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テロに愛で勝つ!?映画「パトリオット・デイ」

 2013年ボストン・マラソン大会で勃発した爆弾テロ事件を映画化、アメリカのメンタリティーを考える上でも興味深い『パトリオット・デイ』を見てきました…!
 

監督:ピーター・バーグ『ローン・サバイバー』『バトルシップ』
原題『Patriots Day』(愛国者の日)
   2016アメリカ作品、2017日本公開

【登場人物:キャスト】
ボストン警察殺人課の刑事トミー:マーク・ウォールバーグ
FBI特別捜査官リック:ケヴィン・ベーコン
ボストン警察警視総監エド・デイヴィス:ジョン・グッドマン
ウォータータウン警察巡査部長ジェフ・ピュジリーズ:J・K・シモンズ
キャロル(トミーの妻):ミシェル・モナハン
 
 
【さすがアメリカ、わずか数年前の悲劇を映画化…!】
 トミー・サンダース刑事(マーク・ウォールバーグ)を中心に、爆弾テロ事件に巻き込まれた多数の人々の視点を採り入れた実録的映画です。監督ピーター・バーグと主演マーク・ウォールバーグの組み合わせは、『ローン・サバイバー』『バーニング・オーシャン』に続いて3作目で、しかもどれも近年をテーマにした実録ものというのが特徴。ごく数年前の現実の大事件を商業映画化してしまうというのが、いかにもアメリカらしくて、良くも悪くもバイタリティーを感じます。これが日本だったら、一部の硬派なテレビ番組か、小規模映画にとどまってしまうのではないでしょうか?
 
 
【事件は現場で起きている、まったくスマートではない…!】
 事件発生の数時間前を起点に、武骨なまでにとっ散らかった“事件現場”を描写しています。現場は何事もそううまくいかない。例えば、テロ前の別の事件で、トミー刑事が被疑者宅のドアを蹴破る…という、刑事ものでありがちな場面が出てきますが、うまく開かなくて足を痛める()
爆弾テロ事件の勃発後は、現場保存のために遺体を移動できず悲惨だったり、FBIが出てきて大倉庫内の捜査本部に事件現場を再現するのは壮観なのですが、報道に先を越されそうになってやむなく被疑者画像を発表したり、本部のトイレ修理が必要になったり。フィクションじゃ思いもつかないだろう無数の事実が、まったくスマートじゃない現場の様子が、怒濤のように描かれていきます。
 
   お奨め度  3・5
   (5点が満点 5傑作 4見る価値充分 3興味深い 2いま一つ 1駄作)
 

首をひねるのは、事件の被害者が「愛が事件のショックをはね返した」だとか「愛は勝つ」だとか「悪魔も愛は奪えない、愛の力で戦う」とか、日本だったら“この人、事件のショックでおかしくなったのかしら…?”と心配しかねないような発言をすることです。「愛」…! ラブソングや宗教の談話ならまぁ分かるけども、爆弾テロ事件で「愛は勝つ」とおっしゃる。アメリカ人は…なんて言うと差別発言になってしまいますが、ちょっと価値観が違う…と思いました。

 
一応の事件解決後、「レッツ・ゴー、ボストン!」と歓声をあげるアメリカ人の群れ喜んでる場合じゃないだろう、アメリカ()。それと、驚いたのが、被疑者の家族が参考人供述を強制された時(ほとんど脅し)、弁護士をつけてもらえなかったという信じがたい事実。ひどいです(もっとも、日本じゃもっとひどそうだけど)。レッツ・ゴー、どころじゃないよ、って言いたいです。
 
もう1つ興味深かったのは、映画そのものがボストン・マラソンに始まり、最後にボストン・フェンウェイ・パーク(野球場)で幕を閉じたことです。それほどまでにスポーツ的なアメリカ精神に関わったこの事件を、象徴していると思いました。が、同時に、爆弾テロ事件でさえ、アメリカにとってはスポーツなのだろうか…と思わされました。これは怖いです。まぁ、その果敢な精神と楽観性には、学ぶところも少なくはないですが。
何かと考えさせてくれる見応えを感じる1本でした…!
 
