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「西郷どん」久光と慶喜はどうしてモメたのか!?

大河ドラマ『西郷どん』
 第26回「西郷、京へ」原作:林真理子/脚本:中園ミホ
【参預会議で薩摩と一橋、対立!西郷どんどうする?】
2度目の島流し(1862年7月~1864年2月)から薩摩に帰ってきたのは、約1年8カ月振りです。1度目(1859年1月~1862年2月)と合わせると、かれこれ5年近くになりますが、この歳月が西郷どんを大きくしたと言ってもいいかもしれません。
 
京都では、薩摩の国父である島津久光(青木崇高)の奔走でようやく開催された参預(さんよ)会議が、失敗に終わりつつありました。参預会議は、朝廷・幕府・有力諸藩が一堂に会し、合議によって政(まつりごと)を決める画期的な仕組みでした。が、久光は特に将軍後見職の一橋慶喜(松田翔太)と意見が合いません。
 
大久保一蔵(のちの利通/瑛太)は危機感を覚え、宴席で「畳回し」を披露。。。
このままでは、薩摩は幕府と対立を深め、それどころか日本中から孤立してしまう…。大久保さぁは、吉之助にしみじみ言いました。
「そげな薩摩でも、おはんの評判だけはとんでもなく大きくなっちょっ。あの斉彬(なりあきら)公が認めた男、日本のため、熱か心を抱いて島に流された英雄じゃち!」
 
 再会した一橋慶喜からは、
「なんだか似てきやがったな。斉彬殿に…」
 と言われました。
また、久光からも一目置かれ、軍賦役(ぐんぷやく)兼、諸藩応接係に任命されたのでした!
 
今回は、岩倉具視(ともみ/笑福亭鶴瓶)勝麟太郎(海舟/遠藤憲一)坂本龍馬(小栗旬)なども初登場しました。新展開に期待です…!
 
 



 ドラマがもっと楽しくなる!史実の妙味☆彡
大河ファンのために(=^^=)
【久光と慶喜はどうしてモメたのか!?】
 参預(さんよ)会議をようやく開催にこぎ着けた薩摩藩の国父(こくふ)・島津久光
朝廷と幕府、そして有力諸藩(雄藩)が合議して力を合わせるという、挙国一致体制の画期的な会議でした!
 
しかし、ドラマでも描かれていたように、幕府側は当初、国父・久光の身分が軽すぎることに嫌悪感すら抱いていました。あらためて国父というものを説明すると、薩摩藩主ではなく、前に薩摩藩主だったわけでもなく、ただ単に今の「薩摩藩主の父」であるだけで身分制度的には偉くも何ともないのです。ただ、体裁を整えるためか、元治元年(1864)1月に久光は朝議参預に任命されると同時に従四位下・左近衛権少将になっています。それでも、一橋慶喜などは、久光が天下を動かしているような状況が不愉快だったようです。
 
それにしても久光と慶喜はモメにモメました。その理由がいくつかあって…
同じく元治元年1月、勅諭(ちょくゆ=帝の言葉)が出されました。その内容は、長州藩の攘夷を無謀だと批判する一方で、武力を充実させてから攘夷するべしという、いわば「大攘夷」を命令するものでした。ところが、これは密かに薩摩藩が出した草案をほとんどそのまんま採用したものだったんです。すぐにバレました。慶喜は当然のことながら、薩摩藩=久光を信用できなくなりました。
 
悪いことは続きます。世の中は「攘夷」の声で沸騰しています。この当時はもう「下剋上」で、時の権力者であってもハッキリ開国とは言い出せません。ヘタすれば何者かに殺されてしまいます。それでも、久光も慶喜も、開国は避けられないと同意していたようです。ところが、元治元年(1864)2月、「開港した横浜を鎖港しよう」などと慶喜が言い始めたのです。久光は、日米修好通商条約(1858)を結んでいる今、もはや鎖港は無理だと反論しました。しかし、慶喜の発言は策略でした。久光は、開国派であることを宣言してしまったようなものだからです。攘夷を望んでいる世間の薩摩支持率はガタ落ち!
 
