創立】
 時は明治6年(1873)11月、西郷隆盛(鈴木亮平)は数え年47歳。
下野(げや)した西郷は、故郷の鹿児島でのんびり過ごしていました。が、陸軍将校や近衛兵などの任務に就いていた薩摩の面々が続々と、政府の職を捨て、西郷を慕って集まってきてしまったのです。中村半次郎あらため桐野利秋(大野拓朗)は、「官も要らず、名も要らず。こいが薩摩隼人の心意気でごわす!」
 
警保寮(警察)の者まで政府を去り、鹿児島に。合わせて600名もの精兵が成すこともなく町をウロウロ、不穏な空気が。。。
 
その頃、洋行帰りの村田新八(堀井新太)川路利良(泉澤祐希)が新設されたばかりの内務省を訪れていました。同省に君臨するのは、参議兼内務卿の大久保利通(瑛太)、治安維持や殖産興業を一手に握っております。村田も川路も、恩人・西郷の不在に途惑いますが、ひとまず川路は警察制度の拡充に身を捧げることに。一方の村田は…。
 
さて、明治7年(1874)1月14日には岩倉具視(笑福亭鶴瓶)暗殺未遂事件が起こり、
2月1日には元・司法卿の江藤新平(迫田孝也)を擁する佐賀の乱が勃発…! 2月15日、佐賀軍6000が佐賀城を襲撃!
政府の面々は、西郷までもが反乱に加担するのを恐れてますが、大久保は、
「心配ご無用。西郷が立つことは、断じて無い」
 
西郷は鹿児島県令になった大山綱良(北村有起哉)と協力し、「私学校(しがっこう)を作って士族の教育に当たることに!
 
 



 ドラマがもっと楽しくなる!史実の妙味☆彡
大河ファンのために(=^^=)
【初代総理大臣を狙えた逸材・村田新八】
 今回、アコーディオンの演奏が印象的だった村田新八。フランスで入手したもので、のちに西南戦争の時にも、戦闘が静まった夜になると弾き、兵士達を和ませたそうです。
新八は西郷隆盛より9歳も年下でしたが、特別な信頼を寄せられていました。西郷は新八を評して「智仁勇の三徳を兼備したる士」と語っています。それだけに、西郷だけでなく大久保利通からも期待されていました。大久保はいずれ側近にしようとしていたらしく、新八が薩摩に帰ってしまったことをひどく残念がりました。
 
新八は、薩摩帰りの際、従弟の高橋新吉(のちの日本勧業銀行の総裁)に言いました。
「征韓論の衝突は、西郷、大久保という両大関の衝突であって、我々がこれに批評を試みる余地はごわはん」
 この言葉からは大久保憎しとか反政府とかいう考えは見えず、ひたすら西郷を信頼していたことがうかがわれます。新八は、薩摩で私学校の中の砲隊学校を監督する役目に就きました。
 
ついでに、新八は勝海舟からも褒められていて、「薩摩藩の数ある人材の中で西郷、大久保に次ぐ傑物」と見られていました。西南戦争では陸軍大隊長を務め、有名な田原坂(たばるざか)で敗退したあとの、植木の戦い(明治10年3月21日~4月15)でも奮戦を見せました。
もし西南戦争が無ければ、初代総理大臣になっていたかもしれないほどの人物でした。
 
 
 西郷隆盛が下野して薩摩に帰ってきたのが明治6年(1873)11月。その翌月には、太政大臣の三条実美(さねとみ)によって、早くも西郷の政府復帰が図られました。三条は、西郷の親友・吉井友実(よしい・ともざね)大山巌(いわお/西郷どんの従弟)の手を借り、復帰工作を行ないました。
 
大山巌は当時、砲術等を学ぶためにヨーロッパにいましたが、西郷復帰の説得のため帰国させられました。明治7年(1874)10月、薩摩入りして1カ月ほど滞在し、西郷どんに政府への再出仕を勧めたのです。残念ながら断わられましたが、明治8年に入ってから大山は西郷に手紙を出しました。「プロイセン(ドイツ)とフランスが再び戦争を起こしそうです、渡欧してみては」という内容。ドラマと違って実際の西郷どんは戦好きだったので、これにはだいぶ心を動かされたらしいです。しかし、これも残念ながら沙汰止みに。とうとう天子様から西郷再出仕の「内勅」が下されたほどですが、西郷はかたくなに拒んだのでした。
 
それにしても、西郷どんがこの時渡欧していたら……、一体どんな感想を述べ、どんな影響を受け、どんな日本改革を行なったか、とても気になる歴史のifですね…!
 
  ~主な参考文献~
家近良樹『西郷隆盛』(ミネルヴァ書房)p.463470
北康利『命もいらず名もいらず 西郷隆盛』(WAC文庫)p.117~、310~、351
半藤一利『幕末史』(新潮文庫)p.460
 

 
 

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     清水しゅーまい


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コメント

No title

歴史にifは禁句と言われていますが本当にこの物語で右に触れたり左に触れたり西郷さんが生きていたらどうなってたんだろうって考えることも楽しいですね
いよいよクライマックスが来ますね
なんとなく悲しいです
色々ご説明ありがとうございます
西郷さんの立派さが一段と理解できます

No title

見てましたよ。ナイスいよいよクライマックスが来ますね。

No title

☆みっちゃんさん
どうもありがとうございます(^-^)
歴史のifを考えるのはとても楽しいです(^∇^)
西郷さんくらい大物になると、
いるのといないのとじゃ大違いだと思うので
大変興味深いです。
クライマックス、西南戦争が近づいてきました。
読んで戴きまして感謝いたします(=^▽^=)

No title

☆ぎいさん
ありがとうございます(^-^)
見てましたか~!
西南戦争近づいてきましたね…!

No title

萩の乱がスルーにビックリ(笑)

私は大久保が好きです。

ポチ

No title

☆栞さん
ポチどうもありがとうございます(^-^)
萩の乱、
ちょっとくらいはこれから出てくるかも…?
大久保好きですか~
いつもながら渋好みですね(=^▽^=)

No title

ホントにねえ・・・
渡欧して行っちゃたまま(以下朝鮮の時と同じ。爆!)。
私も大久保(の方)が好きです♪(σ。σ)うふ

(清)→ ヽ(#゚`皿´)ノ┌┛☆(ノ´Д`)ノ←(湛)

多分イラっとなさると思って代わりに書いておきました(笑)。
オール☆チェスト!

No title

☆風森湛さん
西郷渡欧はぜひして欲しかったです、
やっぱりラスト・サムライ西郷が現実を見て
どう反応したのかを考えると気になって仕方ありません。
湛さんも大久保好きですか~!
イラっとはしませんよ(笑)
寡黙でしっかりした男が
見直されてきているのでしょうかね~(^ ^)

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そして、友情・人情・心意気です!

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清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
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