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「西郷どん」龍馬は岩倉の手駒だった!その気迫と志

大河ドラマ『西郷どん』
 第30回「怪人  岩倉具視(ともみ)」原作:林真理子/脚本:中園ミホ
【岩倉の新しい世界観】
 時は慶応元年(1865)西郷吉之助(隆盛/鈴木亮平)は数え年39歳。
今回は没落中の下級公家・岩倉具視(ともみ/笑福亭鶴瓶)に焦点が当てられました。
「天子様は親であり、民草(たみくさ)はなべて天子様の子である、身分の違いは無い…」
 岩倉の意見書を読み、感心する吉之助。天子様を国の統一のシンボルと考えれば、市民平等の立憲君主制にもつながる画期的な意見です。
 
幕府に実力が無くなれば、天子様のもとに統一国家・日本をぶち上げることも夢ではありません。しかし、幕府の実権を握った一橋慶喜(松田翔太)は、天子様(孝明帝/中村児太郎)からのあつい信頼を得ているのでした。
そこで吉之助は、岩倉に頼んで、幕府と朝廷の切り離しに動くことにしました…!
 
岩倉「麻呂はこのままでは終わらんで……。
  あんたらみたいに刀さした侍が威張り散らす世の中は終わるんや」
 亡き殿・島津斉彬(なりあきら)公も同じことを言っていた…と、思わず笑みを浮かべる吉之助です。
「異国が迫る今、早々に日の本を一つとして国難に当たるべし。もし幕府が朝廷の威を借り、天下の御政道を悪用するようなことがあれば、すぐに朝廷と幕府を引き離さねばならない。それがかなわぬ時は、幕府を倒すこともやむなし。薩摩と長州、二つの大藩に手を結ばせ、天下に反幕ののろしを上げねばならない…!」
 
徐々に薩長の接近が始まってきているようです。
今回も、あきらめてはいけもはん、天命を信じるならば!という言葉が織り込まれていましたね…!
 
 



大河ファンのために(=^^=)
【龍馬は岩倉の手駒だった!】
 岩倉具視は、14代将軍家茂(いえもち)への和宮降嫁(かずのみや・こうか)を実現させるなど、公武一和(公武合体)を進めました。その効果で、孝明帝の権威は大いに上がります。
が、一方で、“幕府へ人質(和宮)を出したようなもんだ”などと、批判が沸き起こります。こうして尊王攘夷派から目の敵にされ、岩倉は蟄居(ちっきょ)。文久2年(1862)から5年間ほど、政界を離れたのでした。
 
その間、岩倉はあきらめたわけではまったくなく、慶応元年(1865)の夏から秋頃に『叢裡鳴虫(そうり・めいちゅう)』『全国合同策』という論文を執筆しています。『全国合同策』には、「薩長二藩は龍虎の如し、風雲に遇()えば勢測られず」などと書き、薩長連合から倒幕(討幕)という流れを構想しました。
ちなみに、岩倉が薩摩と親密な一方、長州側には三条実美(さねとみ)らがおり、バランスをとっていたと言えます。
 
岩倉のえらい点は、雌伏(しふく)の時にも志をあきらめずに耐え続け、種をまき、いつになるか分からない開花の時を待てたことです。
そして岩倉は、坂本龍馬中岡慎太郎たち、志のある者を感化して手駒として使い、ついには薩長連合を実現させるのです…!
倒幕を考えていた志士達はぼちぼち出てきているのですが、帝を中心にした新しい日本国家を、この時期、本気で考えていたのは岩倉くらいしかいなかったのではないでしょうか。その壮大な構想に、龍馬や慎太郎たちは惹かれたのだと言っていいでしょう。龍馬や慎太郎は、自ら進んで岩倉の手駒となったのです。
 
