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「西郷どん」遺書をしたためた大久保の覚悟…!

大河ドラマ『西郷どん』
 第43回「さらば、東京」原作:林真理子/脚本:中園ミホ



【ぶっ壊す】
 時は明治6年(1873)10月、西郷隆盛(鈴木亮平)は数え年47歳。
西郷は朝鮮国への大使となる内定を得て、会議でその報告をしました。しかし、大久保利通(瑛太)は、再考するように一同に訴えます。実はすでに岩倉具視(ともみ/笑福亭鶴瓶)に根回し済みだったのでした。
~根回しの状況~
  岩倉 「お前、どないしたいんや?」
  大久保「西郷に勝ち、今の政府をぶっ壊したいのです」
 小泉純一郎を意識してますね…!
 
それでも西郷派遣は可決され、あとは太政大臣の三条実美(さねとみ/野村万蔵)が天子様へ上奏するのを待つばかり。ところが、心労の重なった三条が病床に臥()したのをいいことに、太政大臣代理となった岩倉が勝手に上奏を行ない、けっきょく西郷の朝鮮国派遣は中止ってことに! 西郷らいわゆる征韓論の人々は呆然です。それにしてもこのドラマ、注意深く征韓論という言葉を使わずにきてますね。「征韓」という表記は確かに当時使用されていたものの、何かと誤解を生むもとになっていると思うので、いいことかもしれません。
 
木戸孝允(玉山鉄二)に対し、西郷は…、
「人はみなあやまちを犯すもんじゃ。じゃっどん、そんあやまちを認め、どう明日へ向かうか。そいでそん人の器量が分かるっちゅうもんじゃ」
そんで子供達から木戸さぁのことを「どう偉いの?」と訊かれ、うまく答えられない西郷どん、面白かったです。たしかに、答えにくいところもある()
 
 



 ドラマがもっと楽しくなる!史実の妙味☆彡
大河ファンのために(=^^=)
【西郷との対決を望んでいなかった大久保】
 西郷の朝鮮国派遣に反対していたのは、大久保利通岩倉具視だけではありません。木戸孝允(たかよし)も反対していました。そして、参議ではないけども伊藤博文・井上馨(かおる)たちも反対。帰国した当初(5月下旬)の大久保は参議ではありませんでしたが、9月下旬、木戸や伊藤が大久保の参議就任を頼み込みました。大久保の力が無ければ、西郷留守政府の面々に勝てないと思ったからです。
 
ここで、実は大久保は、参議就任を断わりました。西郷との対決を望んでいなかったからです。ところが、木戸・伊藤・井上・岩倉に加えて薩摩の黒田清隆(のちの第2代総理大臣)らも大久保の引っ張り出しに全力を注いだので、10月8日、大久保はとうとう参議就任を了承したのでした。この時点で、大久保は、西郷とその背後にいる鹿児島の軍人・ポリス達を敵にまわす覚悟を決めたのです。
 
 
 大久保には命懸けで西郷派遣を止める思いがありました。その証拠に、「遺書」と題した手紙を、このとき米国留学中の長男・利和(としかず)と次男・伸熊(のちの牧野伸顕)に出しているのです。「遺書」では、西郷を「深慮遠謀」に欠けると批判。西郷は「義」や「恥」を重視するばかりで、時勢や、国家国民の将来を考えてないと喝破(かっぱ)しました。また、朝鮮との戦争になる恐れが強く、そうすればロシアに漁夫の利を与えるだけだという主旨の内容を書いているとのことです。
 
こう見てくると、大久保のほうがかなり大局観をもって朝鮮派遣の問題を捉えていたように思えます。それに対し、西郷どんにはあまり長期的な計画が無かった。例えてみれば、太平洋戦争の連合艦隊司令長官・山本五十六に似てるような気がします。
朝鮮国が対話に応じる可能性はあんまり高くなかったようだし、戦争になった場合、一時的に勝っても、あとが続かなかったのではないでしょうか…?
 
当時の西郷どんは、士族救済などがあまりにも重荷になってたためか、すでに死に場所を求めるような言動が増えていますね。ただ、単身悠々と朝鮮に乗り込んでゆく西郷どんも、見てみたかった気はしますね。
 
  ~主な参考文献~
家近良樹『西郷隆盛』(ミネルヴァ書房)p.438~、441~、446~、563
北康利『命もいらず名もいらず 西郷隆盛』(WAC文庫)p.205301
半藤一利『幕末史』(新潮文庫)p.444~、447~、450
 

 
 

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     清水しゅーまい


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コメント

No title

せごどん見ましたよ
ナイス、最近は見てます

No title

☆ぎいさん
どうもありがとうございます(^-^)
見てますか…!
貴重な視聴のお仲間です(=^▽^=)
そろそろ西南戦争ですね~!

No title

確かに!いっそ単身 朝鮮に行っちゃったまま失踪して
義経みたく伝説になっても面白かったかも?(こら!)
西南戦争は、私は愚行だったと思うので残念なのです。
愚かでない戦争はありませんがね(;^_^A
オール☆

No title

☆風森湛さん
オール☆いつもありがとうございます(^-^)
西郷さん、
日本にとどめておくには残念な大人物だったので
朝鮮での活躍も見てみたかったですね~!
西南戦争は西郷さんらしくない
準備不足・情報不足などが多く、
祭り上げられちゃった人物の悲哀を感じさせられます。

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