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「西郷どん」タナトス…西郷の死生観が大きく動いた

大河ドラマ『西郷どん』
 第17回「西郷入水」原作:林真理子/脚本:中園ミホ
【恩人を斬るぐらいならば自分も死ぬ!】
 時は安政5年(1858)西郷吉之助(隆盛/鈴木亮平)は数え年32歳。
密勅工作を行なった僧侶・月照(尾上菊之助)の身に、「安政の大獄」が迫っていました。吉之助も同様の立場で、とにかく逃げなければいけません。吉之助は同僚の有村俊斎(のちの海江田信義/高橋光臣)とともに、月照をかくまいながら薩摩への逃亡を図りました。
 
なんとか薩摩にたどり着きましたが…。
藩主の座は、島津久光(斉彬の異母弟/青木崇高)嫡男・茂久(もちひさ/のちの忠義)が継いでいました。それはまだしも、隠居していたはずの島津斉興(なりおき/鹿賀丈史)が再登場。亡くなったばかりの斉彬の挙兵上洛・幕政改革の路線を完全否定! 吉之助も月照も、居場所が無くなりました。せっかく遥々故郷へと帰ってきたのに、命の危機です。
 
とうとう吉之助と月照は「日向(ひゅうが)送り」の船に乗せられていました。藩境まで船に乗って吉之助は月照を斬ることに…。しかし、ここで西郷、月照を抱え込んで鹿児島の夜の海へと身を投げたのでした…!
 
 



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【西郷の死生観が大きく動いた…!】
 吉之助は、月照(男性)に一目惚れに近いほどの好意を持っていたようです。島流し生活をしていた頃に、月照についてこう語りました。
「人となりは誠に穏やかな人品で、別に奇抜なところなどはチットもないが、ただこの和尚ならば生死をともにしようという考えが、初対面の時から起こった。……不思議にこの和尚に惚れ込んだ」
 
また、入水(じゅすい)時のことを尋ねられた吉之助は、歯噛みして悔しがり、涙を流しました。そして、刀で死ぬのではなくて入水という「女子のしそうな」方法を選んでしまい、しかも自分だけが生き残ってしまったことを後悔する趣旨の発言をしたそうです。ただ、刀を使わなかったのは、月照の身が出家なのを考えた結果だったらしいです。
 
吉之助は、主君・島津斉彬(なりあきら)の急死後、殉死を考えました。それを相談した相手が月照で、止めたのも月照です。ところがその月照を先に逝かせてしまい、吉之助は大きな後悔の念にかられました。
この頃から、吉之助はタナトスと言うのでしょうか、強烈な自死願望を持つようになります。血気盛ん過ぎての激情だったのか、あるいは鬱病的なものだったのか…。明確には分かりませんが、いずれにしてもこの頃の吉之助はショッキングな出来事が立て続けで、シンドい時期だったろうと思います。
 
  ~主な参考文献~
北康利『命もいらず名もいらず 西郷隆盛』(WAC文庫)p.83
家近良樹『西郷隆盛』(ミネルヴァ書房)p.62
 

 
 

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     清水しゅーまい


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コメント

No title

なるほど~月照が出家だから入水にしたのか。
なんか心中してるみたいに妙に艶やかだったけど。゚(゚^∀^゚)゚。

西郷が死にたがるのは斉彬の死が原因でしょうね。
ポチ

No title

☆栞さん
ポチどうもありがとうございます♪
恋仲の心中を妄想させるような演出でしたね(笑)

西郷どんは早く主君のあとを追いたかったのでしょうかね。。
のちのちまで自殺願望が続いたようで
痛ましい感じがしますよね~。

No title

明治の乃木大将ですら殉死したのですからやっぱり西郷さんは殉死したかったんじゃないかなそんなふうに思いますね
でもほんとにかごしまなど九州の人々は純粋で熱情的だなあって思います,これが尾張など信長、秀吉、家康を輩出した地方はやはり現実的なセコさがある気がしますね
ナイス

No title

☆みっちゃんさん
ナイスどうもありがとうございます(^-^)
そういえばそうですね、
乃木大将が明治の末に殉死を果たしたことを考えると
幕末の西郷さん、とても慕っていた殿が亡くなったばかりで
本当に純粋に殉死したいという気持ちが強かったのかもしれませんね。。。
尾張や三河のあたりは
地に足の着いた感じなのでしょうかね(^ ^)

No title

こんにちは。やっとこさ録画を観ました。
月照様を抱きしめるシーンはじーんと来ました。
生きたいのに死を選ぶしかなく追い詰められた月照は
一緒に死んでくれる西郷どんが頼もしく思えたかも。
ちょっとロマンス偏りかな?( ´艸`)
オール☆チェスト!

No title

☆風森湛さん
オールチェストどうもありがとうございます(^-^)
月照さん、
頼もしい西郷どんと一緒で
少し心強くなったかもしれませんね(^ ^)
一時は帝を動かしたほどの人が、
一気に死を迫られる状況に陥るなんて
幕末はドラマティックですね~!

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清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
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