 
500円札の怖い顔が真骨頂!お公家さんとは思えぬその大迫力】
 かつて岩倉具視は、500円札の怖い顔として、親しまれていました。伊達に怖い顔をしていたわけではありません。
岩倉は、慶応3年(1867)12月、「王政復古の大号令」直後の小御所(こごしょ)会議で、土佐藩前藩主の山内容堂(やまうち・ようどう)を論破して武力討幕への動きを決定づけるという力わざを見せています。公家とは思えない力量・器の大きさを持った人物でした。
 
最大の見せ場は、いわゆる征韓論での西郷どんとの対決です…!
明治6年(1873)1022日、征韓(朝鮮への使節派遣)に大反対する岩倉の邸宅に、西郷どんや板垣退助、江藤新平らが押しかけました。西郷どんは自分が朝鮮使節になって死ぬ気で(本当に暗殺される気で)日朝交渉を行なう覚悟だったので、岩倉に大圧力をかけました。が、岩倉は意見を変えません。
 
この時、西郷どんの同志で熊本鎮台司令官の桐野利秋(中村半次郎)も同席していて、イラ立ちのあまり、刀の鍔(つば)をカチンカチンと鳴らし無言の圧力を加えました。岩倉具視は屈することなく、
「それは何のまねだ。岩倉は目の黒いうちは所信を曲げん…!」
 と言ったとのことです。西郷どんは岩倉の度胸に感じ入ったそうです。
西郷どんと対峙しここまで頑強に抵抗した者は、岩倉の他に誰もいません。なにしろ、この時の岩倉の気迫によって、西郷どんはその運命を暗転させるのですから、歴史というのは面白いですね。
 
こうして、征韓論争は反対派(岩倉や大久保)が勝利。翌日、西郷どんは参議を辞職し、故郷の鹿児島へ帰ってしまいます。まもなく板垣と江藤、後藤象二郎、副島種臣(そえじま・たねおみ)の各参議も辞職。これを、「征韓論政変」とか「明治6年の政変」といいます。
この結果、この年のうちに大久保利通の独裁体制が固まります。そして、下野(げや)した有力者は、ある者は「自由民権運動」という名の政府批判や政党活動を始め、ある者は不平士族を糾合し反乱を起こすのです。
 
 岩倉は、その志と信念をもって、時代の転換点で重要な役割を果たしたのでした。
 
  ~主な参考文献~
山内昌之『幕末維新に学ぶ現在』(中央公論新社)p.111
家近良樹『西郷隆盛』(ミネルヴァ書房)p.141143147286
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コメント

No title

関西弁の岩倉具視にはガッカリしました。
公家の品性が欠片もない。
フリーダムすぎ。゚(゚^∀^゚)゚。

No title

岩倉具視をわたしはあまり知りませんでした
でも自分のイメージとは程遠い描き方でした。貴族の品というか上から目線のにじみ出るものがないし、こんな妖怪のような人だったのかって思いました。なぜここまで作り込んでいるかもわかりません。とっても違和感がありましたどうも私だけではなさそうですね
そーゆー話題が出てくると言う事は
それもドラマとして成功しているのかな
ナイス

No title

☆栞さん
どうもありがとうございます(^-^)
どこからどう見ても
いつも通りの笑福亭鶴瓶でしたね(笑)
芸人か商人にしか見えませんね、あれは。
顔が悪いという点だけは
岩倉具視と一致してますがw

No title

ドラマは見ていませんが
私も2行目の
『没落中の下級公家・岩倉具視(ともみ/笑福亭鶴瓶)』
で、え?鶴瓶が岩倉具視????って思いました

No title

☆みっちゃんさん
ナイスありがとうございます(^-^)
500円札の岩倉具視はずいぶん怖かったし
たしかにもっと品位とか威厳があったのでは
ないかっていう気がしますね。
顔つきが悪いという点では
岩倉具視と笑福亭鶴瓶の一応の共通項がありましたが
それ以外にピンと来るものはなかったですね(笑)
お笑い芸人から俳優になるのが
一つのステイタスみたいなところあるので
おっしゃるように話題作りにはなっているんでしょうね(^ ^)

