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「西郷どん」響け!勝先生の壮大さ/もう大政奉還論

大河ドラマ『西郷どん』
 第28回「勝と龍馬」原作:林真理子/脚本:中園ミホ
【大きゅう打て…! 大きゅう響け!】
 時は元治元年(1864)西郷吉之助(隆盛/鈴木亮平)は数え年38歳。
7月19日、禁門の変(蛤御門の変)で長州軍が打ち払われ、同月24日には一橋慶喜(松田翔太)長州征伐をすると宣言しました。
 
吉之助が一橋慶喜に頼まれて、勝海舟(遠藤憲一)の宿へと赴くと。。。謎の男が番をしていました。土佐脱藩の坂本龍馬(小栗旬)です。龍馬は勝との面会を阻止しようとしましたが、ひょいと出てきた勝先生、「まぁ、お上がり」と気軽に座敷に上げてくれました。
 
勝先生は吉之助が慶喜との縁で迷っているのを見てとると、「もう幕府なんざ見限るこった」と言い放ったのでした…!
吉之助が帰ると、龍馬は吉之助を評して「小そう打ったら小そう響き、大きゅう打ったら大きゅう響く…」
それを聞いた勝先生、「よく分かってんじゃねぇか! 小さく打ったお前がまだまだ小せぇってことがな()
 
長州攻めの総大将は前尾張藩主の徳川慶勝(小宮孝泰)。吉之助はその参謀役に!
吉之助「こん西郷が長州へ行き、こん戦、戦わずして終わらせてまいりもす!」
 
 しかし、慶喜の思惑とは違うかたちで事を治めた吉之助。怒る慶喜に対し、言いました。
「国とは生きたいと思う者の集まりだと思います。生きたいと願う者達のために働くことが政(まつりごと)ではありませんか…!?」
 気張ったのぅ、西郷どん…!
 
 



 ドラマがもっと楽しくなる!史実の妙味☆彡
大河ファンのために(=^^=)
【西郷どんの心に大きゅう響いた!勝先生の壮大さ】
 吉之助は、もともとは長州攻めに大いに賛成していました。それどころか、できるだけ速く攻撃しようとさえ考えていました。それは当時、四カ国連合艦隊の軍艦17(英9・蘭4・仏3・米1)がこれまた長州攻めに向かっていたからです。外国の攻撃が始まってしまっては、その力を借りて長州を攻めたと批判が出る恐れがあります(結局、外国のほうが先に馬関〔下関〕戦争をおっ始めてしまいますが)。そのため、吉之助はできれば将軍・家茂(いえもち)を上洛・進軍させた上でなるべく速く長州攻めを行ない、そして打ち負かした長州にわずかばかりの領地をやって東国に国替えさせるべきだ…と考えていたのです。
 
この考えを変えるきっかけになったのが、元治元年(1864)9月11日の勝海舟との出会いです。吉之助は、勝海舟に、将軍上洛の早期実現に協力してもらおう…という思いで会いに行きました。
ところが、勝先生は“幕府にはもう政権担当能力が無い”と言い切ったのです。これは簡単なようですが、幕府の役人として幕府からの給料()で生活している人間の口からなかなか言えることではありません。
 
勝先生は、長州攻めをするなら雄藩連合で行なって、同じく有力諸侯の話し合いで国家方針を決め、異国に対処して新しい条約を結ぶがいい…と、考えを披露したのでした。当時の勝先生は、海軍の充実を図って欧米諸国と渡り合えるようにし、さらには朝鮮国や清国などアジア諸国との大同盟結成を目指していたほどで、その壮大なことこの上なく、吉之助も驚かされ、たちまちそれまでの考えを改めたのです。それまでは「打倒長州!」というほどの勢いだったのが、解決は急ぐものの、なるべくならば内乱は避けて長州藩を謝罪させて治めることを方針にしたのでした。もし長州を打倒してしまったなら次は薩摩が標的になると気づかされたからだとも言われています。
 
