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「西郷どん」幕末スター登場!/国父と大久保らに泥

大河ドラマ『西郷どん』

 第22回「偉大な兄 地ごろな弟」原作:林真理子/脚本:中園ミホ

【幕末スター登場…!】
 時は文久2年(1862)西郷吉之助(隆盛/鈴木亮平)は数え年36歳。
島暮らし3年、吉之助はようやく薩摩に召還されました。さっそく国父(こくふ)・島津久光(青木崇高)に対面します。
 
その席で、久光が念願の率兵上洛について語ると、なんと吉之助は、「……ちと御無理が。国父様には同志がおられもすか? 国父様は一度も薩摩を出たこっがございもはん。世を変えるち申さるっとなら、まずは世を知るこつが肝要……」。
 もっともな言いぶんでしたが、主君(国父)に対してとるべき言動ではありませんでした。ありていに言えば、吉之助はナマイキだし増長していました。また、久光の力を見下し過ぎていました。なにしろ、まもなくこの率兵上洛は成功してしまうのですから。
 
 さて、今回は、幕末のスターが何人か登場しました…!
●吉之助の2歳年上で、造士館を率いる有馬新七(増田修一朗)。国父の器量に不満を持ち、もっと過激で急進的な討幕(倒幕)を考えています。会合場所は、京都伏見の寺田屋……。
●下関の豪商・白石正一郎(しらいし・しょういちろう/花王おさむ)。全国の志士達を、莫大な金銭で支援し、志の面でも深く理解していました。西郷どんのほか、高杉晋作や坂本龍馬たちも大いに世話になります。
 
●長州藩士で松下村塾出身の久坂玄瑞(くさか・げんずい/二神光)。高杉晋作の親友で、あの「奇兵隊」の母体となるいわゆる光明寺党(有志組)を結成しました。龍馬にも影響大。
2015年大河『花燃ゆ』のヒロイン(吉田松陰の妹)の最初の夫でした。
●土佐脱藩浪士の吉村虎太郎(とらたろう/兼松若人)。もとは土佐勤王党に所属し、やがて飽き足りず脱藩の先陣となり、龍馬をも巻き込む土佐脱藩ムーヴメントを起こしました。天誅組を組織、浪士など500人以上を率いて「天誅組の変(大和五条の変)を起こします。
●福岡脱藩浪士の平野國臣(くにおみ/おおたけこういち)。『西郷どん』では省略されてきましたが、吉之助との信頼深く、イケメン坊主の月照(尾上菊之助)と吉之助が身投げした際、救助に当たりました。のちに農兵2000人などとともに「生野(いくの)の変」を起こします。
 
今回なんだか頼りない若者として出てきた吉之助の弟の信吾(錦戸亮)は、実際は大変やんちゃだったらしいです。のちに西郷従道(つぐみち、じゅうどう、本当は隆興=りゅうこう)と名乗り、薩英戦争や戊辰戦争に従軍、欧州諸国歴訪、台湾攻めを断行します。陸軍卿、参謀本部長、やがて海軍に転じて海軍卿、海軍大臣、海軍大将から海軍元帥!
 
吉之助に同行していた村田新八(堀井新太)は、吉之助よりも9歳も年下ですが、腹心となり、勝海舟から“薩摩藩の数ある人材の中で西郷、大久保に次ぐ傑物”とまで見られていたそうです。
 
役者が揃ってきました…!
 
