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「西郷どん」幕府廃止/戊辰戦争は無くてもよかった

大河ドラマ『西郷どん』
 第35回「戦の鬼」原作:林真理子/脚本:中園ミホ
【王政復古で幕府廃絶! 吉之助、覚悟の短刀】
 時は慶応3年(1867)西郷吉之助(隆盛/鈴木亮平)は数え年41歳。
1013日、徳川慶喜(松田翔太)大政奉還に踏み切ったことで、敵も味方も大騒動です。
幕府側では取り下げを進言する者もいましたが、慶喜は「公家達に政(まつりごと)などできるはずがない。…徳川が再びその中心に…」先を見越しているのでした。
吉之助は「慶喜公はうまく逃げた、おい達が振り上げた拳をかわした…。武をもって徳川を叩き潰さんにゃ何も変わらん」
 
吉之助の言葉を聞いた坂本龍馬(小栗旬)は、内戦に反対しすでに新しい国家構想を持っていたので、「乗る船が違うようじゃ」とガックリして退出。「ええじゃないか」で大賑わいの人々の中へと消えてゆきました。その龍馬は中岡慎太郎(山口翔悟)とともに、1115日、京の近江屋で暗殺されてしまいます。龍馬はちょうど満32歳の誕生日、早過ぎる死でした。
 
12月9日、吉之助と大久保一蔵(のちの利通/瑛太)らは、薩摩・土佐・越前・芸州(安芸)・尾張の兵によって御所占拠を実行…! 新たな天子様・睦仁(むつひと)の名のもとに王政復古の大号令がなされ、幕府は廃絶(摂政・関白の制度も廃止)となりました!
しかし、その後の小御所(こごしょ)会議では、山内容堂(ようどう/大鷹明良)松平春嶽(しゅんがく/津田寛治)をはじめとして、徳川家&慶喜に寛大な処置を望む意見多数。。。
 
さすがの大久保も頭を抱えていると、吉之助は、
「そげなこつ短刀一本あればことたりっじゃろ…」
 その迫力に、山内容堂も沈黙です!
描き方によっては吉之助の覚悟に男を感じシビレる場面だと思いますが
今作では平和路線の摸索が描かれてきたので、
主人公の吉之助よりも龍馬や慶喜に同情したくなるこの回でした(°∀°;
 
 



 ドラマがもっと楽しくなる!史実の妙味☆彡
大河ファンのために(=^^=)
 ドラマの最後で鳥羽伏見(とば・ふしみ)の戦いが始まり、ついに戊辰(ぼしん)戦争の開戦となりました。徳川を倒すため、やむをえない戦争だと思いたくなるところです。
が、実はギリギリの段階まで、「平和的な王政復古」が摸索されており、戊辰戦争は無くてもよかったんじゃないか…と考えられるのです。
 
平和的な王政復古は、吉之助の年下の上司である小松帯刀(たてわき)が構想していました。しかも小松は、土佐の後藤象二郎や亡き坂本龍馬安芸・広島藩家老の辻将曹(つじ・まさとも)たちとそう合意していたのです。それがなぜ破綻(はたん)したのか…? 小松の持病である足痛が悪化し、王政復古の御所占拠(クーデター)に参加できなかったからです。
 
驚くことなんですが、実は、薩摩藩国父(こくふ)島津久光も平和的解決を望んでいました。なんと、王政復古のための率兵上洛に、当初は吉之助を従軍させない方針だったんです。吉之助の暴走を恐れたからです。しかし、小松が病気悪化で従軍できないため、代わりの重要人物として吉之助を従軍させるしかなくなってしまいました。
 
こうして、実際のところは好戦的な吉之助が王政復古の黒幕となってしまい、徳川擁護派(公議政体派)との対立が激化。恐らく、同情が多く集まったことで、徳川(旧幕府側)も強気になったかもしれません。何が運命を変えるか分からないもので、日本は戊辰戦争という内戦への道を歩んでいきます。
 
さて、なぜ吉之助がそこまで戦にこだわっていたかと言うと、吉之助の手紙によれば「太平の旧習に汚染」された人心を憂い、「天下の耳目を一新」する必要を痛感していたからだそうです。龍馬の言うような「公論」では、新国家創業、つまり御一新(ごいっしん=維新)は徹底されないと考えたらしいです。
正解の無いことですし、前回も記したように武力倒幕には薩摩藩内でも反対が渦巻いており、とても難しい決断だったと思います。
 
  ~主な参考文献~
家近良樹『西郷隆盛』(ミネルヴァ書房)p.250269277~、280~、291~、292~、295~、299~、301
北康利『命もいらず名もいらず 西郷隆盛』(WAC文庫)p.237
半藤一利『幕末史』(新潮文庫)p.286~、291

福田智弘『日本史が「時系列」だからわかりやすい!読む年表 幕末暦』(じっぴコンパクト新書)p.203

 

 
 

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コメント

No title

見てました。ナイス
楽しみですね

No title

☆ぎいさん
見てましたか(^-^)
戦がどう描かれるのか
気になりますね~!

No title

ほんとにはらはらする展開の部分ですよね
戦わないで平和な解決法考えた人は偉いですよね
西郷さんもどうだったんだろうねぇホントは
いろんな解説をうかがって皆が一生懸命側が得て悩んだ結果なんだってより理解できます
ナイス

No title

☆みっちゃんさん
ナイスどうもありがとうございます(^-^)
戦になるかどうかという場面で
ドキドキしますね~!
坂本龍馬や勝海舟あたりは
本当に平和路線を望んでいたろうと思いますけども
西郷さんは…日本全国に活を入れるため
一戦交えるって考えだったようです。
まぁ、時代が時代ですし、多様な見方がありますね(^ ^)

No title

この回は未だ観ておりませんが予習させていただきます♪
歴史に「タラレバ」は有りませんので正解は無いですけど
これだからワタクシは西郷が好きじゃいんですことよ(笑)。
「征〇論」とかもぶち上げるし(まだ放送前なので伏字とさせていただきます)!
正解が無いのと同様、歴史上の人物の評価見方も様々ですね。

No title

☆風森湛さん
いっぱいコメントありがとうございます(^-^)
今の時代は特に西郷さんの
好き嫌いや評価が割れそうですよね(°∀°;
これから明治に入って
どの程度の密度で描かれるのか
たいへん気になっております(^ ^)

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清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
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