 
【すでに出ていた…!大政奉還論
 大政奉還は慶応3年(1867)10月に敢行されます。そのギリギリ前に、坂本龍馬が捻り出したアイデアだ……と思っているかたもおられるかもしれません。ところが、その5年も前の文久2年(1862)に、勝先生と、同じく幕臣の大久保一翁(いちおう/忠寛/のちの東京府知事)との間で、大政奉還が議論されていたのです。
「攘夷(外国排斥)は不可能。禁裏(天皇家)が聴き入れないならば、幕府は政権を朝廷に返還し、徳川は駿河・遠江・三河の一大名になればいい。…徳川家に代わって誰が総大将になろうともかまわない、異国人に支配されるよりはよほどいい」
 などと。実際の大政奉還では、権謀術数の中でトリッキーなやりとりが目につきました。が、もっとずっと速い段階であれば、徳川家が雄藩連合の一角を占め、徳川慶喜が日本国首相になるという道も、大いにありえる話だったと思います。
 
  ~主な参考文献~
家近良樹『西郷隆盛』(ミネルヴァ書房)p.123
北康利『命もいらず名もいらず 西郷隆盛』(WAC文庫)p.185
半藤一利『幕末史』(新潮文庫)p.142
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コメント

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見ましたよNICE

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☆ぎいさん
NICEどうもありがとうございます(^-^)
見ましたか~!
勝海舟と坂本龍馬もついに出ましたね(=^▽^=)

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ついに幕末の英雄たちが出てきましたねその間で主人公のせごどんがどこをインパクトあるように動くのか楽しみですね
解説をしていただいてよくよくわかります
ナイス

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☆みっちゃんさん
ナイスどうもありがとうございます(^-^)
勝海舟と坂本龍馬もそろって
いよいよという感じですね~!
その中でもやっぱり
西郷どんが一番の英雄だと思うので
ますます楽しみになります♪

No title

(薩摩のイモ侍が憑依)

ついに「蛤御門(禁門)の変」が終わり、勝海舟登場でごわすか。
二神光演じる「久坂玄瑞」の最期が気になるでござる。

'97年のTBSドラマ『竜馬がゆく』では、袴田吉彦が久坂を演じ、
TOKIOの長瀬智也が岡田以蔵を演じたでごわす。

長瀬君は、Rock&MetalがDie好きで、
一昨年の映画『Too Young Too Die若くしてタヒぬ!』
で、地獄の赤鬼「キラーK」を演じたぜ!! Motherfxxker !!!

https://www.youtube.com/watch?v=9wnSoHHWRK8&t=15s

梨汁ぶしゃ~~~!!!!!!!!!

No title

☆Ozz☆にゃんさん
ぼくも久坂玄瑞が気がかりだったのですが
このドラマでは…(笑)
へぇ、1997年に『竜馬がゆく』ドラマ化してたんですね。
見たかったな~!

No title

何とか観たのですが内容既にうろ覚えです~(;^_^A°・。
勝先生はまっこと偉大ですね。
龍馬も西郷どんも足元にひれ伏させた(いや、違っ・・・)!
大昔、大河ドラマで『勝海舟』ありましたけど
そろそろ勝先生を再び主人公にしてもいいかも。
(幕末物は何年かあけてほしいけど、(笑)。)
オール☆チェスト!

No title

☆風森湛さん
オール・チェストありがとうございます♪
勝海舟は、
当人がホラ吹きっぽいおもしろい人だったこともあって、
西郷どんや龍馬をひれ伏させた印象もありますね(=^▽^=)
そっか、勝海舟、すでに大河ドラマになっていたんですね。
勝先生の平和路線は、
近頃の大河がムリヤリいろんな武将や志士を
平和主義者に書き換えるような、
そういう無理をしなくて済むし、
時代に合っている気もします(^-^)

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ご訪問ありがとうございます(^-^)
 このブログは、
①大河ドラマや歴史の話題、②猫観察、③映画鑑賞、
④裁判傍聴、⑤日本酒など……という感じになっております。
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そして、友情・人情・心意気です!

猫愛好家のフリーなライターです

清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
このブログを含めてcopyrightは清水しゅーまいです。
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