 



 ドラマがもっと楽しくなる!史実の妙味☆彡
大河ファンのために(=^^=)
【吉之助、国父と大久保ら仲間の顔に泥…!】
 よく島津久光について、兄の斉彬(なりあきら)に比べて器量不足だった、という指摘がされます。そういう面も感じられる一方で、当の斉彬が久光を高く評価していたという事実もあります。斉彬は久光のことを、学問があり、「表面柔和だが、内心剛直な面があり、政治に集中すればよい結果を得るだろう」と語っていたのです。
 
 吉之助は、国父(こくふ)・島津久光の率兵上洛計画を散々批判しました。
が、実は、久光は計画の実現に向けて、そうとうな努力をしていました。まず久光四天王の1人・堀次郎(のちの伊地知貞馨いじち・さだか)を江戸へ派遣し、率兵上洛が可能になる条件を整えたり、幕府に対して一橋慶喜&松平春嶽(しゅんがく)の要職登用を働きかけたりしていました。さらに、もう1人の四天王・中山中左衛門(ちゅうざえもん)、同じく四天王の大久保一蔵(利通)を京都へ派遣し、準備工作を進めていたのです。天皇の勅諚が下るように、兵の京都滞在・朝廷守衛を命じてもらえるよう、近衛家を通して活動してもいました。もう1人の四天王、小松帯刀(たてわき)ももちろん尽力していました。
 
吉之助は、久光に対し無礼だっただけじゃなく、仲間であるはずの家臣団の努力に対しても泥を塗ってしまったのです。そもそも吉之助の島流し解除には、四天王の口添えが大きかっただけに、特に中山中左衛門は吉之助に敵意を抱くまでになり、完全に敵対してしまいます。吉之助は、つくらないでいい敵を、わざわざつくってしまったのです。しかもこの敵にのちのちまで苦しめられることとなります。吉之助の、若さゆえのあやまちと言えそうです。
 
次回は寺田屋騒動、見逃せない!
 
  ~主な参考文献~
家近良樹『西郷隆盛』(ミネルヴァ書房)p.54~、79~、84
北康利『命もいらず名もいらず 西郷隆盛』(WAC文庫)p.21~、32117
講:磯田道史『直伝 和の極意 古地図で巡る龍馬の旅』(NHKテレビテキスト/日本放送出版協会)p.50
監:奈良本辰也『新名将言行録』(主婦と生活社)p.470~、478
 

 
 

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     清水しゅーまい


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コメント

No title

そういうわけだったのですね、実直な薩摩隼人の人柄ゆえかな
スターが出揃って来たのですね
あまりこの辺りは詳しくないので解説していただいてもう一度土曜日の再放送を見たりしています
そうすると楽しめます
ナイス

No title

☆みっちゃんさん
ありがとうございます(^-^)
そうですね
当時の西郷どん、実直、バカ正直でした(笑)
読んで戴きまして励みになります(=^▽^=)

No title

3年も島にいたのに、帰ってきた途端いきなりあの発言はないですよねー!

斉彬を尊敬してたのは痛いほどわかるけどもういないですし。

色々手を尽くしてくれた大久保さあにも悪いですよ。

と、ぶつぶつ言いながら見てました(笑)

ぽちぽちです(^^)

No title

☆Parlさん
ぽちぽちありがとうございます(^-^)
若い頃の西郷どん、
だいぶズケズケ言っちゃう人だったようです(°∀°;
大久保さぁ、尽力してやったのに
主君の前であんな態度を取られて
血の気が引いたんじゃないですかね(笑)
でもこれほどの大失言しても
歴史の舞台から消えなかった西郷どんは
さすがの大物ですね(^ ^)

No title

西郷従道が登場しましたね。
「ジゴロな弟なん?」って思いましたよ(爆!)。
西郷どんの人間性というか性質として
「作らないでいい敵を作る」タイプって分かる!(こらこら!)けど
今年は彼が主役なのであまり毒は吐かないでおきます。(^皿^)
オール☆チェスト♪

No title

☆風森湛さん
オールチェスト気合いありがとうございます(^-^)
西郷従道はたしかに地ごろでしたね(笑)
西郷吉之助どん、つくらないでいい敵をつくって
一生懸命倒す…あるいは一生頭が上がらない…
という、なんとも非効率的なことをなさってます(笑)
しかし、効率性じゃ語り尽くせない太っ腹が自慢ですね(笑)

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Author:清水しゅーまい
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猫愛好家のフリーなライターです

清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
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