同時期に、生麦事件~薩英戦争で英国と講和を結んだことが知られるようになり、水戸藩・尾張藩、鳥取藩・備前岡山藩(どちらも池田家)など、攘夷の志向が強い諸藩からも薩摩は不評に。さらにさらに、幕府側が「薩摩藩は茶などを使って盛んに異国と貿易している」などと情報を流したことで、薩摩支持率はガクガクです…!
(この間、一貫して長州人気が続く)
 
こんなふうに、主導権争いを繰り広げているうちに、久光と慶喜の心は離れたんです。
幸か不幸か、これによって西郷どんも徐々に倒幕(討幕)へと舵をとってゆくことに。。。
 
 
大久保さぁの畳回し(畳踊り)と、8月18日の政変(文久の政変)について(長州と薩摩が犬猿の仲になる事件です)は、
過去記事を見れるように参考文献の最後に貼っときました。興味あるかたは、どうぞ!
なお、畳回し、過去記事では「指一本で畳一枚を頭上に持ち上げてグルグル回す秘技…」と書いてしまいましたが、今回初めて映像で見たら手のひらで回していましたね。ここに記し、訂正とさせて戴きます。
 
  ~主な参考文献~
家近良樹『西郷隆盛』(ミネルヴァ書房)p.105~、108~、112~、556
北康利『命もいらず名もいらず 西郷隆盛』(WAC文庫)p.164~、170
司馬遼太郎『最後の将軍 ―徳川慶喜―』(文春文庫)p.139
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コメント

No title

見ました だんだん面白いく成って来ましたね。慶喜役が癖があって面白かったです。ナイス

No title

☆ぎいさん
どうもありがとうございます(^-^)
そうですね、おもしろくなってきましたよね~!
このドラマの慶喜、江戸前のたんかを切ったり
クセありますね(=^▽^=)

No title

素朴な質問ですが2度も島流しになった罪人がこうして復活してきてる原因というのはどうしてか不思議でなりません。そして要職についってきてるのですから。時の権力によるむしろ冤罪ということなんでしょうか?
彼を時代が必要としているということは理解できるのですが・・
教えてください
ないす

No title

こんばんなっし~!!

今日はOzzにゃんに「ふOoし~」が憑依
しているなっし~!!ひゃっは~!!

『西郷どん』は22話まで観た梨が、また
ご無沙汰しているなっし~!!

>>参考文献『最後の将軍』
司馬遼太郎の幕末物は、『最後の将軍』『竜馬がゆく』
『燃えよ剣』を読んだなっし~!!
小説版の『翔ぶが如く』は、西郷どんが征韓論で敗れて
下野するところから始まるみたいなので、海音寺潮五郎の
『西郷隆盛』を読みたいなっし~!!
池波正太郎『西郷隆盛』『人斬り半次郎』は読んだなっし~!!

梨汁ぶしゃ~~~!!!!!!!!!

No title

☆みっちゃんさん
どうもありがとうございます(^-^)
最初の島流しは
時の井伊直弼政権による「安政の大獄」から逃れるために、便宜上、島流しの形が採られました。状況が変わるのを待っていたわけです。なので、実際は罪人ではありませんでした。

2度目は、国父(藩主の父)からの待機命令を無視して独断専行で行動に走ったので、切腹ものです。
しかし、おそらくは、西郷の志を惜しみまた西郷を応援する人々の多さから、島流しにて決着したのだと思います。
ただこれでお分かりのように、いわゆる犯罪をしたわけではなく、「勇み足」で島流しになってしまったんです。
(次の欄に続きます)

No title

☆みっちゃんさん
(前の欄の続きです)
国父の島津久光としては、西郷を殺したかったかもしれませんが、そうすると前の藩主との器量を比較されます。
それに、西郷はすでに政界中枢に人脈を築いていたので、「勇み足」を理由に排除してしまうにはあまりに惜しい人物だったんです。

そのようなわけで、最初の島流しは隠れみのとしての島流し。
2度目は、冤罪とまでは言えませんが、国父(藩主の父)のメンツを立てつつ許しを待った島流し…と言えるかと思います(^-^)

No title

☆Ozz☆にゃんさん
どうもありがとうございます(^-^)
22話まで見てますか、
だいぶご覧になっているのですね~(^ ^)

司馬遼太郎、長いのが多いから
『最後の将軍』でラクさせて戴いたんですが、
やっぱり読み応えには欠けますね~。
『翔ぶが如く』も10巻ものですね。
ノン・フィクションだったら読むのですが…

☆Ozz☆にゃんさんは
いろいろと読んでなさる
読書家ですね~!
梨汁ありがとうございます(=^▽^=)

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ご訪問ありがとうございます(^-^)
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①大河ドラマや歴史の話題、②猫観察、③映画鑑賞、
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その他、本やテレビ、お気楽な話題に時事問題、
そして、友情・人情・心意気です!

猫愛好家のフリーなライターです

清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
このブログを含めてcopyrightは清水しゅーまいです。
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