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亡き妻のために“生きる”武士道映画「散り椿」

 生きるための武士道を追究、岡田准一や西島秀俊の殺陣(たて)に美学を感じとれる映画『散り椿(つばき)を見てきました!
 

原作:葉室麟「散り椿」(『蜩ノ記』)
脚本:小泉堯史(監督作『雨あがる』『博士の愛した数式』『蜩ノ記』)
監督・撮影:木村大作(『春を背負って』)
音楽:加古隆
   2018日本作品

【主な登場人物:キャスト】
瓜生(うりゅう)新兵衛:岡田准一(『図書館戦争』 『永遠の0』 『追憶』 『関ヶ原』)
瓜生篠(しの、新兵衛の妻):麻生久美子
坂下里美(篠の妹):黒木華
坂下藤吾(篠の弟):池松壮亮
榊原采女(うねめ、藩の側用人):西島秀俊
榊原滋野(采女の養母):富司純子
田中屋惣兵衛(藩御用達の豪商):石橋蓮司
石田玄蕃(げんば、城代家老):奥田瑛二
緒形直人  新井浩文  柳楽優弥  芳根京子  駿河太郎  渡辺大
語り:豊川悦司(『春を背負って』)
 
 
【妻の遺言、親友との相剋(そうこく)、藩の贈収賄と殺し】
 時は享保15(1730)冬、わけあって故郷を離れて京の町で暮らす瓜生新兵衛(岡田准一)に、追手が襲いかかりました。しかし、新兵衛は、見事な剣術で返り討ちに。わび住まいの自宅に帰ると、病身の妻・篠(しの、麻生久美子)が言います。
「もう一度、ふるさとの散り椿を見てみたい……」
 
 まもなく篠は亡くなります。新兵衛は篠の想いと、追手をかけてきた因縁の相手と決着をつけるために、帰郷を決意! 篠の実家を訪ねたところ、篠の妹・坂下里美(黒木華)は歓迎してくれましたが、弟・坂下藤吾(池松壮亮)「今さら舞い戻るとは……」と、いい顔をしません。親友だった榊原采女(うねめ、西島秀俊)も硬い表情です。
 
実は新兵衛はかつて、藩の贈収賄騒動を正そうとしたのですが、そのせいで榊原采女の養父・平蔵と対立。しかも、時を置かず平蔵は斬死。新兵衛に殺しの嫌疑がかかっていたのです!
 
話が進むと、平蔵の遺体の斬り口は「かげろう斬り」だったことが判明。剣の達人ならではの斬り方です。それができるのは、平山道場の四天王と言われた新兵衛・榊原采女・坂下源之進(駿河太郎)・篠原三右衛門(緒形直人)だけです。回りは新兵衛を疑っていますが、よくよく調べると、采女は養父・平蔵を快く思っていなかったらしいことが分かってきます。そのうえ采女は、そのむかし篠に心を寄せており、恋文まで送っていたのでした。
 
藩は新兵衛の帰郷と、若殿(渡辺大)の初めてのお国入りを目前に、贈収賄騒動が掘り返されにわかに騒がしくなってきます…!
 
   お奨め度  4
   (5点が満点 5傑作 4見る価値充分 3興味深い 2いま一つ 1駄作)
 
【生きるための武士道。殺陣に結集する美学】
 人の「生き方」を問う物語になっていると感じました。新兵衛は当初は「死ぬべき時と場所を見つけに」帰郷しますが、次第に「人の想い」を強く感じ、生き続ける道を選ぼうとします。藤吾(池松壮亮)は「日々務めていれば行く末は明るい」とシンプルに思っていましたが、新兵衛に触発され、「何かのために命をかける」ことを考えるようになりました。また、采女(西島秀俊)は「()父は優しかったが弱かった」と無念さを語り、守るべきもののために強くあらねばならないことが描かれています。全般的に、よく死を基準にして語られる武士道よりも、生のまっとうを訴えかける武士道を摸索しており、共感できる内容です。
 
木村大作が監督なだけに重厚な装いで、やはり殺陣の迫力がすごく、特に大雨の中での斬り合いは木村監督の故郷とも言える黒澤明映画の全盛期をカラー化したような素晴らしさ。終盤の殺陣では血しぶきも上がりそれがグロ過ぎずほどよい流血具合で、美学を感じました。
一方で、これは木村監督の前作『春を背負って』の時もそうだったんですが、音楽が大仰過ぎて胃もたれします。前作の時は作曲家のせいだと思いましたが、今作は作曲家が別人なので、恐らくは監督の指示・好みが重厚過ぎてあぁなってるんだろうかと思い直しました。もっと清々しさのある音楽のほうがいいのになぁという感想です。
 
特に岡田准一と西島秀俊の決闘は見逃せません。
二人の全盛時のアクションとして語り継がれるかもしれません。
凄味と色気を感じさせる立ち回りでした。
 
 

 
 

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     清水しゅーまい


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コメント

No title

ほとんど御自分で考えた
とか・・・・
リハーサルからカメラを回し
ほぼ
ていくわんオーケー
だったと聞きました

No title

岡田さんますます磨きがかかっていい味出してますよね鍵行
大体ジャニーズ系の俳優なんて…と思っていましたが岡田さんの演技には本当に惚れ惚れします
黒田官兵衛をやったときにびっくりしましたこれからますます磨きをかかったいい俳優さんになるんですねこの映画ちょっと重たいけど見たいなぁと思っています
ご紹介ありがとうございます
ナイス

No title

スクリーンで観ました!素晴らしかったです!(^_^)

No title

☆不思議な泡さん
どうもありがとうございます(^-^)
岡田准一が殺陣を自ら考えていたのですか(^ ^)
しかもテイク1でいけちゃうとは…!
運動神経も頭脳も明晰なんでしょうね。

No title

☆みっちゃんさん
ナイスどうもありがとうございます(^-^)
岡田准一さんは俳優の実力的に
頭抜けている感じがしますね。
本当に黒田官兵衛もよかったですし
岡田出演作はそれだけで見所が増えますね。
この映画も大変見応えあるのでもし機会ありましたら
見てみてください(=^▽^=)

No title

☆やま♪さん
どうもありがとうございます(^-^)
特に殺陣が大迫力なので
スクリーンで見る価値大ありですね…!
見応えありました♪

No title

見たかったですね「NICE

No title

☆ぎいさん
NICEどうもありがとうございます(^-^)
まだこの映画始まったばかりですよ
もし機会ありましたらどうぞ~(=^▽^=)

No title

こんにちは。
なかなか伺えずにすみません。<(_ _)>

私もテーマ曲はいただけませんでしたが、
殺陣はなかなかでした。
血しぶきはあんなもんなんでしょうか。
岡田准一は時代劇が十八番になってきましたね(^^♪
オール☆とTBさせてください。

No title

☆風森湛さん
オール☆とTBもどうもありがとうございます(^-^)
殺陣、迫力ありましたね…!
血しぶきはあれ以上ですと凄惨な感じになり過ぎますし
実際のところそんなにきれいに飛び散るのかよく分からないので
あれくらいが絶妙だと思います(^ ^)
岡田准一、
同世代の俳優の中で頭抜けた感じしますね(=^▽^=)

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清水しゅーまい

Author:清水しゅーまい
ご訪問ありがとうございます(^-^)
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①大河ドラマや歴史の話題、②猫観察、③映画鑑賞、
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そして、友情・人情・心意気です!

猫愛好家のフリーなライターです

清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
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