No title

見てます。岩倉具み
やくが、鶴べいなのでちょっと違和感がありましたが、ナイス

No title

☆ジュディままさん
どうもありがとうございます♪
鶴瓶はいつもの鶴瓶そのまんまでした。
俳優的な演技力は、ほとんどないようです(笑)
顔が悪いという点だけ、
岩倉具視と共通していますw

No title

☆ぎいさん
見てますか~!
岩倉具視、
なぜ鶴瓶が配役されたのか謎ですが
恐らく顔が悪いという点が似ているからだと思います(笑)

No title

こんにちは。

『西郷どん』は、また1か月ほどご無沙汰しています。

先日、TVを付けたら、たまたま『鶴瓶の家族に乾杯』がやっていて、
そこで岩倉具視=鶴瓶さんと聞いて、ちょっち違和感を感じました。

…って、記事をよく見だら、慶喜=松田翔太にゃんですね。
9年前に、『天地人』で兄が伊達政宗を演じてたのを思い出しました。

“ニャ”イス!!!

No title

☆Ozz☆にゃんさん
ニャイス!どうもありがとうございます(^-^)
岩倉具視の鶴瓶、違和感ありありでした~!
鶴瓶、家族に乾杯とまったく同じ演技(?)で
失笑しましたよ(°∀°;
『天地人』もそんなに前のことなんですね…
時の流れとは恐ろしいものです…!

No title

500円札の岩倉具視にあの自堕落な雰囲気がなかったので、
驚きましたが、節々に公家の誇りみたいのを捨ててないのが滲み出ていて、あれはポーズ?もしくはそこまで底辺になったけれど、持ち続けていた熱情が実を結んだのか。

よく知らないけれど、私も岩倉具視のような生活なので(笑)
それでもお札になれるのかなって←なれないけど(-_-;)

飲んで昼寝して、夜賭博して、そっから世間の情報を知るなんて、
まあやっぱり飲んだくれてる私とは全然違ってますね(笑)

オールポチです♡

No title

☆Parlさん
オールポチいつもありがとうございます♪
そうですね、岩倉具視は公家の誇り、
特に自分の志について、
情熱を持ち続けることができた人でした。
実際は昼寝はあまりしないで
執筆などに時間使っていたと思います(笑)
それと
西郷どんの威圧感に負けなかったのは
岩倉ただ一人だけと言っても過言ではないくらいなので、
人間力、胆力、気迫がすごい人なんですよ~!

No title

ホントに話題作りの為のキャスティング具視でしたね(笑)。
真面目に観ていられる方々にはお腹立ちかも?
あんまり気にせずに観ましたけれど
下級とは言え公家なのに「天子さま~」はないでしょうに。
天皇の呼び方は「主上(おかみ)」ですよね~(。-`ω-)!

No title

オール☆チェスト!(;^_^A°・。

No title

☆風森湛さん
オール・チェストいっぱいありがとうございます(^-^)
あの岩倉具視、
ほんとに真面目に見ている人は
怒りだしてもおかしくないですね(笑)
あぁなるほど、天子様は民衆からの呼び方だなぁと思っていましたけども、
公家の場合はおかみでしたか…!
宿屋のおかみみたいだから避けたんでしょうかねw

No title

おはようございます。
ああ!なるほどですね。
聴いてるだけだと「女将」も「主上」も同じですよね。
さすがにプロの文筆家は視点が鋭い!勉強になります(^^♪

No title

☆風森湛さん
どうもありがとうございます♪
ちょっと自分の過去記事を調べてみましたら
『龍馬伝』と『八重の桜』では、
「おかみ」と言っていたようです(^ ^)
ついでに、『真田丸』では、
淀殿のことを「おかみさま」と呼んでました(^∇^)
天皇と淀殿とどっちが偉いのか
まぎらわしいですよね(笑)

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そして、友情・人情・心意気です!

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清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
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