 

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     清水しゅーまい


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コメント

No title

こんばんは。
おお~~ケビンベーコンさん!
なんか久しぶりにお名前を聞きましたが、面白そうな映画ですね。

No title

こんにちは😰💦
う~ん😓💦日本とアメリカの価値観の違いで、やっぱり見かたも変わりますよね😰💦
ちなみに爆弾テロは、爆弾テロです😠スポーツではありません😠💢
ただ、テロに負けたくないから、愛やスポーツで、普通の市民は戦っているのです😤
❔😓💦……なんか書いてることが、意味不明になってきた😆💦

No title

☆ハニー先輩さん
ケヴィン・ベーコン、
若干頼りないFBI捜査官でした(笑)
でも、さすが、さまになってましたよ(^∇^)
見応えありました…!

No title

☆パティ-ホープラビットさん
ナイス!どうもありがとうございます(^-^)
アメリカの人がやたら愛を強調するのって
じゃあイスラム原理主義の人々には
愛が無いとでも思ってるんだろうか…って違和感を持つことあるんですよね(^ ^ゞ
自分側が絶対善だという大前提があるような感じ。

テロはもちろんひどい行為で許されませんが
それを倒す場面が、SWATの背負い投げ
だったりするんですよ。
せっかく武骨な映画なのに、そんなカッコつけて描いてやっぱり頭のどこかでスポーツみたいに考えてるんじゃないのかなって思ってしまう…
そうしないためには、もっと犯人側の事情も描くべきだ…などと思ったんです~
大作映画にして、思いを忘れないのは、
アメリカのプライドを感じましたけどね(=^▽^=)

No title

映画は、好きです、最近は見れてませんが、深いないようの、映画ですね、ナイスです

No title

☆ぎいさん
実際の爆弾テロ事件が題材で
いろいろと深く考えてしまう内容でした。
たまに映画見にゆくと、気合い入りますよね(=^▽^=)

No title

0ですら映画にしてしまうしかも実写も入れながらそこら辺がアメリカ的というか
そして最後に愛は勝つなんのこっちゃと思いませんか
そういう考の浅さがトランプ大統領産んだようにも思います
それがアメリカ的な良さなのかもしれませんが
そういう映画なのですね
ナイス

No title

『ローン・サバイバー』と『バーニング・オーシャン』は劇場で見たので これも見たいです。しゅーまいさんの評価 ちょっと辛めですね^^

No title

☆みっちゃんさん
ナイスどうもありがとうございます(^-^)
最近の大事件も商業映画化してしまうのは、
実にアメリカ的で、
良いところでも悪いところでもありますね(^ ^)

映画の内容全般、
特に爆弾テロ事件の現場の描き方などはかなり見応えあるのですが、
そのテロ事件の最後に「愛は勝つ」ってのは
ちょっと違和感ありますよね。

日本の場合、大震災の時に絆という言葉がクローズ・アップされたように
つながりや協調性、寛容の心などが意識されると思うんです。
アメリカの場合、それが今回は愛だったという…(^ ^;)
そんな民意あっての
トランプ大統領なんだとつくづく思わされました(^ ^ゞ

No title

☆ばねぱんさん
ナイス!どうもありがとうございます(^-^)
『ローン・サバイバー』の時よりまとめ方や描き方が緻密で
監督の腕前上がっていると思いました(^ ^)
でも、監督が至ったテーマとなる言葉や価値観に、
だいぶ違和感もってしまい 少し辛めにしました(^ ^ゞ
見応えはありましたよ~!

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清水しゅーまい

Author:清水しゅーまい
ご訪問ありがとうございます(^-^)
 このブログは、
①大河ドラマや歴史の話題、②猫観察、③映画鑑賞、
④裁判傍聴、⑤日本酒など……という感じになっております。
その他、本やテレビ、お気楽な話題に時事問題、
そして、友情・人情・心意気です!

猫愛好家のフリーなライターです

清水しゅーまい
【著書】
『車猫が出てきた! ~ノラ猫の秘密~』2018年(東京図書出版)
『八っつぁんの落語一代記 噺家の来た道、日本の来た道』2015年(彩流社)
このブログを含めてcopyrightは清水しゅーまいです。
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